短編
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キッドの腕の中を覗くと金髪の赤ちゃんがいた。
「キッド......流石に誘拐は......しかもこんな赤ちゃん......」
ふぇー!、ひゃー!と泣く子を私にずいっと渡してきた。
反射的に抱き止める。
ピタッと泣き止み小さい手で私の服をぎゅっと掴んでくる。
「えぇ~なぁに! この子可愛いわ!」
一瞬で心捕まれてしまう。
「キラーだ」
「へぇーキラーちゃん!
キラーと同じ名前なのね!!」
「いや、だからそのキラーなんだよ...分かれよ...」
「......キラーは2m近いムキムキマスクデスヨ?」
「(何でカタコト?)町でおかしな薬を扱ってる奴等がいてな。
絡まれたんで吹っ飛ばしたらキラーに薬がかかったんだよ。」
で、こうなったと。
「薬を少し飲むだけで若返るらしいんだが...こいつは飲んだ量が多かったみたいでな!
赤ん坊にまで戻っちまった!」
「効果は24時間。残り20時間くらいか?
それまではこいつのこと頼んだぜ、ママ?」
めっちゃ悪ノリだわ!
でもいいわ!可愛いから!!
私は1日キラーママよ!
「そういやお前赤ん坊育てたことあんのか」
「ないに決まってるじゃない。
何度か友達の赤ちゃん預かったことがあるくらいで......」
電伝虫で連絡を受けたヒートがたまぴーよを買ってきてくれた。
オムツは1日だけならいらない布でいいかしら......。
着るものも今着てるやつで間に合ってるし、残る問題は......。
「ご飯どうしよう?」
「お前立派な乳ついてんだから母乳やれよ」
......
............
..................
たまぴーよで脳天を割る。
「いってぇな!!」
「今のはお頭が悪い......」
キョロキョロ何かを探してる様子のベビーキラーちゃん。
お腹が空いているのか自分の手を吸ったり、私の胸に何度も顔を押しつけたりしてくる。
いじらしい行動に心が締め付けられる私!
「ごめんねキラーちゃん!
本当のママじゃないからおっぱいでないのよ!」
抱っこしていないと泣くので、気のきくヒートが粉ミルクと哺乳瓶を買ってきてくれた。
粉をぶちまけながら初めてミルクをつくるキッドの姿に少し和む。
「おら、できたぜ。
飲ませてみろ」
「......すごい、飲んでるわ!
キッドすごーい!」
キラーはお腹が一杯になったのか寝た。
「キラーもこんなに小さかったのね。
今ではあんなに大きくなって...うぅ!」
「寝たんなら俺にも抱っこさせろよ」
「うん。 優しくね」
「やっぱちっせぇ。...あったけぇな」
(キッドもこんな顔するんだなぁ。
あー小電伝虫か映像電伝虫欲しい)
夜!
あの後キッドに抱っこされてるときにおしっこしちゃって大慌て。
うごうごしながらどこかへ行っちゃうし、ワイヤーには踏まれかけた。
ミルクの温度が気に入らなかったらしくて全然飲まないし、お風呂でも大暴れ。
「や、やっと寝た......!」
「おう、おつかれさん......」
この十数時間でキッドとリオは少しやつれた。
「これで終わりか?」
「どうかな......夜泣きするかもしれないし......」
予想に反して朝までぐっすり寝てくれた。
あーいい子ねぇ!
私、キラー、キッドと川の字で寝たのは家族感があってなんだか笑えた。
ききき、キッドパパ......!
「あなた、朝ごはんよ」
「やめろ気色悪ぃ!」
オムツ交換中だった。
キッド、あなた良いパパになるわ。
(ポフンッ)
((あっ!))
(? なんで俺は全裸なんだ?)
((もどったー!!))