そーゆー奴も稀にいる
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「カカシと付き合ったらしんどそう」
「は?いきなり何なの?」
「あー………まあ、何となくわかるかも」
「何よテンゾウまで」
「カカシって基本的に何考えてるかわかんないし」
「え」
「うんうん何て言うか、言葉足らずな感じは否めないよね」
「そもそも自分は他人の気持ち察するの得意なくせにさー、ズルいんだよね」
「ず、狡いって」
「他人の機微を察するのに長けてるだけに、自分のも察してよって事なんじゃないのかな」
「はいぃ?」
「ええー、もう絶対ズルいわ」
「……絶対って何よ」
「かと思えばこっちが弱ってる時とかナイスタイミングで一番欲しい言葉くれたりするんだよね」
「あ、わかる〜〜〜もう本気でズルいやつ」
「え、それもズルいの?」
「基本的に自分の事はさておきだからねぇ、さすがだよね」
「お、お?」
「なるほどねぇ、すぐ一人でどっか行っちゃうのは、もしかしたら一人密かに泣いてるのかも」
「……何でそーなるの」
「いやいや、そこは読書一択だよ?唯一のストレス発散なんだから幾ら彼女でも邪魔しちゃダメだと思うな。例え如何わしい内容だとしてもね」
「あー……だから彼女がいないのか」
「そう、モテるのにね」
「あー、もーお前らいい加減にしなさいよ」
「あ、ちなみに僕はどう?」
「な」
「ヤマトはねー、すっごくわかり易そうだから彼女は安心だろうね」
「えっ、そう?」
「うん、見るからに一途って感じだし、割と彼女に尽くしそうなイメージ」
「は、ばバレてる」
「ばバレてる、じゃない!そもそも、お前彼女いた事あんのか」
「もしかしてモテないって思ってるかもしれないけど、隠れファンがいるタイプだから、周りをよーく見てみたらいいと思うよ。ヤマトって、ちょーっと鈍感だから」
「え!ホントに!?わぁ、ありがとう、よく見てみよう気を付けよう」
「〜〜〜〜〜(悶々)」
「ヒバリ!」
「ん?」
「ヒバリも隠れファンがいるタイプだと思うよ!僕は君の健闘を祈る!(ぐっ)」
「うん、ありがと!ヤマトもね!(ぐっ)」
「…………」
「あれ?そう言えばヤマト、このあと約束あるんじゃなかった?」
「あ、いけない!そうだった。じゃ、僕はこれで。お先に!」
「はーい、お疲れさまー」
「お疲れさん」
「はあ、やれやれ」
「……お疲れなのはカカシだったりして」
「そりゃそーでしょうよ」
「面白かったのに」
「お前さ、喧嘩売ってんの」
「そう見える?」
「……じゃないならテンゾウの後さっさと追えば」
「何で」
「何でって、俺と居ても楽しくないだろ。アイツはちょっとじゃなくかなりの鈍感なんだよ、他の女に現抜かす前にしっかり捕まえた方がいいんじゃないの」
「珍しく的外れな励ましありがとう、でもねぇ、生憎カカシと居るのは楽しいからご心配なく」
「…………あ、そ」
「今度はさ、カカシが話してよ」
「何を」
「私だったらどんな感じか」
「はい?」
「たまには付き合ってくれてもいいじゃない」
「ええー」
「カカシも言われっ放しじゃなんでしょ」
「はあ」
「ほらほら」
「……」
「……」
「……面倒臭そう」
「は!?」
「て言うか、すでに面倒臭い」
「あ、あとは?」
「かなり甘えたの構ってちゃん」
「ぬ〜〜〜〜〜」
「でもってすんごい恥ずかしがり屋」
「の〜〜〜〜〜」
「バレバレ」
「おーまいがっ……」
「けど、そーゆーのがいいって奴も稀に居る」
「む〜〜〜〜〜」
「拗ねるな拗ねるな」
「拗ねてなんかなーい」
「……ところで、だ」
「ん?」
「そーゆーの知ってる奴って、俺以外にも居るのかね」
「うーん?居ないんじゃない?」
「じゃない?、じゃなくて。ちゃんと思い出せよ?居るのか、居ないのか」
「……居ない、って言うかそんなのわかんないよ自分じゃ」
「まあそーだよね、ヒバリだもんね」
「ちょっと、どういう意味?」
「いーや、俺はそーゆーの好きよ」
「えっ」
「何」
「え?あれ?今、カカシ……」
「カマトト恐るべし」
「???」
「俺もお前と居るのは楽しいって事」
「……ウソばっかり」
「ヒバリこそ、嘘なんじゃないの。しんどそうって言ったり楽しいって言ったり……一体どっちなの」
「……わかんない」
