番外編
お名前
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お使いを頼まれて、京都校の方へと来ている。
内容は呪具の輸送だ、車に積んで補助監督さんと片道6時間の旅。いや、途中結構サービスエリアに寄ってアイス食べたりしたからもっと掛かっているかもしれない。
しかし、無事に辿り着けたので後は受け渡しが完了すれば帰るだけである。
そんな訳で京都校に足を踏み入れた私であったが…。
「時崎砂子、どんな男がタイプだ」
見上げるほどにデッカイ生徒によって道を塞がれたかと思ったら、いきなり恋バナを求められちゃった。
京都校は随分青春してるのね…。しかし、礼儀は教えられていない様子。名前も名乗らない人と恋バナするなんて嫌だ。
「質問に質問で返して悪いですけれど、貴方、お名前は?」
「東堂葵、京都校3年。俺は答えたぞ、次はお前の番だ」
「ちょっと待ってね」
うーん…好きなタイプ、好きなタイプね…一番に浮かんだのはスタ●ーンだ。しかしス●ローンに抱く感情は恋愛のソレでは無く、純粋に憧れや夢といったピュアピュアなものだ。間違っても押し倒したい!とはならない、だとすれば…私が押し倒したくなる相手……吉野くん!
「私は吉野くんが好き、好きな吉野くんのタイプはピルピル震えて私に押し倒されてる吉野くん、でも溜め息尽きながら私を…」
「待て、吉野くんとは誰だ、コレか?」
東堂葵はそう言って小指を立てた。
「ソレでは無いわね…私は彼のナイトで、彼は私のプリンセスなの」
「そういう愛の形もあるのか……」
何度か深く頷き、満足したように「お前のことは理解出来た」と言うこの人は、一体何がしたかったのだろう。そして何を理解したのだろう、あと呪具受け渡す人は何処だ。
「あの、私呪具の輸送に来て…担当の方をご存知ありませんか?」
「ああ、俺だ」
「あ、はい…」
貴方だったのね。
呪具より先に恋バナ始めちゃうなんて…そんなに甘酸っぱい話題に飢えていたのかな。
私は他人の恋愛事情に興味なんて無いけど、古今東西神話の時代に至るまで鉄板ネタだものね。
そうして案内される道すがら、彼の好きな人について聞いた。
「高田ちゃんはな、いいぞ。見てみろ」
「あら可愛い、こういう女の子も好きよ」
「お前とは良い戦友になれそうだな…」
「今の会話でどうしてその結論に至ったの?」
これって本当に恋バナなのか?
私は一体何を聞かれて、何を聞かされているんだ?そもそも、これは何処に向かって……。
あっ!
「真衣ちゃん!!!!!!!」
「ちょっと……そんなに大きな声出さなくても聞こえるわよ」
「真衣ちゃんどうしたの?恋バナしに来たの?会いたくなっちゃった?結婚する?ハネムーンは何処が良いかしら?」
「黙って」
真衣ちゃんを見付けて駆け出してしまった。
だ、黙れって……会えて嬉しいって気持ちを全力で伝えただけなのに。
後ろからやって来た東堂葵に呪具を押し付け、真衣ちゃんの手を持ち上げて握る。受け止めて、私の愛!
「私、メッセでも伝えたけど真衣ちゃんと放課後デートがしたくって制服で来たのよ」
「見たわよ」
「でも既読無視したから…」
「忙しかったのよ」
私と真衣ちゃんがやんややんやと会話を続けていると、東堂葵が「お前ら…」と難しい顔で話に割り込んで来た。邪魔しないで、今真衣ちゃんのツンデレ浴びてる最中なの!
