巨乳と汗と涙の結晶
誰かに名前を呼ばれる感覚がしたので、目を覚ます。
くっつきそうな瞼を強引に開いて見上げれば、私の肩を揺する人物が居た。
「おい、大丈夫か」
黒い髪、長い睫毛…お、お前は………!!我が友、伏黒くんじゃないか!!
どうして伏黒くんがここに!?あれ、というか私……何してたんだっけ…。
「私、寝てた?」
「寝てたな」
「寝顔見た…?」
「……………」
み…見たじゃん、この反応は!!
絶対アホみたいな顔して寝ちゃってた……やだよ~~マイベストフレンド・FUSIGUROに間抜けな顔を見られてしもうた……悲しい。
いや待てよ…そういえば前に吐いてる所も見られてたな、今更だった。
机に広がるノートにはビッシリと文字が書かれており、内容はどうやら次の任務内容のことらしい。
ああ、何となく思い出したぞ。確か、七海…さん……だったか、彼と打ち合わせをしていたのだった、この空き教室で。
今更ながら、空き教室にJKと二人きりってのは如何なものなのかね。R-18対象作品だったら確実にあんあんらめぇになっていたな。
私はうんうん頷きながら、ノートのページを次へと捲る。
「なんじゃこりゃ」
「………暗号文か?」
開いたページには、先程よりもギッシリと窮屈そうに並ぶ文字の羅列があった。
思わず出した声に反応し、伏黒くんもノートを覗きこむ。
並べられた文字はアルファベットと漢字が入り交じり、とてもじゃ無いが一目見ただけでは何が何だか分からなかった。
読解不可能。ただ、何をしたかったのかは分かる。
上位存在にアクセスし、何かを"得た"のだ。
得た情報を書き記したものがこれなんだろう、恐らくは眠っていた間に起きたこと、だから記憶に無い。
「ワケわからんな…まあいいか」
「いいのかよ」
「別にいいよ、大体ろくなことじゃないからさ」
いいんだ、こんなもの。
私はね、どのページを捲ってもアクセサリーや雑貨の写真ばかりが載ってるような雑誌を読んで、休日は友達と何を買うでもなく街をブラつき、恋愛とか友情とかを楽しむ青春がしたいんだ。
こんな、こんな書いた本人にすら分からない暗号文を書いて、精神をメチャクチャにし続けて戦うようなことがしたいんじゃない。
これ以上考えたくない。
考えることは、恐怖に繋がる。
ノートを閉じてペンを仕舞い、椅子から立ち上がる。
スカートを直して、空き教室から出て行く伏黒くんの背を追った。
…
一年生にニューメンバーが来るらしい!
なんと、女子だそうだ。女の子!女の子が増えるとか宴じゃん宴、宴を開かねば!!
とりあえず初対面の印象が大切だよね、ちょっと髪型とか変えちゃおうかな…ま、巻いてみようかな!え〜あとは、ネイルとか…あ、この前買った猫のワンポイントがある靴下履こう!
「うん、お前その日任務だからね」
「うそ……」
「嘘じゃないよ、七海と任務だって聞いてない?」
「仲間ハズレ、ヨクナイ」
ニンゲン、テキ、カエレ!!モリカラ、デテケ!!!
悲しみのあまり人間をやめて先生に向かって唸りながら威嚇をしてしまった。先生は笑いながら頭を撫でようとしてきたので、素早く避けて虎杖くんの背中に隠れてやった。
「イタドリ、ナカマ、オマエ、キライ!」
「あーあ、先生のせいで野生に帰っちゃったじゃん」
「ごめんってば〜」
「シャーッ!」
文化?ルール?予定?クソ喰らえだ!
やだよ、絶対先生も一緒に迎えに行くとか帰りに美味しい物食べるやつじゃん!私も美味しい物食べたい、ローストビーフ丼とか食べてみたい、私が知ってる店で食べたことのある丼ものは、天丼とロコモコ丼とカツ丼しか無いんだぞ!!
みんな私が頑張ってる時に虹色の綿あめとか食べるんだ…スンスンッ……泣けちゃう…。
虎杖くんの背にしがみつきスンスンッ鼻を鳴らす。
泣いてる真似だ、実際には虎杖くんの匂いを嗅いでいる状態である。
虎杖くん昼飯カレーだったみたい、カレーの匂いする、嗅いでるとお腹が減る。
「七海はグルメだからさ、きっと美味い飯連れてってくれるよ」
「みんなとご飯食べたかったんだもん…」
「あら〜〜〜」
振り返って見てくる虎杖くんの目が「微笑ましい」と語っている。
心做しか空気がふわふわしている、や、やめろよ!別に目的は新しい女子だから、女子とランチがしたいの、君達はオマケだから!
脳内に居座る傑さんも微笑ましそうに笑いながら「うんうん」と頷いている。
だからやめろってば!この優しい感じの雰囲気やめろ!!私は七海さんとランチするより友達とランチしたかっただけ、天秤にかけりゃ当たり前じゃん!特別なことじゃないから!
「伏黒くん、何とか言ってやってよ!」
「…次の日曜なら空いてる」
一言も予定は聞いてない!!!
でもそういう気遣いが出来る伏黒くんが大好きだよ!!!ありがとうね!!!
照れ臭くなったので虎杖くんに頭突きをかましておいた。
まあいいよ、私は頑張って働いてくるから、君達はせいぜい群れてりゃいいさ。
なんたって私、孤独のグルメ好きだから。
孤独にグルメ出来るタイプの人間だから。
別に皆で焼肉したいとか思ってないし!