「あれまぁ、自分から振っといて」
「カカシと一緒に居るのは好きだよ。穏やかで優しくてまったりしてて。でも、彼女となるとうーん……なんか難しそうだから」
「ふーん」
「だってカカシ、弱味見せないでしょ」
「そんなもん見たいの?」
「彼女の前でもずっとカッコつけるの?」
「え、俺ってそんなカッコつけてる?」
「私には割とそう見える」
「いやいや、好きな女の前でカッコつけるのって普通だよね?」
「でもそれって、疲れちゃわない?オンとオフみたいなの、必要じゃないの?」
「……何、急に解ったよーな口ぶり」
「違うよ、わかってなんかないよ?ただ、私がそうして欲しいってだけで……私にはカカシの事なんて全然わかんないし」
「要は甘えろって事?」
「大切な人の前でくらいね」
「それ、誰でもいいって事?お前じゃなくても」
「いいんじゃない?カカシが選んだ人なら」
「……無責任だねぇ、発案者のくせに」
「何なら私に甘えてもいーけど?」
「甘えたのお前に甘えろって?」
「あはは、そーね」
「とんだバカップルじゃない?それ」
「ま、嫌がられるのはわかってたからね、別にいいです!あーあ、もうわかってくれなくてもいいですよーだっ」
「…………」
「はーあ、言って損した」
「ヒバリ」
「何よ」
「今のもっかい言って」
「え?」
「今のやつ、言って、もう一回」
「は?今の?ってどれ?……〝言って損した〟?」
「違う、その前」
「〝別にいいです〟?」
「違う、その後」
「……〝もうわかってくれなくてもいいですよーだっ〟……あ、」
「……」
「……何なの」
「……」
「……何これ、カカシ」
「いやぁ……参ったねこりゃ」
「……信じらんない、あのカカシが」
「馬鹿にしたければしてもいーよ」
「まさか、こーゆうのが好きとか」
「俺も人の事言えないね……て言うか今のちょっと面倒臭かった?」
「もう〜、やっぱりズルい」
「何でだよ、あからさまなのに」
「だからだよ〜」
「ええ〜」
「もうだめ、離して、死んじゃう」
「ふ、……嫌なの?」
「〜〜〜心臓もたないよ」
「めんどーなくらい可愛すぎるお前が悪い」
「ぇぇぇぇ」
「予想以上に柔らかい」
「ぎゃ」
「思ってたより出るとこも出てて悪くない」
「ちょ!もう無理、無理だからお願い」
「あとさ、いい匂いがするって前からずっと思ってたんだよねー……って、あれ?俺もしかして晒し過ぎた?」
「〜〜〜〜〜〜〜」
「何で涙目」
「カカシのおばか」
「まあまあ、そんな事言わないで」
「……」
「あのね、さすがに俺だって傷付くんだよ?〝付き合ったらしんどそう〟なんて言われたら」
「う、それは…………ごめんなさい」
「怒ってる訳じゃなくて。ただ、ヒバリにだけは知っておいて欲しいの。俺が本当はこーゆー奴だって事」
「こーゆー奴?」
「だーかーらー……」
「うん?」
「ひそひそひそ(惚れた女には滅法弱いって事)」
「!」
「ムフフ(ちょろ)」
☆
「じゃあさ、これからは私がいるからもう本は要らないよね?」
「はい?」
「これからは、私がカカシの癒しになるから、もうイチャイチャシリーズは要らないでしょ?って言ってるの」
「何でそーなるの」
「そーなるよね?ならないの?」
「ヒバリはヒバリ、これはこれでしょ」
「…………離して(べりっ)」
「え」
「さっきのはナシ」
「え?」
「やっぱ私なんか居なくてもいいじゃん」
「え?え?」
「どーせソレだけあればいいんでしょ!」
「え!」
「彼女が居るのにそんなの携帯してるとか信じらんないから」
「!?」
「もう、エロバカカシなんて知らない」
「ちょ、ちょっと待て、話せばわかる」
「いや、触んないで」
「待て待て、お前はお前でしょ?」
「やだ、知らないったら知らない!」
「コレはね、趣味だよ趣味!」
「一生ソレに癒してもらえばいいじゃん」
「え〜?無理だよ、もう生身のヒバリが居ないと……」
「……」
「ホントに、もうヒバリじゃなきゃ駄目」
「……ホント?」
「ホントにホント」
「それなら、私と二人でいる時は開かないって約束できる?」
「もちろん。お前と二人で居る時は手にしないって約束する」
「……じゃあ、許してあげる」
「ん〜ヨシヨシ(あー良かった)」
☆
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