報われない恋の結末
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「ねぇ、ヤマトって結婚しないの?」
僕らが手にしているのは、ついさっき同僚から手渡された結婚式の招待状。君はそれをぴらっとひっくり返し、またそれをひっくり返しながら僕にそう尋ねた。
―それを聞きたいのはこっちだよ
心の中でそう思いながら「今はね」と手短に答えた。
こうやって身近な誰かが結婚する度に自然と口にしてきた質問。前はもっとまともに返事してたけど、今じゃ本当に手短だ。
だいたいさっきからぴらぴらやっちゃってさ。手持ち無沙汰というか心ここに在らずというか。だけどそんなのはもう見慣れた仕草で、本当に相変わらずだと笑いたくなる。そんな奴にいつまでも本気で付き合ってやる義理はない。
―もういい加減嫌になるんだよ
―早く誰かのものになってくれたらいい
「どうしてヤマトからは聞いてくれないの?」
「ぅえ?」
「何その反応」
「いや、だって珍しいこと言うからさ。そういうの嫌がるかと思ってたんだけど.......何、もしかして聞いて欲しい話でもあるの?」
「あったら聞いてくれるの?」
「バカ言うなよ、恋人もいない独り身が何が悲しくて他人のノロケ話なんて聞くか」
「.......」
「.......」
「.......ああーもう分かったよ、今日だけは特別だかね?........けど、くれぐれも手短にしてくれよ」
「あはは、結局聞いてくれるんだ。やっぱり優しいね、ヤマトは」
「.....煩いよ、さっさと本題に入ったら」
「.....うん」
一息ついて持っていた招待状を置くと、覚悟を決めたように僕に真正面から向き直る。いつだって割とのらりくらりな君を、ここまでまともな恋する女性に変えてしまえる奴がいるんだな。不思議と嫉妬なんて生まれなくて、どこかホッとしてる自分がいる。
だってさ、最後に君の勇姿を拝めるんだ。
僕の報われない恋は、これでやっと終わる。
◇◇
「は!?友達と同じ人を好きになった!?」
「ちょ!ちょっと声が大きい!」
「ああ、ごめん.....」
「あと〝かも〟だからね?あくまでも〝かも〟で」
もう何やってんだよ!まさか恋人のいる奴じゃないだろうな?周りを見てみろよ、世の中にどれだけ独り身の男が溢れてると思ってんだ?
そう突っ込んでやりたいのを堪えながら、それでもやっぱり何かに落胆するのを隠しきれない。
いい歳して何やってんの、思春期のガキじゃないんだから―、そう言おうとして止めた。そうだよな、ガキじゃない。そんな事を聞きたい訳ない。
きっと吐き出す場所がなかなかなくて、やっと聞いて貰える相手を見つけた。それが僕なんだろう。
「叱らないの?」
「叱られるようなことしたの?」
「ち違うよ.....そうじゃないけど」
「わざわざ厄介な相手に引っかかってんのかって呆れてはいるけどね」
「はは、厄介なのは私かな.....」
せっかくすっきりさっぱりできると思ったのに。浮いた話どころか地味に深刻な恋愛相談とか予想外の展開。さっさと終わらすつもりが、これじゃあそうもいかないじゃないか。
「で?卯月はどうしたいの?」
「どうって.....具体的には何も。今はただどうしようって思うばっかりで」
「どういう人なの?その、言える範囲でいいけど」
「あっ、うん。その人は別に厄介なんかじゃないよ?前から知ってる人で友達って言うか同僚だし、独身だし、ごく普通にいい人」
「ふぅーん。で?友達とその人は付き合ってるの?」
「ううん!それはない、と思う」
「何だよ、それなら本当に普通じゃないか。そんな思い悩む必要ないと思うけど?」
「そう、なんだけど」
「〝かも〟ってことは、友達の気持ちも確かめてないんだろ?卯月の考え過ぎってことはないの?」
「そう、だったらいいんだけど。わからなくて」
「決まってもないのに悩んでるってこと?..... 卯月ってもっとこう.....気の向くまま自由奔放って感じなのかと思ってたけど、案外慎重なんだな」
「慎重って言うか鈍くて疎いの。だから不安なの」
あまりにしおらしく変貌した君の態度に戸惑いながら、何か救いになるような言葉はないかと頭を捻る。が、この手の話はどうも苦手で、僕には気の利いたアドバイスなんてできる筈もない。
それくらい君だって解るだろうにと今更恨めしく見返しても、すっかり信じ切ってる目の君は健気にじっと僕の返事を待っている。やっぱり眼中に無いって事なんだよな、なんて思い知ってみたりして。
「友達から好きって聞いた訳じゃないんだよ。でもね、話してたらよく名前が出る気がするし、いつも楽しそうなの。私だって知ってる人なのに、知らないこと聞かされてるうちに色々なことに気付かされて凄く羨ましくなって.....」
―好きになったっていうのか?