くっつきそうな瞼を強引に開いて見上げれば、私の肩を揺する人物が居た。
「おい、大丈夫か」
黒い髪、長い睫毛…お、お前は………!!我が友、伏黒くんじゃないか!!
どうして伏黒くんがここに!?あれ、というか私……何してたんだっけ…。
「私、寝てた?」
「寝てたな」
「寝顔見た…?」
「……………」
み…見たじゃん、この反応は!!
絶対アホみたいな顔して寝ちゃってた……やだよ~~マイベストフレンド・FUSIGUROに間抜けな顔を見られてしもうた……悲しい。
いや待てよ…そういえば前に吐いてる所も見られてたな、今更だった。
机に広がるノートにはビッシリと文字が書かれており、内容はどうやら次の任務内容のことらしい。
ああ、何となく思い出したぞ。確か、七海…さん……だったか、彼と打ち合わせをしていたのだった、この空き教室で。
今更ながら、空き教室にJKと二人きりってのは如何なものなのかね。R-18対象作品だったら確実にあんあんらめぇになっていたな。
私はうんうん頷きながら、ノートのページを次へと捲る。
「なんじゃこりゃ」
「………暗号文か?」
開いたページには、先程よりもギッシリと窮屈そうに並ぶ文字の羅列があった。
思わず出した声に反応し、伏黒くんもノートを覗きこむ。
並べられた文字はアルファベットと漢字が入り交じり、とてもじゃ無いが一目見ただけでは何が何だか分からなかった。
読解不可能。ただ、何をしたかったのかは分かる。
上位存在にアクセスし、何かを"得た"のだ。
得た情報を書き記したものがこれなんだろう、恐らくは眠っていた間に起きたこと、だから記憶に無い。
「ワケわからんな…まあいいか」
「いいのかよ」
「別にいいよ、大体ろくなことじゃないからさ」
いいんだ、こんなもの。
私はね、どのページを捲ってもアクセサリーや雑貨の写真ばかりが載ってるような雑誌を読んで、休日は友達と何を買うでもなく街をブラつき、恋愛とか友情とかを楽しむ青春がしたいんだ。
こんな、こんな書いた本人にすら分からない暗号文を書いて、精神をメチャクチャにし続けて戦うようなことがしたいんじゃない。
これ以上考えたくない。
考えることは、恐怖に繋がる。
ノートを閉じてペンを仕舞い、椅子から立ち上がる。
スカートを直して、空き教室から出て行く伏黒くんの背を追った。
…
一年生にニューメンバーが来るらしい!
なんと、女子だそうだ。女の子!女の子が増えるとか宴じゃん宴、宴を開かねば!!
とりあえず初対面の印象が大切だよね、ちょっと髪型とか変えちゃおうかな…ま、巻いてみようかな!え〜あとは、ネイルとか…あ、この前買った猫のワンポイントがある靴下履こう!
「うん、お前その日任務だからね」
「うそ……」
「嘘じゃないよ、七海と任務だって聞いてない?」
「仲間ハズレ、ヨクナイ」
ニンゲン、テキ、カエレ!!モリカラ、デテケ!!!
悲しみのあまり人間をやめて先生に向かって唸りながら威嚇をしてしまった。先生は笑いながら頭を撫でようとしてきたので、素早く避けて虎杖くんの背中に隠れてやった。
「イタドリ、ナカマ、オマエ、キライ!」
「あーあ、先生のせいで野生に帰っちゃったじゃん」
「ごめんってば〜」
「シャーッ!」
文化?ルール?予定?クソ喰らえだ!
やだよ、絶対先生も一緒に迎えに行くとか帰りに美味しい物食べるやつじゃん!私も美味しい物食べたい、ローストビーフ丼とか食べてみたい、私が知ってる店で食べたことのある丼ものは、天丼とロコモコ丼とカツ丼しか無いんだぞ!!
みんな私が頑張ってる時に虹色の綿あめとか食べるんだ…スンスンッ……泣けちゃう…。
虎杖くんの背にしがみつきスンスンッ鼻を鳴らす。
泣いてる真似だ、実際には虎杖くんの匂いを嗅いでいる状態である。
虎杖くん昼飯カレーだったみたい、カレーの匂いする、嗅いでるとお腹が減る。
「七海はグルメだからさ、きっと美味い飯連れてってくれるよ」
「みんなとご飯食べたかったんだもん…」
「あら〜〜〜」
振り返って見てくる虎杖くんの目が「微笑ましい」と語っている。
心做しか空気がふわふわしている、や、やめろよ!別に目的は新しい女子だから、女子とランチがしたいの、君達はオマケだから!
脳内に居座る傑さんも微笑ましそうに笑いながら「うんうん」と頷いている。
だからやめろってば!この優しい感じの雰囲気やめろ!!私は七海さんとランチするより友達とランチしたかっただけ、天秤にかけりゃ当たり前じゃん!特別なことじゃないから!
「伏黒くん、何とか言ってやってよ!」
「…次の日曜なら空いてる」
一言も予定は聞いてない!!!
でもそういう気遣いが出来る伏黒くんが大好きだよ!!!ありがとうね!!!
照れ臭くなったので虎杖くんに頭突きをかましておいた。
まあいいよ、私は頑張って働いてくるから、君達はせいぜい群れてりゃいいさ。
なんたって私、孤独のグルメ好きだから。
孤独にグルメ出来るタイプの人間だから。
別に皆で焼肉したいとか思ってないし!