深淵巨乳伝説
呪霊だと思って倒した相手が人間だったということで、緊急会議の結果七海さんは山へ芝刈り(犯人をシバキ)に…虎杖くんは川へ洗濯(関係者を探し)に行くことになった。
私はその間車でお休みである。だって身体が万全じゃなかったから。
伊地知さんの運転する車の後部座席でダラダラと過ごしながら、ゆるやかに思考を常闇の渦の中へと浸していく。
高く吠え続ける恐ろしい霧の向こうに見えるのは何だろうか、何かが私に何かを伝えようとしている。
「こら、帰ってきたばかりなのにまたあちら側に行こうとしたら駄目だろう」
霧の向こうに意識を飛ばすか否かを考えていれば、ふと思考を断つように脳内に声が響き渡った。
こ…この声は……!乳神様!!!!
「そうだよ、私こそが君の本当の神様だ。もう勝手によその化け物の元へ行かないでくれ」
おお…!なんか久々に声を聞いた気がする…!!
嫉妬深い女が釘を刺す時に言うみたいなこと言うてますけど、ごめんね傑さん…私達もうおわりなの……。
そう、私はあの最後の希望の光の中で傑さん以上の存在と出会ってしまった。
私を救い照らす温かく豊満なソレ…を持った人間……おっぱいエンジェル甚爾さんに…。
多分傑さんは見た目的に仏教徒っぽいので天使とか全然関係無いんじゃないかな?って私は予想している。むしろ中身は極悪だ、スーパーデビルだ。
だから甚爾さんを慕うことは即ち改宗ってことなわけで…つまり、私達のロマンスはここまでってワケ。
さよなら傑さん、今まで本当ありがとう。正直あんまり良い思い出が思い出せないし別に楽しくも無かったけど、一応感謝はしておくね。私の制服を凄いことにしといてくれてありがとう、ミニのフリフリスカートに短ランってなんですか本当あり得ないんですが。嫌すぎて五条先生の上着追い剥ぎしてきちゃったじゃん。五条先生の上着めっちゃ良い匂いするのもムカつく。もう本当やだこの仲良しコンビ。早く解散しろ。
ってことで私と傑さんの旅はこれにて終了、これからは天国に居るはずの甚爾さんを引っ張り堕としてそっちとやってくから貴方はもういいよ。バイバイ。
脳内に向けて一方的に別れを告げれば、傑さんは困ったような声で「こらこら」と言った。いや何がこらこら(笑)だよ、制服の魔改造本当嫌だったんだからな。
「私という神が居るから君はまだ"信者"という枠組みに居られるのを分かっていないのかい?」
「どういうこと?」
ポツリと私は声に出して呟く。
その声に反応した伊地知さんが「どうされましたか?」と振り返ったが、それに答えず私は傑さんの解答を待った。
そして彼は言う、随分と得意気な声で。
「本来なら邪神と成り果てるはずだった君は、私という神を慕う信者であったから神に成らずに済んでいるんだ」
私は私の信者を人間だと思っているからね、その思いもプラスして君は化け物にも神にも成らずに人のままで居られる…というわけだ。
分かるかい?もし君が私を手放したら、そしたら君はもう二度と人間として地上を歩くことは出来なくなるんだよ。
優しく、優しく、ゆっくりと。
分かりやすく丁寧に、それでいて絶対的に。
傑さんは私の脳みそにその答えを染み込ませるかのように柔らかに語ってみせた。
私はそれに何と返すか迷ってから、盛大に溜息を吐き出した。
「はあ"ぁ"あ"ぁ"ぁ"〜〜〜〜………」