―誰だよその棚ぼた的ラッキーな男は!
「じゃあ、先手打って卯月から宣言してみたらどうなの?友達も打ち明けてくれたら、その時はその時だ。そもそも君らのどちらかが選ばれるとは限らない、だろ」
「そうだよね.....でも、友達は言わないと思う」
「何で?卯月に遠慮して?」
「ううん」
「.....何?」
「私のことはね、やっぱりもういいの。それより友達の方がもっと苦しんでるのかもしれないから」
「え?.....どういう事?」
「恋人が居るのに他の人を好きになるなんて、絶対辛い。一番可哀想なのは友達かもしれない」
「ちょっと待って、それって..... 卯月の友達は恋人が居ながら他の奴を好きで、その浮気相手が卯月の好きな奴.....ってことか」
「う浮気!?浮気なんてしてないよ!.....たぶん」
「たぶん...ねぇ...って、本当に卯月の勘違いってことはないの?」
「わかんない...」
「わかんないって.....」
「こういうの初めてなんだもん」
そうやって不貞腐れるとか子どもかよ。さっきから君の繰り出すあどけない全てに、僕だって結構参ってるんだけど。僕に負けず、いやそれ以上に、とてつもなく偏差値が低いとか本当どうしろって言うんだよ。
だけど、悲しいかな君への偏差値だけは少しばかりある僕の頭には、案外あっさりとある人物が浮かんで来る。
「んーーーーーーええと...あのさ、それってもしかしてAのこと?」
僕の知る限り、恋人がいて君とだいぶ親しいのって他に居ない。返事を待たずに頭をフル回転させてみたけれど、君の取り越し苦労だとしか思えない。
Aは僕もよく知る同僚の恋人で、つい先日だって仲良さそうに腕を組んで歩く幸せそうな二人に出会したばっかりだ。
Aには僕の片想いだってバレてて、いつも応援するってはりきったりして。結婚しようと思ってるなんて言ってた同僚が頭に浮かんで目眩がする。
「いやいやいやいや、それはないだろ?あいつらは上手く行ってるよ、たぶん結婚だってするだろうし。何よりAはそんな奴じゃないよ、いつも僕に親身に.....」
「.....ヤマトに?親身に?」
「いや別に。それは今は置いといて。それよりAだよ、Aがアイツを裏切るなんて僕には到底思えないんだけど」
「.......え?何?ヤマトがそういうこと言うの、何か狡くない?」
「は?何で?僕だってAを知らない訳じゃない。て言うか僕より卯月の方がずっと解ってるはずだよな?」
結局僕には、そういう言い方しかできないんだ。とりあえず君の目が覚めればいいって思ったけど。僕だって君相手に築いてきた偏差値しかないんだから、どうせどうしてやることもできないんだ。
「何だか卯月らしくない気がするけど」
「.......私だってわかんないの。こんな風に誰かを好きになったのだって初めてで、友達のことも心配で、全然冷静になれないの」
泣きそうな顔を苦しそうに歪ませる、そんな顔は見た事も想像した事もなかった。こんな風にこんな形で、嫉妬心を煽られるなんて思ってもみなかった。けど今は、僕だけでも冷静にならないと……
「君が誰を好きとか同じ奴を好きだとかさ、そういうの一回ナシにして、冷静になってみなよ」
「一回、ナシに.....?」
「Aは男の友達も多いし恋人以外の話くらい君の前でするんじゃないの?.....むしろ恋人とのノロケ話ばっかりする方が不自然な気もするし.....まあ、今まで散々聞かされてきたって言うなら話は別だけど」
「.....ああ、うん、.....そう、そうだった.....」
「もしかしたら、卯月が喜ぶと思ってそいつの話が多くなった、とかさ。有り得ない話じゃないんじゃない?」
「え!」
「Aってさ、何でかそういうの察するの得意だろ。だから」
「.....だとしたら物凄く恥ずかしい勘違いしてる」
「まあ、僕ですら見抜かれたからね」
「え.....」
「とりあえず僕の知ってるAはさ、僕の前では卯月のことよく自慢してる。おかげで僕は、本当は卯月が友達想いの良い奴だって知ってるんだけど」
「ううう〜」
「もう余計な心配はしなくてもいいんじゃない?」
「ああ、もうやだな、バカみたい」
「そんなことないよ.....まあ思い込みが激しいのはアレだけど、ちょっとしたことでも悩むのって多分、当たり前だ」
僕なんて一体これまでどれだけ悩んで来た事か。そんな事、君には知る由もないだろうけど、僕は嫌って程に知ってるから。
「ん.....少し落ち着いた」
「ふむ.....それは良かった」
「あの.....ヤマトも悩んだりするの?」
「えっ!悩ん.....いや、悩まない、悩まないね、僕は」
「え?そうなの?」
