泥酔
同棲を始めて2年、留三郎と文次郎は二人とも無事成人と呼ばれる年齢に達した。
そして、成人で許されるものと言えば喫煙と飲酒。二人が前世を生きてきた時代では酒は子どもでも別に飲むことに問題はなかった。しかし現代において酒は成人するまでに飲むことは違法とされているのである。
すでに二度目の人生、自分の酒量の限界などよくわかっているので、成人前に小平太から飲まないかと誘われたが、規律に厳しい文次郎と、意外なことに仙蔵が成人するまで酒は飲まないと言い張った。
「文次郎、もう二人とも成人したぞ」
「知っている」
「だから、酒飲もうぜ」
そう言って留三郎が鞄から出してきたのは大量の酒、酒、酒。種類は主にビール、酎ハイ。
「大学でもらったんだ。この間の先輩方が参加した卒論合宿の残り」
ゼミの卒論合宿で行った酒盛りは疲れやらなんやらで思ったより皆酒が進まず、大量に余ったそうだ。
その余った酒を欲しい人間にと配ったのだが、先輩にもやはり厳しい人がいて、成人していない学生には一切渡さなかった。
「同居人とそろって成人したら酒盛りする約束してますっていったらたくさんくれたんだよ。だから先輩方のご厚意に甘えて飲もうぜ」
先輩の厚意と言えば文次郎は絶対に断らない。そう確信しての発言だった。
1/3ページ