「だ、大丈夫ですか…?やはり体調が…」
「ギリギリセーフですのでお構いなく…」
「そうですか…無理はしないで下さいね…?」
ありがとう伊地知さん、貴方って胸は無いけど凄く素敵な人だよね。
それはそれとして知ってしまった事実に私は顔を覆った。
つまりもう絶対浮気出来ないってことじゃないですか…他のおっぱいを信仰して私を人間扱いして貰えなかったらエンディングってことじゃないですか…。
「だから私を捨てようなんて思ったら駄目だよ」と言われ、もう何も言い返せ無かった。
この怪しくて私を利用する気バリバリな悪質おっぱい返品不可だってよ、世も末だぜ。
あーあ、これが終わったら伏黒くんに沢山構って貰お。それくらいしかこの世に癒やしが無いよもう。
………
夜空に羽ばたく黒いコウモリが予言と共に私の側に降りてくる。
これは先程私が感じた恐ろしい霧の中に居たものだ。暗きハンと呼ばれるコレは悪夢と共に未来を運んでくれる時がある。
悪夢なんてもう慣れたものだったが、夢の中に「今は合法だよね」と言わんばかりに現れた傑さんにこれでもかとベタベタに構われまくってから目を覚ましたのはある意味悪夢だったかもしれない。おのれハン…次に夢の中に傑さん入らせたら許さんぞ…。
時刻は夜の八時半、私は車のシートから身体を起こし伊地知さんに声を掛けた。
「皆は?」
「実は今から七海さんと合流する予定でして…」
「おトイレ行きたい…」
「今ですか!?」
漏れそう…と呟けば慌て出す伊地知さんはそれはもう良い人過ぎた。この人もっと愛されて欲しいな…大切にされるべき人間だよマジで。
「私、コンビニ探してトイレ行ってくる」
「が、我慢とかは…」
「帰りは自力で何とかするから〜!」
じゃあね!と、元気良く車から降りて暗くなった道を駆け出した。
脳内の傑さんがもっと早く走れと急かしてくるのを聞きながら、感覚が戻ったばかりの足を懸命に動かす。
さて…予知夢が示した未来に抗うためにちょっと急がないとな。
このままじゃ私が居たのに駄目な結果を出してしまう。そしたら服を貸してくれた五条先生もガッカリだ。
ていうかそう…五条先生…脱いだら結構凄かったのだが……。
もしかしたらだけど、私がここで最高得点の頑張りを見せたらあの胸で抱き締めてくれるかもしれない。そう思うとちょっとやる気が湧いてくる。
よし、頑張ろう。
いつかの未来、甚爾さんに再会した時に貴方を選ばなかった私は頑張ってるよと無い胸を張って言えるように頑張ろう。
悪夢の先で見えた未来では、私は甚爾さんに思い切り抱きついていたのだった。
やっぱり救いなんだよな、おっぱいエンジェル。
私はその間車でお休みである。だって身体が万全じゃなかったから。
伊地知さんの運転する車の後部座席でダラダラと過ごしながら、ゆるやかに思考を常闇の渦の中へと浸していく。
高く吠え続ける恐ろしい霧の向こうに見えるのは何だろうか、何かが私に何かを伝えようとしている。
「こら、帰ってきたばかりなのにまたあちら側に行こうとしたら駄目だろう」
霧の向こうに意識を飛ばすか否かを考えていれば、ふと思考を断つように脳内に声が響き渡った。
こ…この声は……!乳神様!!!!
「そうだよ、私こそが君の本当の神様だ。もう勝手によその化け物の元へ行かないでくれ」
おお…!なんか久々に声を聞いた気がする…!!
