すごいよ!バジルさん!
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ファウストの背に隠れて距離を取りながら船長を睨み付ける。
「そもそもなんで町での態度と船での態度がこんなに違うんですか!」
「...ぃ...で................ぇ.............ぅ...........いと.....」
「もっと声張れぇ!!」
「占いで、大人しくしていれば仲間になる確率が高いと出たからだ」
「なんですと」
「本当にあのときは大変だったんだ。
好きな女に上目遣いで何でもするなんて言われて我慢できる男がいると思うか!いいや思わない。
興奮しすぎて鼻血が出るところだった。
港をでるまで毎晩それでぬ「わーーーー!!」なんだ」
涼しい顔でなんてことをのたまうのだこの男は!
オーディエンスもいるのに!
「なんだじゃないわ!
幻滅しました!
私から乗せてって頼んどいて申し訳ないですけど、次の島で降ります!!」
それまで絶対に近づかないでください!と吠えて、荒々しく扉を開閉して部屋へと戻った。
「あれは船長が悪いにゃあ...」
「何故だ。
占いでは相性抜群なのに」
「......」
マスコットは無言で立ち去った。
残された男は置いてあった樽に座り、静かにカードを空へ並べるのであった。
部屋へ戻ろうと船内を大股で歩いていると、一人の船員に話しかけられた。
「お、ティナ!部屋はどうだ?
気に入ったか?」
「え、まあ...そうですね。
使いやすいし、好みです。」
どうして突然そんなことを聞くのだろう。
彼がこの船のインテリアコーディネーターなのかしら?
「お前の部屋の家具、全部船長が用意したんだぜ!
よく眠れるように枕にまじないかけたり風水気にしたり...結構拘ってんだよ。
気に入ったんなら船長も喜ぶな!」
はっはっと笑いながら言うだけ言って帰った彼の言葉を反芻する。
......船長が用意した?
急いで引き出しの中やベッドのヘッドボードを調べる。
案の定姿見の足元から小型電伝虫が見つかった。
(あんの変態がぁ~!!)
電伝虫に罪はないがごめんよと一言謝って適当な箱に閉じ込め、船長室へ放り投げた。