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あの頃の呼び名



せんぞう、じゃあせんちゃんだな!おれはしおえもんじろうだ!


懐かしい夢を見た。

「仙蔵、呑気に寝てんなよ」

文次郎の不機嫌な声がする。
忍務に絶対はない。
足を怪我して、私は文次郎におぶられている。
すでに敵の姿はなく、文次郎の歩みもゆっくりだ。

「お前の歩く速さが心地よすぎるのがいけない」

自分の気の緩みを文次郎のせいにすると、一瞬歩みが止まった。

「もうそのまんま寝てろよ」


せんちゃん


微睡の中に小さく、懐かしい呼び名が聞こえた気がした。
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