テスト(高土)
「お帰り、先生」
「ただいまーって何普通にくつろいでんだよ」
帰宅してみればリビングには高杉が菓子を広げて、漫画を読んでいた。
「テスト返ってきたし後は終業式くれぇだろ?遊びに来るの解禁って事だろ」
確かにテストが終わるまでは家に来るなと言った。テストも返却したし禁止する理由はない訳ではないが、高杉に言った所で無駄でしかない。
「飯、カレーでいいか。昨日の残りだけど」
「いいぜ。先生の飯上手ぇし」
スーツとカバンを寝室に置いてくるとキッチンへと向かった。
カレーを食べながら気になっていた事を聞いておく。
「テストどうだったんだ?」
「これで文句ねぇだろ」
高杉が見せた答案は高得点で文句なし。総合点でも上位になりそうな程にいい。
「さすがやるじゃねぇか」
赤点などもっての他、せめて平均は取れよと言ったのだが、高杉はそれ以上の結果を見せてきた。
「それでよ」
「なんだご褒美でも欲しいのか」
「それも欲しいけど、俺だけテスト受けるのってなんか不公平じゃねぇ?」
「意味がわからん」
「先生も受けろ、って事」
高杉は謎理論と共に一枚の紙を取り出して見せた。手書きの設問と解答欄。テスト用紙である。
「お前こんなの作ったのかよ」
「先生が帰ってくるまで暇だったし」
いつも無表情な高杉が年相応な顔を見せる。
「俺が風呂入ってる間に解いてくれよ」
そう言うと高杉は立ち上がって空になった皿をキッチンに持っていく。そしてそのまま浴室に入ったようだ。
こういう所がまだ子供なんだよな、と思いながら手作りのテスト用紙を見た。
『問1 俺の誕生日は?』
『問2 俺の血液型は?』
どうやら高杉に関するテストらしい。それに微笑ましく思いながら、解答欄を埋めていく。
『問12 俺の欲しいクリスマスプレゼントは?』
そんなもん知るか。サラッとねだってんじゃねぇ。第一、高杉の家は資産家で、わざわざ安月給の俺に頼まずとも何だって買ってもらえるはずだ。それでも空欄は良くないと解答欄を埋める。
『問13 俺の好きな人は?』
恥ずかしいやつ…若さってすげぇな。空欄にしてやろうかと思ったが一応書いた。これで違っていたら恥ずかしいのはこっちの方だ。
全部解き終わり見直しをしていると高杉が風呂から上がってきた。モコモコのルームウェア姿が可愛らしい。
「できたのか?」
「採点お願いします、先生」
テスト用紙を渡すとじっくり見たのち手を出してきた。何なのか見ていると「赤ペン」と言ったので、ペン立てから引き抜いて渡してやる。
「結果は?」
「満点どころか120点はある」
採点が終わったテストには大きく花丸と120の文字。問12と13には一際大きな丸が付いていた。
「100点満点じゃねぇのか」
「100点満点だが解答が素晴らしかったからボーナス点だ」
満足そうに高杉が笑う。
「で、ペーパーテストが終わったんだ。次は実技でもやるか?」
「そりゃご褒美ってやつか?」
「クリスマスプレゼントかな」
「それはクリスマスに頼むぜ。俺は強欲だからな」
「つーか、プレゼント俺でいいのかよ」
「物なんかもういらねぇよ。俺はいつだってアンタが欲しいんだ」
お互いにニヤリと笑うと口唇が重なる。
「風呂入ってくるからいい子で待ってろよ」
そう言うと準備の為に立ち上がった。
「ただいまーって何普通にくつろいでんだよ」
帰宅してみればリビングには高杉が菓子を広げて、漫画を読んでいた。
「テスト返ってきたし後は終業式くれぇだろ?遊びに来るの解禁って事だろ」
確かにテストが終わるまでは家に来るなと言った。テストも返却したし禁止する理由はない訳ではないが、高杉に言った所で無駄でしかない。
「飯、カレーでいいか。昨日の残りだけど」
「いいぜ。先生の飯上手ぇし」
スーツとカバンを寝室に置いてくるとキッチンへと向かった。
カレーを食べながら気になっていた事を聞いておく。
「テストどうだったんだ?」
「これで文句ねぇだろ」
高杉が見せた答案は高得点で文句なし。総合点でも上位になりそうな程にいい。
「さすがやるじゃねぇか」
赤点などもっての他、せめて平均は取れよと言ったのだが、高杉はそれ以上の結果を見せてきた。
「それでよ」
「なんだご褒美でも欲しいのか」
「それも欲しいけど、俺だけテスト受けるのってなんか不公平じゃねぇ?」
「意味がわからん」
「先生も受けろ、って事」
高杉は謎理論と共に一枚の紙を取り出して見せた。手書きの設問と解答欄。テスト用紙である。
「お前こんなの作ったのかよ」
「先生が帰ってくるまで暇だったし」
いつも無表情な高杉が年相応な顔を見せる。
「俺が風呂入ってる間に解いてくれよ」
そう言うと高杉は立ち上がって空になった皿をキッチンに持っていく。そしてそのまま浴室に入ったようだ。
こういう所がまだ子供なんだよな、と思いながら手作りのテスト用紙を見た。
『問1 俺の誕生日は?』
『問2 俺の血液型は?』
どうやら高杉に関するテストらしい。それに微笑ましく思いながら、解答欄を埋めていく。
『問12 俺の欲しいクリスマスプレゼントは?』
そんなもん知るか。サラッとねだってんじゃねぇ。第一、高杉の家は資産家で、わざわざ安月給の俺に頼まずとも何だって買ってもらえるはずだ。それでも空欄は良くないと解答欄を埋める。
『問13 俺の好きな人は?』
恥ずかしいやつ…若さってすげぇな。空欄にしてやろうかと思ったが一応書いた。これで違っていたら恥ずかしいのはこっちの方だ。
全部解き終わり見直しをしていると高杉が風呂から上がってきた。モコモコのルームウェア姿が可愛らしい。
「できたのか?」
「採点お願いします、先生」
テスト用紙を渡すとじっくり見たのち手を出してきた。何なのか見ていると「赤ペン」と言ったので、ペン立てから引き抜いて渡してやる。
「結果は?」
「満点どころか120点はある」
採点が終わったテストには大きく花丸と120の文字。問12と13には一際大きな丸が付いていた。
「100点満点じゃねぇのか」
「100点満点だが解答が素晴らしかったからボーナス点だ」
満足そうに高杉が笑う。
「で、ペーパーテストが終わったんだ。次は実技でもやるか?」
「そりゃご褒美ってやつか?」
「クリスマスプレゼントかな」
「それはクリスマスに頼むぜ。俺は強欲だからな」
「つーか、プレゼント俺でいいのかよ」
「物なんかもういらねぇよ。俺はいつだってアンタが欲しいんだ」
お互いにニヤリと笑うと口唇が重なる。
「風呂入ってくるからいい子で待ってろよ」
そう言うと準備の為に立ち上がった。
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