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四月馬鹿
「文次郎、お前が好きだ」
「そうか」
四月一日はいい。
隠したい気持ちを音にしても、勝手に向こうが嘘だと思ってくれる。
なんと便利な日だろう。
「仙蔵、俺はお前が嫌いなんだ」
淡々とした言葉。
それは、嘘なのか、本音なのか、教えてくれ。
「そうか」
そう答えるしかなかった。
肯定も、否定も出来ない。
なんと便利で、厄介な日。
教えてくれ。
お前は私が嫌いなのか。
頼むから。
卑怯な私は、卑怯なお前を責めることも出来ない。
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