土総受けワンライ ホラー
『昨年、かぶき町で起きた…さつ……けん……の被害者である……さんの頭部は未だ見つかっておらず、警察は引き続き捜』
辛気臭いニュースは見たくないと、適当にチャンネルを変えた。代わりに映ったのはクイズ番組で、興味はないがニュースよりはマシだろう。
疲れて作る気力はなかった為、スーパーで弁当を買ってきた。味気ないがたまにはこういうのもいいだろう。
「……ぅ……ぅぅ……」
「高杉、お前なんか言った?」
「いいや?」
「ぅ…ぅぅ……」
「……うめき声?」
どうやら高杉にも聞こえたらしい。男のうめき声が聞こえた。テレビかと思ったが、芸能人の笑い声しかない。とてもじゃないがうめき声を発する状況ではない。
暫く耳を澄ませてみたが、それ以降うめき声は聞こえてこなかった。なんだか異臭もする。これは冷蔵庫がジャングルと化した名残りかもしれないが。二人の胸には不安が残った。
翌日、お土産を渡すのも兼ねて二人で隣人を訪ねた。インターフォンを鳴らし、声をかけても反応がない。
違和感を感じ管理会社へと連絡をしてドアを開けた。開けた瞬間に鼻に付く腐臭に口を塞ぐ。
そのまま、救急と警察に連絡したが不幸にも隣人は亡くなっていた。後日、原因は心筋梗塞と判明した。倒れた拍子に頭をぶつけてしまったようだ。畳を引っかいた跡も残っており、相当苦しんでいたのだろう。
恐らくあの声は隣人の苦しむ声だったのだろう。あの時、訪ねていれば助けられたかもしれない。
「もっと早く気付いていればな……」
自室のドアを開けながら土方が言う。
「悔やんでも仕方ねぇさ。……いや待て」
そこで高杉は、はたと気づいた。隣人の部屋を開けた時、腐臭がした。そして、隣人は死後数日経っている。夏場であるから、遺体の腐敗が早かったのだ。つまり、うめき声がした時点で隣人は亡くなっていたはずだ。
「どうした、高杉?そんな所に突っ立て」
あの臭いは前にどこかで嗅いだような記憶がある。あれは、そう確か。
高杉の目の前には真っ赤に染まったシャツがある。なぜか土方の顔は見えない。
ああ、そうだ思いだした。土方の顔がないのは当たり前の事じゃないか。土方は去年の夏に。
その瞬間土方の手が高杉の腕に伸び、グイッと中へと引っ張た。ただ、静かにドアが閉まる音がした。
赤ルートEND 顔のない君
辛気臭いニュースは見たくないと、適当にチャンネルを変えた。代わりに映ったのはクイズ番組で、興味はないがニュースよりはマシだろう。
疲れて作る気力はなかった為、スーパーで弁当を買ってきた。味気ないがたまにはこういうのもいいだろう。
「……ぅ……ぅぅ……」
「高杉、お前なんか言った?」
「いいや?」
「ぅ…ぅぅ……」
「……うめき声?」
どうやら高杉にも聞こえたらしい。男のうめき声が聞こえた。テレビかと思ったが、芸能人の笑い声しかない。とてもじゃないがうめき声を発する状況ではない。
暫く耳を澄ませてみたが、それ以降うめき声は聞こえてこなかった。なんだか異臭もする。これは冷蔵庫がジャングルと化した名残りかもしれないが。二人の胸には不安が残った。
翌日、お土産を渡すのも兼ねて二人で隣人を訪ねた。インターフォンを鳴らし、声をかけても反応がない。
違和感を感じ管理会社へと連絡をしてドアを開けた。開けた瞬間に鼻に付く腐臭に口を塞ぐ。
そのまま、救急と警察に連絡したが不幸にも隣人は亡くなっていた。後日、原因は心筋梗塞と判明した。倒れた拍子に頭をぶつけてしまったようだ。畳を引っかいた跡も残っており、相当苦しんでいたのだろう。
恐らくあの声は隣人の苦しむ声だったのだろう。あの時、訪ねていれば助けられたかもしれない。
「もっと早く気付いていればな……」
自室のドアを開けながら土方が言う。
「悔やんでも仕方ねぇさ。……いや待て」
そこで高杉は、はたと気づいた。隣人の部屋を開けた時、腐臭がした。そして、隣人は死後数日経っている。夏場であるから、遺体の腐敗が早かったのだ。つまり、うめき声がした時点で隣人は亡くなっていたはずだ。
「どうした、高杉?そんな所に突っ立て」
あの臭いは前にどこかで嗅いだような記憶がある。あれは、そう確か。
高杉の目の前には真っ赤に染まったシャツがある。なぜか土方の顔は見えない。
ああ、そうだ思いだした。土方の顔がないのは当たり前の事じゃないか。土方は去年の夏に。
その瞬間土方の手が高杉の腕に伸び、グイッと中へと引っ張た。ただ、静かにドアが閉まる音がした。
赤ルートEND 顔のない君
