短編
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「まてごらぁ!」
「まったなっいよーん!」
ゴーグル片手に船の上を逃げ回る女。
それを追う男。
それらを眺める俺。
「いつも思うんだが、なんで力を使わないんだ?」
「前に使おうとしたら『無能力者に力使うんだ~だっさーい!』って言われたんだよ!」
「なるほど。
それでむきになっているのか」
「なってねぇ!」
「キッドー!
どうしたの?もう疲れちゃった?」
マストの上を平均台のようにして逆立ちしているリオ。
あの猿女。
「キラー作戦会議だ」
「......はぁ」
なにやら下でキッドとキラーがゴニョゴニョ話している。
足をぶらぶらさせながら待っていると、キラーは船の中に帰っていった。
キッドは私を見上げるとふいっと船首の方へ歩いていく。
「やめだやめだ。
そんなにそのゴーグルが欲しいならやるよ。
もう付き合ってらんねぇ」
まさかの言葉に慌てて降りる。
今まで1度もそんなこと言わなかったのに!
「待って、待ってよキッド!
しつこかったなら謝るから!」
ガシッと肩を押さえられる。
「んん?」
「俺の勝ちだ」
肩を押さえるキラーを確認した数秒の間にゴーグルを奪われてしまった。
「ず、ずるいよ!
二人がかりなんて!」
「騙される方が悪ぃ」
「俺は情けない......」
「お前がこの作戦にしよう、つったよなぁ!?」
「キラー!ひどい!裏切り者!権力者の犬!」
「ひどい言われようだ......お前ら覚えてろよ」
ブロークンハートのキラー。
いじけてぶすくれてるリオ。
まぁまだ日が高いからな。
「次は何して遊ぶよ」
(私を褒め殺す大会)
(却下だ)
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