壬生狼との対峙(番外)
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「今の今まで知らん振りとは腹の座った奴だな。」
「アタシは貴方を知らないなんて一言もゆってませんよ。」
権兵衛は得意気に歯を見せ笑った。
斎藤は刀を鞘へと戻し権兵衛へ問うた。
「もう会うことはないとはどう言う意味だ?」
「そのままの意味ですよ。また貴方に出会したら厄介そうなんで…。貴方のゆう通り…、今度からは気配を消すことにします。」
「見くびり過ぎだ。お前みたいな餓鬼…すぐに見つけてやる。」
「じゃあアタシの名は、次に会えたら教えますよ。」
そう言い笑顔を見せ権兵衛は一瞬にしてその場から姿を消した。
「…あっ!こっちに来てたんですか、斎藤さん。」
権兵衛が立ち去ったのとほぼ同時。
沖田が石段を登りきりやってきた。
「斎藤さんだけ単独行動ですか?ずるいなぁ~。」
「そう言う君も一人じゃないか。」
「僕の隊は屯所へ戻ってもらったんですよ。もう一人は逃げられちゃったんで斎藤さんの方に加勢しようと思って。」
沖田は辺りを見渡しながら斎藤の側まで来ると驚いたように目を見開いた。
「そのお腹ッ…!斬られたんですか?!」
「あぁ…。」
「へぇ~…斎藤さんが一太刀許しちゃうなんて、どんな相手だったんですか?」
「見た目もさることながらの餓鬼だったよ。」
「まだ子供だったんですかぁ?!」
沖田は素っ頓狂な声を上げ斎藤の斬られた腹をまじまじと見ていた。
「すごい……!着物に着いた葉も斬られてますよ。」
「相当な剣速がない限り葉は空気と一緒に弾かれる。」
斎藤の斬られた腹の着物には血が染み、そこに張り付いた葉もまた半分に斬られていた。