「そうなの、て言うか僕の話はどうでもいいから」
ホッとしたのも束の間、急に話を振られて焦ったけど、悩みはないと振り切って終わらせた。だって僕は、これでけじめをつけるって決めてるんだから。
「.....ありがとね、ヤマトに話して良かった」
「それはどうも」
「ヤマトはどんな時も頼りになるね」
「どんな時もって大袈裟な、そんなに一緒に居たかなぁ、僕ら.....」
「居たよ!.....居た、でしょう...?」
「さあどうかな、卯月は思い込みが激しいから」
「急に意地悪」
「い、意地悪って」
「そうやってまた距離とらないで」
「え?キョリ?」
「ねぇ、まだ相談に乗ってくれる?」
「え?.....ああ」
「あのね、私ってさ、ダメダメだよね」
「ダメダメって、また随分とネガティブな.......」
「さっきからいいとこ何もないし」
「そんなことないよ」
「でも、ちょっとは引いたでしょ?」
「あれくらいじゃ引かないよ」
「.....こんなの面倒臭いって思うよね」
「君が惚れた相手はそんなに薄情な人間なの?いい人、なんだろ」
「.......」
「もう少し自信持ったら?Aの自慢の友達なんだから」
「Aは、関係ない」
ここに来て臍を曲げられてしまった。恋愛モードの君がここまでネガティブとは、ギャップ萌えとかそんなレベルをゆうに超えてないか。こんなの誰が面倒見切れるってんだろう。
「ヤマトはAを信用してるんだね。て言うか、信用し過ぎ。Aは私に甘いんだから」
「そう言われればそうだけど。別にA個人には特に想い入れなんてないからな。じゃあ、どうしてかって言われると、....... 卯月かな?」
「え?私?」
「単に卯月の友達だから信用してるってだけだ」
訳がわからないって顔にはまだ幼さがあって、嫉妬以上に僕の胸に渦巻くのは独占欲。やっぱり長く患ってるってのはヤバいもんなんだと自覚する。
「僕はこれでも結構信用してるから卯月のこと.....だからめげずに頑張ってみたら。で、どーしても上手く行かなかったらさ、その時は僕んとこに来ればいいんじゃない」
「えっ、ヤマトの、とこ?」
「まあ、卯月が良ければだけどね」
「好きな人はどうするの?」
「よく覚えてるなぁ、けどいいんだよ、それはもう終わったことだから」
「Aが言ってた通りお人好し」
「そう?まあ、それでもいいけどね.....」
君に対しての僕はそんな甘いもんじゃないと思うけど。いい人ぶれば君がこっちを向いてくれるって言うなら、なんてもう決心が鈍ってるよ。
「そんなんだと私みたいのにつけ込まれちゃうよ」
「あはは、それも悪くないかもね」
笑って君を甘やかせる、これも棚ぼたってやつかもな。なんて呑気に自嘲してたら「バカ」とその口が言った。
「そんなんでヤマトのそばに居られたってちっとも嬉しくない」
「へ.....」と情けない声の出た僕に、キレッキレの怒れる眼差しを向けた君が言った。
「もう、大丈夫だから!」
「.......あ、そう?何だか急に自信が戻ったみたいだな、さっき泣いたカラスが何とやらってヤツか.....」
「せっかく持ち直したんだからからかわないで。茶化さないで最後までちゃんと聞いててよね!」
「はいはい悪かったよって、ん?何を?」
「私ね、ずっと知ってたはずなのに何も気付いてなかったの。いい歳して避けられるようになって初めて色んな事に気付くなんて、本当に情けなくて反省した」
「......ああ」
「何も言わずに距離置かれたから、嫌われたのかもって何度も諦めようとしたんだけど、でもやっぱり無理で」
「......そう」
「ここのとこね、会っても素っ気ないし会話も続かないし、もしかしたら彼女ができたのかもって.......最近ずっと不安だった」
「.......うん」
「今更こんなの、一人でウダウダしてて意味わかんないよね?我儘って言うか、重くてウザいよね.....」
「そうだな」
「やっぱり.......」
「普通なら、そうなのかもしれないけど。でも僕は少しズレてるから」
「ズレてる?」
「そ、ズレてる僕は少し世話が焼けるくらいにしか思えないんだよね.......だからもう、大したアドバイスなんてできそうもないって事だ、うん」
堰を切ったように話し出した君に圧倒されて
君のあまりの熱に嫉妬する気も失せて
情けなく愚痴を零せば
.......君がぶんぶんと勢いよく頭を横に振った。
「それなら、もう避けないで」
「え.......」
「嫌じゃないなら、嫌われたんじゃないなら私.......私、もっとヤマトと一緒に居てもいいかな?」
「.......え?」
「ただ、前みたいに喋ったり一緒に笑ったりして欲しい」
