狼に目をつけられた猫
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
頭上から振り下ろされた刀を弾くと権兵衛は刀を返し男の間合いに一気に踏み込んだ。
「!…なにッ…?!」
男が距離を置こうと後方へと蹴り飛ぶと、権兵衛は男の腹を目掛け刀を振り抜いた。
「…がはッ…!!」
腹に峰打ちを食らった男はそのまま背中から崩れ落ちると一瞬にして意識を失った。
「……。」
それを見下ろし権兵衛は刀を仕舞うと大西の側へ駆け寄った。
「大丈夫でした?」
「流石ですね。全く腕が落ちていない。」
やはり大西は何も心配していなかったようだ。
少しも動揺する事なく手元の懐中時計をジャケットへと仕舞った。
「いやぁ、お見事でした。」
背後から聞こえてきた声に振り返る。
そこには相変わらずの笑みを張り付けた斎藤、もとい藤田が扉の前に立っていた。
「藤田さん。」
「本当にいい腕をお持ちですね。」
藤田は足元に転がっている犯人の男にちらりと視線を移すと、すぐに権兵衛へと視線を戻し続けた。