学パロ
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勉強は得意じゃない。
今日も補習を受けて、遅れて部活に行く。
いつも通りそうなる予定だった。
「うぶっ!」
「う"」
小走りで廊下を移動していると、下駄箱へ続く曲がり角で人とぶつかった。
対格差で軽く吹っ飛ばされたリオは打った鼻とお尻をさする。
(い、いひゃい......)
「おい」
「ひゃい......?」
「パンツ見えてんぞ」
「うぇ!?」
バッと捲れ上がっているスカートを押さえて隠す。
今さら遅いが。
そろと相手を窺う。
同じクラスのユースタスくん!!
年上のヤンチャな人達を一人で血祭りに上げたという怖い人!!
「す、すみませんでしたぁあーーーー!!」
脱兎のごとくとはまさにこのことだ。
廊下を走らないという張り紙も、今はなかったことにして欲しい。
それよりも明日からどうしよう!
明日からどうしよう!?
───────
今日は中高合同練習があるからといつにも増してやる気を見せていたのに、忘れ物をしたと出ていったきり帰ってこない。
まためんどくさいことに絡まれているのかと思い探していると、昇降口から少し離れた植え込みの影でうずくまっていた。
「キッド、こんなところにいたのか。
......どうした?」
「いや、な、何でもねぇよ!!
そうだ、部活!
部活行こうぜ!!」
「何でもないことないだろう。
顔が真っ赤だぞ。
熱でもあるんじゃないのか?」
「何でもねぇって......ぅ......」
じとっとした疑惑の眼差し。
このままでは風邪と間違えられて、部活を休まされるかもしれない。
観念した。
いざ言葉にしようとすると先程の光景が思い出されて非常に恥ずかしい。
「女子のパンツ......初めて見た......さっき......」
きょとんとしたあと子供を見守るかのような温かい微笑みで肩に手を置かれた。
反対の手は親指を立てている。
「大人の階段登ったのか。
おめでとう」
「そういうんじゃねぇ!
ハプニングだ!」
「なんだラッキースケベか」
「う......うぅぅうぅ......!」
「知ってる女子なのか?」
「同じクラスのやつだった......」
「明日から意識してしまうな」
「......まさか」
「その女子もキッドのことを意識したりして」
「や、やめろよ」
「無意識にその女子のことを目で追ってしまって今日のパンツはあのときのやつかなって想像したりして」
「しねぇよ!」
「しまいにはその子の一挙手一投足まで気になってしまって」
「ならねぇって」
「お互いチラチラ見ていることに気づいて」
「おいおい」
「あとはもうハッピーエンドだな。
式には呼んでくれ」
「相変わらず妄想が激しいぜ。
そんなことにはならねぇよ。
今は部活に青春をかけてるからな!!」
数ヵ月後。
部活中のキッドに照れながら差し入れする女子と、同じく照れながら嬉しそうに受けとる彼の様子を見て、ほれ見たことかと微笑むキラーであった。
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