「痴話喧嘩か?」
「はあ?耳と目が腐っているんじゃ無いの?何処をどう聞けばそうなるのよ、何で私がこんな鬱陶しいチンチクリンの馬鹿と所帯を持たなきゃならないのよ、冗談じゃ無いわ」
「ち、チンチクリンの馬鹿……」
とか何とか言われたけれど、この後ちゃんと憧れの放課後制服デートをしました。
と言っても地元だけど、もう見慣れた土地だけど。荷物持ちもエスコートも非常に楽しかったです。
女の好みを聞かれたら、迷わず真衣ちゃんって答えていたのにな。
内容は呪具の輸送だ、車に積んで補助監督さんと片道6時間の旅。いや、途中結構サービスエリアに寄ってアイス食べたりしたからもっと掛かっているかもしれない。
しかし、無事に辿り着けたので後は受け渡しが完了すれば帰るだけである。
そんな訳で京都校に足を踏み入れた私であったが…。
「時崎砂子、どんな男がタイプだ」
見上げるほどにデッカイ生徒によって道を塞がれたかと思ったら、いきなり恋バナを求められちゃった。
京都校は随分青春してるのね…。しかし、礼儀は教えられていない様子。名前も名乗らない人と恋バナするなんて嫌だ。
「質問に質問で返して悪いですけれど、貴方、お名前は?」
「東堂葵、京都校3年。俺は答えたぞ、次はお前の番だ」
「ちょっと待ってね」
うーん…好きなタイプ、好きなタイプね…一番に浮かんだのはスタ●ーンだ。しかしス●ローンに抱く感情は恋愛のソレでは無く、純粋に憧れや夢といったピュアピュアなものだ。間違っても押し倒したい!とはならない、だとすれば…私が押し倒したくなる相手……吉野くん!
「私は吉野くんが好き、好きな吉野くんのタイプはピルピル震えて私に押し倒されてる吉野くん、でも溜め息尽きながら私を…」
「待て、吉野くんとは誰だ、コレか?」
東堂葵はそう言って小指を立てた。
「ソレでは無いわね…私は彼のナイトで、彼は私のプリンセスなの」
「そういう愛の形もあるのか……」
何度か深く頷き、満足したように「お前のことは理解出来た」と言うこの人は、一体何がしたかったのだろう。そして何を理解したのだろう、あと呪具受け渡す人は何処だ。
「あの、私呪具の輸送に来て…担当の方をご存知ありませんか?」
「ああ、俺だ」
「あ、はい…」
貴方だったのね。
呪具より先に恋バナ始めちゃうなんて…そんなに甘酸っぱい話題に飢えていたのかな。
私は他人の恋愛事情に興味なんて無いけど、古今東西神話の時代に至るまで鉄板ネタだものね。
そうして案内される道すがら、彼の好きな人について聞いた。
「高田ちゃんはな、いいぞ。見てみろ」
「あら可愛い、こういう女の子も好きよ」
「お前とは良い戦友になれそうだな…」
「今の会話でどうしてその結論に至ったの?」
これって本当に恋バナなのか?
私は一体何を聞かれて、何を聞かされているんだ?そもそも、これは何処に向かって……。
あっ!
「真衣ちゃん!!!!!!!」
「ちょっと……そんなに大きな声出さなくても聞こえるわよ」
「真衣ちゃんどうしたの?恋バナしに来たの?会いたくなっちゃった?結婚する?ハネムーンは何処が良いかしら?」
「黙って」
真衣ちゃんを見付けて駆け出してしまった。
だ、黙れって……会えて嬉しいって気持ちを全力で伝えただけなのに。
後ろからやって来た東堂葵に呪具を押し付け、真衣ちゃんの手を持ち上げて握る。受け止めて、私の愛!
「私、メッセでも伝えたけど真衣ちゃんと放課後デートがしたくって制服で来たのよ」
「見たわよ」
「でも既読無視したから…」
「忙しかったのよ」
私と真衣ちゃんがやんややんやと会話を続けていると、東堂葵が「お前ら…」と難しい顔で話に割り込んで来た。邪魔しないで、今真衣ちゃんのツンデレ浴びてる最中なの!
「痴話喧嘩か?」
「はあ?耳と目が腐っているんじゃ無いの?何処をどう聞けばそうなるのよ、何で私がこんな鬱陶しいチンチクリンの馬鹿と所帯を持たなきゃならないのよ、冗談じゃ無いわ」
「ち、チンチクリンの馬鹿……」
とか何とか言われたけれど、この後ちゃんと憧れの放課後制服デートをしました。
と言っても地元だけど、もう見慣れた土地だけど。荷物持ちもエスコートも非常に楽しかったです。
女の好みを聞かれたら、迷わず真衣ちゃんって答えていたのにな。