巨乳覇者列伝
『疑似天啓術』
宇宙の根本原理にアクセスし、それを解き明かして自身の意識と接続し、同一化をはかる。
深淵を覗き見て、深淵と共になる。
この術式を極めた末に見れる光景を知る者は存在しない。何故なら、遥か深き深淵へと至った者達は皆、この世界から消えてしまうからだ。そう、言い伝えられているのだ。
その者達が何処へ消えたかは知らない。だがしかし、同じ術式を奇跡的に受け継げたからだろうか、私には時々、聴こえないはずの声が聴こえる。
目の奥で私を見つめる誰かが見える、私の心を知る誰かが居るのだ。
私には、それがとても怖くて苦しい。
でも同時に、静かな喜びを感じる。
何千億とある星々の中から私を見つけてくれた貴方へ、どうか私をそこから見ていて欲しい。
必ず、この世界のひみつに至るから。
…
いよいよ、伝説の巨乳との交信を開始する。
咥えたパイプから少しだけ煙を吸い込み、肺に落として体の内に循環させる。
目を瞑って唇から、細く、甘い、煙を吐き出した。
部屋の中は澄んだ静寂に包まれており、しじまの影から宇宙を隣に感じた。
グルグル、グルグル。
安穏と静謐に満ちた室内で、私は己の身体を手放す。
輪郭がぼやけて曖昧になり、残る意識だけがうっすらと遠くへ手を伸ばす。
午前0時 東京高専にて、
闇の深まる夜の底、秘奥の神秘へ身を浸した。
…
高い身長と筋肉質な身体、黒い髪、切れ長の瞳……私の目の前に居る人は、にこやかな笑みを浮かべながら、こちらを見下ろしていた。
「あ…貴方が、伝説の巨乳さんですか!?」
「私って死んだ後にそんな風に言われてるのかい?」
「五条先生から聞きました!!伝説の巨乳は凄かったって!!」
「親友、やめよっかな…」
え、五条先生と親友だったんですか!?は!??!?ご、五条悟……全てを持っているうえに、巨乳の親友が居たんですか!?
な、なにそれ………うらやま、いや、けしからん!けしからんぞ!!
思わずギリギリと奥歯を噛み合わせた、だってあの人恵まれすぎてる……勿論その変わりに背負ってるものは凄いんだろうが、でもさあ…巨乳の親友はさあ……もうそんなん全人類のロマンじゃんね………は~あ、伏黒くんが巨乳になってついでに親友になってくれたらなあ。
「こら、そんなに食い縛ったら顎が痛くなるからやめなさい」
「五条悟が憎い……悔しい………」
「おや、じゃあ私の復讐を手伝ってくれないかな?」
復讐!!?
突然怖いこと言うじゃないですか……復讐て………な、なんで?親友なんじゃないの?
「死んだ後にネタにされてるなんて、侮辱だろう?」
巨乳はネタじゃない、ロマンだ。
でもまあ、私から力を貸してくれないかと呼び掛けるつもりだったし、この流れはこの流れでありかもしれない。
私は一つ頷くと、左手を差し出した。
「よろしく、乳神さま」
「…うん、もう少しマシな呼び方にしてくれないかな?」
「レペゼン巨乳」
「……酷くなった」
握手を交わす。
宗教法人 "救いの乳" ここに立宗。
あ、そういえばこの人、伏黒くんのお父さんなんだっけ?
それを思い出した私は、息子さんにはお世話になっております…とついでに頭を下げる。
すると、彼は「は?」と怪訝な顔で固まった後、ブツブツと喋り出した。
「息子……?私に息子など………いやまさか、若かれし頃に失敗を…?いやそんなはず無い、だとしたらいつの………」
え?もしかして伏黒くん認知されてないの?
そんな……巨乳だと何でも許せるって言ったけどあれは嘘だ、許せないこともこの世にはあった。
認知しろ!あ、でもこの人もう死んでるやんけ!!あ~~ままならない~~!!悲しい………いや、もういい、コイツには何も期待しない。伏黒くんは私が大切にする。
「これだから巨乳は……乳にばっか栄養が行って脳までいかないせいで考える頭が足りないんだ…」
「待ってくれ、誤解なんだ」
「誤解も六階もあるか!彼は本当にいい奴なんだぞ!それをお前……お前、お前ぇえ~~~!!!」
伏黒くんのことを思ったら感情が激しくなってしまった。
衝動に任せて目の前の胸をベチンッと叩けば、パフッとした感覚があった。
一度手を離し、胸に触れた手を見下ろす。
………いや、やっぱ巨乳は正義だな、許せるわ、これ。
「全て許した…」
「私は君の扱い方が分かったよ」
そ、そんなに単純で簡単な人間じゃないやい!
あと、お前がすげぇ巨乳だとしても、伏黒くんを認知してないことは忘れないからな、一生頭の片隅で覚えておくからな……覚悟しろよ…。
てか、思ったより伏黒くんと似てなかったな……伏黒くんはお母さん似なのかな?
