土受けワンライ サブ土(煙草、節分、エリート)
もぞり、と白いシーツが波を打った。真っ白なベッドに真っ白な部屋。必要最低限の無駄のない調度品。清廉潔白という言葉が似合いそうな部屋には、色濃い情事の匂いが漂っている。
「煙草」
「目覚めるなり、それは冷たいんじゃないんですか?」
「うるせぇ」
こちらを見もせずにに手だけ伸された。掠れた声に、一度静まった欲が再び火を灯しそうになる。灰皿と煙草を渡してやると、上体だけを起こした。
美味そうに煙草を吸う。少し前まで、自分の背にすがり付き爪を立てた指も。艶やかな声を上げた口唇も今は煙草に夢中になっている。目の前にいる男にさえ眼中にない。
「で、来月の節分の警備計画なんだけど」
「……土方さん。あなた情緒ってものがないんですか?」
「情人放ったらかして、書類見てるヤツには言われたかねぇよ。それ、お前ん所の警備計画だろ。寄越せ」
「見せる訳ないでしょう」
節分のイベントとして、有名人を呼んで豆を撒くというものがある。そこに将軍が興味を持ってしまったが為に、警備計画は一から練り直しとなった。
正直、逢い引きなどしている場合ではない。だが、同時にストレスや欲の捌け口は必要になってくる。情人なんて言葉を使ったが、実際はただのセフレのような関係だ。
「煙草臭いんですが」
後ろに立った土方から書類が見えないように隠す。覗きこむ素振りはしたが、本気ではないだろう。お互いに「本心」など見せることはしない。
「アぁ?今更何を言ってんだ?煙草を教えたのはお前だろ」
わざとらしく煙を直接吹き掛けられる。咳き込むと、誘うように妖しく微笑んだ。
「それがどういう意味か知っています?」
「さぁ?俺ァ学がねぇからな」
形ばかりの武士よりも、よほど頭が切れる。頭の回転も舌を巻くほどだ。もし出自が武家であれば、上まで登り詰めていたかもしれない。
この男は煙草も腹芸も男の誘い方も、一瞬で覚えてしまった。
「そんなに抱かれたいならお相手しましょうか。エリートの私がいくらでも身体に教えたてあげますよ」
「老体に鞭打って腰は大丈夫か?最後の方へばってたぜ?」
ギシッと、二人分の体重を受けたベッドが鳴った。真っ白な部屋は、二人分の欲でまみれている。そこには、真っ白な制服を穢したような背徳感が横たわっていた。
「煙草」
「目覚めるなり、それは冷たいんじゃないんですか?」
「うるせぇ」
こちらを見もせずにに手だけ伸された。掠れた声に、一度静まった欲が再び火を灯しそうになる。灰皿と煙草を渡してやると、上体だけを起こした。
美味そうに煙草を吸う。少し前まで、自分の背にすがり付き爪を立てた指も。艶やかな声を上げた口唇も今は煙草に夢中になっている。目の前にいる男にさえ眼中にない。
「で、来月の節分の警備計画なんだけど」
「……土方さん。あなた情緒ってものがないんですか?」
「情人放ったらかして、書類見てるヤツには言われたかねぇよ。それ、お前ん所の警備計画だろ。寄越せ」
「見せる訳ないでしょう」
節分のイベントとして、有名人を呼んで豆を撒くというものがある。そこに将軍が興味を持ってしまったが為に、警備計画は一から練り直しとなった。
正直、逢い引きなどしている場合ではない。だが、同時にストレスや欲の捌け口は必要になってくる。情人なんて言葉を使ったが、実際はただのセフレのような関係だ。
「煙草臭いんですが」
後ろに立った土方から書類が見えないように隠す。覗きこむ素振りはしたが、本気ではないだろう。お互いに「本心」など見せることはしない。
「アぁ?今更何を言ってんだ?煙草を教えたのはお前だろ」
わざとらしく煙を直接吹き掛けられる。咳き込むと、誘うように妖しく微笑んだ。
「それがどういう意味か知っています?」
「さぁ?俺ァ学がねぇからな」
形ばかりの武士よりも、よほど頭が切れる。頭の回転も舌を巻くほどだ。もし出自が武家であれば、上まで登り詰めていたかもしれない。
この男は煙草も腹芸も男の誘い方も、一瞬で覚えてしまった。
「そんなに抱かれたいならお相手しましょうか。エリートの私がいくらでも身体に教えたてあげますよ」
「老体に鞭打って腰は大丈夫か?最後の方へばってたぜ?」
ギシッと、二人分の体重を受けたベッドが鳴った。真っ白な部屋は、二人分の欲でまみれている。そこには、真っ白な制服を穢したような背徳感が横たわっていた。
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