狼の悪戯
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「権兵衛さん。そんなに急がれなくとも簪は逃げたりしませんよ。」
「……。」
人ごみの中をずんずんと歩いて行く権兵衛にその後ろを行く大西は冗談混じりに声を掛けた。
そんな言葉に返事もせず足早に脚を進めて行く権兵衛は先刻の藤田の事で頭がいっぱいだった。
「権兵衛さん、…まさか貴女…。」
(…あの野郎~ッ…、ふざけた真似しやがって…!!)
「女性らしさに目覚められたのですか…ッ?!」
(…「ご馳走様でした。」じゃねぇ…!!!)
「黙っているのは照れてらっしゃるのですか?!」
先刻藤田にされた事を思い出し腹を立てている権兵衛は大西の言葉など一つも耳に入っていない。
そんな事など知らない大西は権兵衛の後ろで自分の思いが伝わったのだととんだ勘違いを犯している。
・・
「…絶ッ対絞めてやる…ッ!!」
・・
「そうです!全て買い占めてしまいましょう!!」
二人の決意も行き違いのままとなった。
-E N D-
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