「な、んで」
「なんでって、そんなの好きだからに決まってるじゃない.......!」
「.......」
「.......」
「や、ちょっと待って?」
「あ、あのね?私を好きじゃなくてもいいの、今までみたいな関係に戻れるならそれで.......」
「いや.......」
「好きとか言っちゃったけどね、全然友達でいいから、好きになってくれなんて言わない.......」
「は、......ぇええええええ!!???」
「な!ちょっと声!」
もう!と真っ赤な顔で僕に立ち向かう君を呆然と見詰める。まだ整理し切れない頭、だけど職業柄かどこか冷静で、今この時を逃してはならないと君から放たれた夢のような台詞を必死に反芻してる。
Aが僕の話を君にしてたのは間違いなくて、
ああそうか、それでこうなったのかと合点が行く。
しかもその相談を当事者の僕にして、
だけどそこには打算なんてサラサラなくて、
ただ純粋に単純に僕を頼ってしまった、
そういう事か。
そんな話、僕はもう笑うしかない。
「参ったな、この流れでそー来るか.....」
「ご、ごめんね」
「はぁ」
「Aの話を聞いたからじゃないよ?少し前にね、思ったの。最近ヤマトがあんまり話してくれなくなったなって。そしたらね、一緒に居た時の安心感とか相槌とか笑顔とか、ぶわーってヤマトが溢れて来て.....でも、それを全部失った気がして辛かった.....ねぇ、こういうのってダメなのかな?」
全部無意味だって全部なかったことにしようとしてたのに。それも僕の激しい思い込みだったってことになるのかな。
「ダメ、じゃないけど.......今更友達なんて無理だよ」
「!」
「だいたい僕ら、幾つだと思ってんの?」
「え?あ、や.......」
「周りは結婚だなんだ騒がしいってのに、僕らだけそんな飯事みたいな事やってられないよ」
「う」
「そもそも、どーして僕の気持ちを確認しないかね」
「だって!」
「.......いや、」
「いや?」
「ごめん、やっぱり嘘」
「え?何が?」
散々振り回されたから格好付けて文句の一つでも言ってやろうと思ったけど、馬鹿らしいから止めた。それより今は嬉し過ぎて.......
「.......死にそうだ」
「?なんて.......」
「だから、嬉しいって言ったんだよ」
「そ?それは、どうも.......」
正直に言ってみたのに、逆に嘘臭い気がするのはまだ現実味がないからか?手応えのない反応.......今のでは君にも伝わってないな、多分。と、俯いたままの君がポツリと呟いた。
「......私だって嬉しかったんだからね」
「え?」
「.......さっき。ヤマトに彼女がいないって知った時。ヤマトにはわからないでしょ、あのとき私がどれだけ嬉しかったか」
何を言い出すかと思えば全くもう。よく言うよな、こっちの気も知らないで。
「.......卯月こそ、惚れてる相手から面と向かって突拍子もない恋愛相談された僕の気持ちがわかるの?」
負けじとそう言い返せば、しばらくの間があってからハッとした君の目が僕をしっかり捉えて揺れる。君の台詞に比べれば、僕の方がよっぽどパンチが利いてるよな。
「当事者に相談するなんて質が悪いったらないよな......けど、今回は大目に見るとするよ。何より僕を頼りにしてくれた、それが嬉しかった......僕の方こそ、ずっと卯月を好きだったんだから」
今まではまるで伝わる気がしなかった。それなのに僕は、ついに君を目の前にして想いを告げてしまった。あまりにも長く溜め込まれてたからか、吐く息が熱い。
昂った自分に対して、固まって無言のままの君に不安が湧く。ちょっと色々と重苦しくなかっただろうか。
「.....卯月?」
「ねぇ、嘘.....じゃないよね?」
「嘘じゃないよ」
「でも.....すごい、嘘みたい」
小さく尋ねられて真っ直ぐに返すと、ホッとしたらしい君がやっと笑った。それは僕の台詞だよなんて思いながら、君の頬の涙を拭う。と、じっとこちらを見詰めてくる君に、急に照れ臭くなって慌てて手を引っ込めた。
「す、好きは好きでも僕のは年季が違うからね。長く患ってた分、これからは相当重くなるかもよ?」
照れ隠しに柄にもなくふざけると、君が「え?私よりも!?」なんて焦るから、僕まで驚いて目が合って。それから少しして、今度は二人同時に噴き出す。
人生捨てたもんじゃないかもしれない。だって、報われなかったはずの僕にもある日突然こんな嘘みたいな奇跡が起きるんだから。
終
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