奴隷契約(高土)

「わかってるよな?日付が変わるまではお前は俺の下僕だからな」
「わかってるよ」

酔った勢いで賭けなんてするもんじゃなかった。勝った方が負けた方の言う事を聞く、という単純な勝負に負けた。お陰で1日中、土方の下僕として過ごすハメになった。
土方は普段よりも何倍もワガママ放題。あれが食いたい、ここに行きたい、これが欲しい、疲れた、マッサージしろ…ストレス発散になったのか土方は非常にご機嫌である。一方の俺は疲労困憊。えっちな事をしようものなら、一回につき一ヶ月のお触り禁止令ときたもんだ。
理性で情欲を抑えるのが一番堪えた。目の前に無防備にはしゃぐ恋人がいればだれだって触れたくなるものだ。

「あ"ーちょうどいい背もたれがあって快適だなぁ」

今だって遠慮なく身体をあずけてくる。肌が直接触れ、湯が揺れる度に乳首が見え隠れする。お前絶対わざとだろ。
これで兆さない男がどこに居るんだろう。居るなら教えて欲しいものだ。

「高杉、お前今エロい事考えてるだろ」
「考えてねぇよ!」
「…当たってんぞ」
「ぐっ…!」

どれだけ理性を保とうとも、身体は正直。これで、1ヶ月はお預けが確定した。

「ふふふっ…お前、必死すぎ…くくっ…!」

なんだその可愛い笑い方。下僕じゃなければブチ○○ているところだった。

「風呂から上がって日付が変わったら好きにしていいぞ?今日1日頑張ったご褒美をくれてやろう」

その艶やかな笑みにクラリとする。
逆上せそうなのは湯のせいだけではないだろう。賭けなどせずともこの身も心もとっくに土方の下僕に成り下がっているのだ。
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