嫉妬深い女が釘を刺す時に言うみたいなこと言うてますけど、ごめんね傑さん…私達もうおわりなの……。
そう、私はあの最後の希望の光の中で傑さん以上の存在と出会ってしまった。
私を救い照らす温かく豊満なソレ…を持った人間……おっぱいエンジェル甚爾さんに…。
多分傑さんは見た目的に仏教徒っぽいので天使とか全然関係無いんじゃないかな?って私は予想している。むしろ中身は極悪だ、スーパーデビルだ。
だから甚爾さんを慕うことは即ち改宗ってことなわけで…つまり、私達のロマンスはここまでってワケ。
さよなら傑さん、今まで本当ありがとう。正直あんまり良い思い出が思い出せないし別に楽しくも無かったけど、一応感謝はしておくね。私の制服を凄いことにしといてくれてありがとう、ミニのフリフリスカートに短ランってなんですか本当あり得ないんですが。嫌すぎて五条先生の上着追い剥ぎしてきちゃったじゃん。五条先生の上着めっちゃ良い匂いするのもムカつく。もう本当やだこの仲良しコンビ。早く解散しろ。
ってことで私と傑さんの旅はこれにて終了、これからは天国に居るはずの甚爾さんを引っ張り堕としてそっちとやってくから貴方はもういいよ。バイバイ。
脳内に向けて一方的に別れを告げれば、傑さんは困ったような声で「こらこら」と言った。いや何がこらこら(笑)だよ、制服の魔改造本当嫌だったんだからな。
「私という神が居るから君はまだ"信者"という枠組みに居られるのを分かっていないのかい?」
「どういうこと?」
ポツリと私は声に出して呟く。
その声に反応した伊地知さんが「どうされましたか?」と振り返ったが、それに答えず私は傑さんの解答を待った。
そして彼は言う、随分と得意気な声で。
「本来なら邪神と成り果てるはずだった君は、私という神を慕う信者であったから神に成らずに済んでいるんだ」
私は私の信者を人間だと思っているからね、その思いもプラスして君は化け物にも神にも成らずに人のままで居られる…というわけだ。
分かるかい?もし君が私を手放したら、そしたら君はもう二度と人間として地上を歩くことは出来なくなるんだよ。
優しく、優しく、ゆっくりと。
分かりやすく丁寧に、それでいて絶対的に。
傑さんは私の脳みそにその答えを染み込ませるかのように柔らかに語ってみせた。
私はそれに何と返すか迷ってから、盛大に溜息を吐き出した。
「はあ"ぁ"あ"ぁ"ぁ"〜〜〜〜………」
「だ、大丈夫ですか…?やはり体調が…」
「ギリギリセーフですのでお構いなく…」
「そうですか…無理はしないで下さいね…?」
ありがとう伊地知さん、貴方って胸は無いけど凄く素敵な人だよね。
それはそれとして知ってしまった事実に私は顔を覆った。
つまりもう絶対浮気出来ないってことじゃないですか…他のおっぱいを信仰して私を人間扱いして貰えなかったらエンディングってことじゃないですか…。
「だから私を捨てようなんて思ったら駄目だよ」と言われ、もう何も言い返せ無かった。
この怪しくて私を利用する気バリバリな悪質おっぱい返品不可だってよ、世も末だぜ。
あーあ、これが終わったら伏黒くんに沢山構って貰お。それくらいしかこの世に癒やしが無いよもう。
………
夜空に羽ばたく黒いコウモリが予言と共に私の側に降りてくる。
これは先程私が感じた恐ろしい霧の中に居たものだ。暗きハンと呼ばれるコレは悪夢と共に未来を運んでくれる時がある。
悪夢なんてもう慣れたものだったが、夢の中に「今は合法だよね」と言わんばかりに現れた傑さんにこれでもかとベタベタに構われまくってから目を覚ましたのはある意味悪夢だったかもしれない。おのれハン…次に夢の中に傑さん入らせたら許さんぞ…。
時刻は夜の八時半、私は車のシートから身体を起こし伊地知さんに声を掛けた。
「皆は?」
「実は今から七海さんと合流する予定でして…」
「おトイレ行きたい…」
「今ですか!?」
漏れそう…と呟けば慌て出す伊地知さんはそれはもう良い人過ぎた。この人もっと愛されて欲しいな…大切にされるべき人間だよマジで。
「私、コンビニ探してトイレ行ってくる」
「が、我慢とかは…」
「帰りは自力で何とかするから〜!」
じゃあね!と、元気良く車から降りて暗くなった道を駆け出した。
脳内の傑さんがもっと早く走れと急かしてくるのを聞きながら、感覚が戻ったばかりの足を懸命に動かす。
さて…予知夢が示した未来に抗うためにちょっと急がないとな。
このままじゃ私が居たのに駄目な結果を出してしまう。そしたら服を貸してくれた五条先生もガッカリだ。
ていうかそう…五条先生…脱いだら結構凄かったのだが……。
もしかしたらだけど、私がここで最高得点の頑張りを見せたらあの胸で抱き締めてくれるかもしれない。そう思うとちょっとやる気が湧いてくる。
よし、頑張ろう。
いつかの未来、甚爾さんに再会した時に貴方を選ばなかった私は頑張ってるよと無い胸を張って言えるように頑張ろう。
悪夢の先で見えた未来では、私は甚爾さんに思い切り抱きついていたのだった。
やっぱり救いなんだよな、おっぱいエンジェル。