あと今更だけど、親友のこと「伝説の巨乳」って生徒に紹介してくる先生ヤバいね、おもろ。
宇宙の根本原理にアクセスし、それを解き明かして自身の意識と接続し、同一化をはかる。
深淵を覗き見て、深淵と共になる。
この術式を極めた末に見れる光景を知る者は存在しない。何故なら、遥か深き深淵へと至った者達は皆、この世界から消えてしまうからだ。そう、言い伝えられているのだ。
その者達が何処へ消えたかは知らない。だがしかし、同じ術式を奇跡的に受け継げたからだろうか、私には時々、聴こえないはずの声が聴こえる。
目の奥で私を見つめる誰かが見える、私の心を知る誰かが居るのだ。
私には、それがとても怖くて苦しい。
でも同時に、静かな喜びを感じる。
何千億とある星々の中から私を見つけてくれた貴方へ、どうか私をそこから見ていて欲しい。
必ず、この世界のひみつに至るから。
…
いよいよ、伝説の巨乳との交信を開始する。
咥えたパイプから少しだけ煙を吸い込み、肺に落として体の内に循環させる。
目を瞑って唇から、細く、甘い、煙を吐き出した。
部屋の中は澄んだ静寂に包まれており、しじまの影から宇宙を隣に感じた。
グルグル、グルグル。
安穏と静謐に満ちた室内で、私は己の身体を手放す。
輪郭がぼやけて曖昧になり、残る意識だけがうっすらと遠くへ手を伸ばす。
午前0時 東京高専にて、
闇の深まる夜の底、秘奥の神秘へ身を浸した。
…
高い身長と筋肉質な身体、黒い髪、切れ長の瞳……私の目の前に居る人は、にこやかな笑みを浮かべながら、こちらを見下ろしていた。
「あ…貴方が、伝説の巨乳さんですか!?」
「私って死んだ後にそんな風に言われてるのかい?」
「五条先生から聞きました!!伝説の巨乳は凄かったって!!」
「親友、やめよっかな…」
え、五条先生と親友だったんですか!?は!??!?ご、五条悟……全てを持っているうえに、巨乳の親友が居たんですか!?
な、なにそれ………うらやま、いや、けしからん!けしからんぞ!!
思わずギリギリと奥歯を噛み合わせた、だってあの人恵まれすぎてる……勿論その変わりに背負ってるものは凄いんだろうが、でもさあ…巨乳の親友はさあ……もうそんなん全人類のロマンじゃんね………は~あ、伏黒くんが巨乳になってついでに親友になってくれたらなあ。
「こら、そんなに食い縛ったら顎が痛くなるからやめなさい」
「五条悟が憎い……悔しい………」
「おや、じゃあ私の復讐を手伝ってくれないかな?」
復讐!!?
突然怖いこと言うじゃないですか……復讐て………な、なんで?親友なんじゃないの?
「死んだ後にネタにされてるなんて、侮辱だろう?」
巨乳はネタじゃない、ロマンだ。
でもまあ、私から力を貸してくれないかと呼び掛けるつもりだったし、この流れはこの流れでありかもしれない。
私は一つ頷くと、左手を差し出した。
「よろしく、乳神さま」
「…うん、もう少しマシな呼び方にしてくれないかな?」
「レペゼン巨乳」
「……酷くなった」
握手を交わす。
宗教法人 "救いの乳" ここに立宗。
あ、そういえばこの人、伏黒くんのお父さんなんだっけ?
それを思い出した私は、息子さんにはお世話になっております…とついでに頭を下げる。
すると、彼は「は?」と怪訝な顔で固まった後、ブツブツと喋り出した。
「息子……?私に息子など………いやまさか、若かれし頃に失敗を…?いやそんなはず無い、だとしたらいつの………」
え?もしかして伏黒くん認知されてないの?
そんな……巨乳だと何でも許せるって言ったけどあれは嘘だ、許せないこともこの世にはあった。
認知しろ!あ、でもこの人もう死んでるやんけ!!あ~~ままならない~~!!悲しい………いや、もういい、コイツには何も期待しない。伏黒くんは私が大切にする。
「これだから巨乳は……乳にばっか栄養が行って脳までいかないせいで考える頭が足りないんだ…」
「待ってくれ、誤解なんだ」
「誤解も六階もあるか!彼は本当にいい奴なんだぞ!それをお前……お前、お前ぇえ~~~!!!」
伏黒くんのことを思ったら感情が激しくなってしまった。
衝動に任せて目の前の胸をベチンッと叩けば、パフッとした感覚があった。
一度手を離し、胸に触れた手を見下ろす。
………いや、やっぱ巨乳は正義だな、許せるわ、これ。
「全て許した…」
「私は君の扱い方が分かったよ」
そ、そんなに単純で簡単な人間じゃないやい!
あと、お前がすげぇ巨乳だとしても、伏黒くんを認知してないことは忘れないからな、一生頭の片隅で覚えておくからな……覚悟しろよ…。
てか、思ったより伏黒くんと似てなかったな……伏黒くんはお母さん似なのかな?
あと今更だけど、親友のこと「伝説の巨乳」って生徒に紹介してくる先生ヤバいね、おもろ。