其の一
夢小説名前変更
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主人公の名前を入力してください。
この小説では
・偶然にも下の名前が真名な主人公です。
・名前を名乗ると神隠しに遭う可能性大です。
審神者ネームは円[まどか](変換なし)
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名前:五来 日和[ごく ひより]
真名:日和
になります。
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何はともあれ。
甲の傷以外は何ともなくてよかった。
その傷も、薬研くんが名前の通り薬を作ってくれるらしいので。
対して残ることもないだろうと一安心だ。
まあ怪我くらいなら全然大丈夫なんだけど。
それにしても薬が作れるのか。
薬研くんはすごいなあ。
と、また5人がそろったし。
一期さんとみったださんも手入れが終わったようなので。
みんなにいた刀の数を確認してもらって、手入れ部屋へと移動する。
重傷の度合いが私にはわからないので。
怪我の具合が酷い人を選んでもらって先に行った。
ちなみに兼さんと三日月さんも戻ってから真っ先にやったので。
とりあえず目に見える痛そうな人はいなくなった。
あとは刀姿のままの他の人を手入れして。
終わったら顕現、って言う感じか。
それから先はまた考えるとして。
他にやらないといけないことは、浄化と、審神者業を学ぶことと。
本丸の修復、刀剣男士との関係修復など。
生活環境を整えることもしないとだよね。
わあいやることいっぱい、さすがブラック。
ほんと時の政府滅べばいいと思う。
「……なあ、アンタ。本当に、このままでやってくつもりなのか?」
手入れ部屋で先ほどからずっと働いてくれている妖精さんたちに、お礼として荷物の中に入れていた金平糖を上げてみたら。
とてつもなく喜ばれた、金平糖お好きでしたか。
ちなみにここに持ってきて、気づいたときには手になかったスーツケースは、ちゃっかりこんちゃんが持っていてくれたよ!
どこから取り出したのかは相変わらずわからなかったけど。
ありがとうこんちゃん、完全にスーツケースの存在を忘れていたよ。
なんて言いながら喜ぶ妖精さんを見ていた時。
この兼さんの謎の一言が急に聞こえた。
「と、いいますと。刀解とかいう、そのお話でしょうか」
「他の刀も顕現してないだけで、俺たちより審神者を嫌っているやつもいる。死ぬ可能性もあるんだ。他の本丸を用意して貰う方法もあっただろう。なのに、なんでこのままでいこうと思ったのか、俺には不思議でならねえ」
兼さんって監視するとか言ってた割にめっちゃ関わってくれるよね。
しかもこれ多分心配してくれてるよね。
実はめっちゃいいやつなんじゃない?
これって俗にいうツンデレってやつなのでは?
これ口に出したら絶対しばかれるから静かにしてよう。
「特に、明確な理由なんてないけど。しいて言うなら直感かな?」
「……それじゃ納得がいかねえ。確かに、薬研の言う通り俺たちは主を選べねえが。あんたは俺たちを選ばない権利があるはずだ。なのに」
「うーん、なら選ぶ権利もあるよね」
「………減らず口が」
「あはは。そうだねえ。みんなの印象は確かによくないよ。刀向けるわなんか知らんけど嫌われてるわ、血まみれだわ口は悪いわで」
でも、知らないまま通り過ぎるより。
こうやって話してみてわかることだってある。
薬研くんは達観してるように見えて年相応なとこもある。
加えてめちゃくちゃ真面目でいい子だし。
一期さんもただ弟のために必死で。
とても素敵なお兄ちゃんだよね、私兄弟いないからうらやましい。
みったださんも他のみんなをさっきから気にかけていて。
きっと善意の塊なんじゃないかと思ってる。
三日月さんは冷たいとこもあるし、正直怒らせたら一番怖いと思う。
でも仲間を思ってるのは伝わるし、おじいちゃんらしいマイペースな一面もさっきの刀集めの時に見られた。
そして兼さんは、さっきからつんつんしていてはっきりと物申すけど。
相手の、私のことも考えてこうして聞いてくれる。
ほら、みんないい人ばかりじゃない。
「何より私が気に入った。放っておくのも性に合わない。なら、やることは1つじゃん?」
「………はっ、そうかよ」
「それに本当に私のこと気に入らなかったら、その時は手入れと本丸直してから出てくから安心してよ」
「いや、大将がいなくなったらここの本丸も俺たちも消えるからな?」
その薬研くんの言葉にうえっ、と変な声を出して驚く。
本丸と言うのは審神者の霊力で維持できるものらしく、もし審神者がこの場を去れば、次期のこと消滅するらしい。
ここも元々は私が来なければもう少しで消滅だったんだとか。
それで刀剣男士は審神者に逆らえないのか。
その言葉でようやくなぜ審神者が重要なのか、刀剣男士はみんな嫌な事されても反抗しないのか。
そういうことだったのか、とようやく納得できた。
「それで主従関係が普通とか、薬研くんが大将って呼ぶのか!」
「……大将、そんなことも知らなかったのか」
「はっはっは、よいではないか。これからゆるりと知っていけばよい。な、主」
だからあなたはいつの間に私のことをそう呼ぶと決めたのか。
そう言いながら、手入れで全回復した後なぜか私の傍に座っていた三日月さんが私の頭をなでる。
あ、これは確かにおじいちゃんだ。
ちょっと3年前に亡くなったじっちゃん思い出したわ。
これは少しでも受け入れて頂いたととらえていいのかもしれない。
このおじいちゃんマイペースだし正直何考えてるかわかんないけど。
そう考えていると、後ろの方にいたみったださんからも声がかかる。
「そうだ、僕も主、って呼んでもいいかい?」
「それがデフォルトならしゃーなし。円呼びは諦めます」
「……諦めてなかったんだね」
手入れを終えてからきれいになったことが戻ったことが嬉しかったらしく、身なりを整えていた彼からの提案。
少しでも受け入れてもらえるのなら、こちらとしては願ったり叶ったりだ。
さっきの私の呪詛事件のあとから、何か解放された感じがするとのことで。
それについて私が何かいいことをしたのだろうと確信を持ったかららしい。
何かはわからないが、それでいいのかイケメンよ。
「…………私は、まだ、その……」
「あ、全然いいよ。気にしないで。むしろこの人たち早すぎて私怖いから。兼さん共々疑いまくってよ」
ほら、そういう流れ作っちゃったから一期さんがすごく困った顔してるじゃん。
一期さん、ほんと気にしなくていいからね。
なんなら一生認めてくれなくてもいいからね。
むしろ1人くらいはそれくらいの方が助かるからね。
そう言うと、彼は首を横に振った。
「いえ、そうではなく。私は、前の主を、殺し、ました。そのような刀が、審神者殿に仕えていいのか、わからんのです」
彼も、手入れを受けたことで私の思いとやらが伝わったのか。
私が温かい心の持ち主であるという。
それ他のみんなも言ってたけどそんなにわかるもんなの?
長く手入れされなかったせいで分からなくなっただけじゃないかな、なんてこと言うのは……よくないか。
う~ん困ったな、これはどう説明すればいいのやら。
そう思ってたのも束の間だった。
しばらくさっきの呪詛について調べるから、と言ってそれっきり黙っていた雲さんの声が急に聞こえた。
『あ、そうそう伝え忘れてたけど。ここの前の主、なんで勘違いしてるか知らないけど死んでないよ?』
「…………え?」
和泉守「は?」
日和「…………え、えぇぇ……」
伝達不足にもほどがあるでしょ政府。
ホウレンソウもできんのかこのくそブラックめ。
おっと口が悪い?失敬。