平安幻想物語(現代編)
彼らに名乗る貴方の名前は?
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途方も無い下らないことなのはわかってはいるけれど…
ある日、私は通販で購入した家電のダンボールを見るなりふと思いつき
『拾ってください』とマジックで書いたあとにダンボールの中に入り、座り込む。
「ねえ、何してるの?」
思ったより底が深いダンボールなためか、
前世からお世話になった妖の一人である
般若くんがダンボールの縁に手を掛けつつ
覗き込む。
「捨て猫さんごっこだよー」
そう答えると般若くんは
「それ、何が面白いの?」
と言いながらもガタガタと箱を揺らす。
相変わらずやんちゃさんだ。
揺れる箱の中で私は
「いや、なんとなく。ほら、世間の風が冷たいとか言うやつもあるから」
自身でも何を言ってるのかよくわからない。
が、彼はにっこりと笑みを浮かべる。
「だったら、ボクもやりたい」
(えっ?)
「ダメだよー?此処は桃花猫の特等席だから!」
そう言うと般若くんはますますガタガタ箱を揺らし、
「だったら、無理矢理出しちゃえ」
箱はやがて倒れバランスを崩した私が伸びてると彼はズルズルと私の腕を掴むなり引きずり出す。
「あ、ちょっ!何するの?」
「ボクもやりたい」
引きずり出し終わると般若くんは箱を元に戻し、今度は彼自身が箱の中に入り込む。
「わぁ!結構、深いね!」
姿勢を立て直し、膝歩きで般若くんの入った箱に近づくと
「そこは私の特等席!出てきてよー」
とガタガタと揺すり返す。
「わっ!?ちょっと!」
揺さぶられて驚きながらも彼はニコニコしたまま
「ダーメ。ボクのだから」
と楽しそうに答える。
「じゃ、わかった」
私は揺さぶる手を止めると
「じゃ、そんな捨て猫さんは…こうだ!」
立ち上がり、少し腰を屈めると般若くんの両脇に腕を通し、そのまま抱える。
「拾って帰りますね♪」
抱えた般若くんをそっと床に降ろし、頭を軽く撫でる。
「ボクのこと欲しいの?」
無邪気に聞きながらも何処か寂しげにも見えるが…
「拾って帰りますね。てなわけで、この箱は
一緒に解体しようか。」
それにはどう答えたらいいかわからないので
とりあえず頭ナデナデ攻撃。
「はいはい」
般若くんは少し不満げにこちらを見ながらも
箱の解体を手伝い終わると
「捨て猫ごっこ、楽しいね」
と妙なことを言い始める。
(…いつでも拾いますから!?)
私は黙っで般若くんを抱き寄せて頭を撫でながら
「捨て猫じゃないでしょ?そんなこと言わないで?」
と半ば泣きそうになった。
「うん。じゃ、ずっと君といる」
ギュッと抱きしめ返しながらも彼は何故か大人しく頭を撫でさせてくれるのであった。
(まぁ、この子はこう言うと弱いのは相変わらずだよね)
そうは思いつつも、不思議と何処か子供っぽくてそそっかしい桃花を妹みたいにほっとけない般若くんなのであった。
ある日、私は通販で購入した家電のダンボールを見るなりふと思いつき
『拾ってください』とマジックで書いたあとにダンボールの中に入り、座り込む。
「ねえ、何してるの?」
思ったより底が深いダンボールなためか、
前世からお世話になった妖の一人である
般若くんがダンボールの縁に手を掛けつつ
覗き込む。
「捨て猫さんごっこだよー」
そう答えると般若くんは
「それ、何が面白いの?」
と言いながらもガタガタと箱を揺らす。
相変わらずやんちゃさんだ。
揺れる箱の中で私は
「いや、なんとなく。ほら、世間の風が冷たいとか言うやつもあるから」
自身でも何を言ってるのかよくわからない。
が、彼はにっこりと笑みを浮かべる。
「だったら、ボクもやりたい」
(えっ?)
「ダメだよー?此処は桃花猫の特等席だから!」
そう言うと般若くんはますますガタガタ箱を揺らし、
「だったら、無理矢理出しちゃえ」
箱はやがて倒れバランスを崩した私が伸びてると彼はズルズルと私の腕を掴むなり引きずり出す。
「あ、ちょっ!何するの?」
「ボクもやりたい」
引きずり出し終わると般若くんは箱を元に戻し、今度は彼自身が箱の中に入り込む。
「わぁ!結構、深いね!」
姿勢を立て直し、膝歩きで般若くんの入った箱に近づくと
「そこは私の特等席!出てきてよー」
とガタガタと揺すり返す。
「わっ!?ちょっと!」
揺さぶられて驚きながらも彼はニコニコしたまま
「ダーメ。ボクのだから」
と楽しそうに答える。
「じゃ、わかった」
私は揺さぶる手を止めると
「じゃ、そんな捨て猫さんは…こうだ!」
立ち上がり、少し腰を屈めると般若くんの両脇に腕を通し、そのまま抱える。
「拾って帰りますね♪」
抱えた般若くんをそっと床に降ろし、頭を軽く撫でる。
「ボクのこと欲しいの?」
無邪気に聞きながらも何処か寂しげにも見えるが…
「拾って帰りますね。てなわけで、この箱は
一緒に解体しようか。」
それにはどう答えたらいいかわからないので
とりあえず頭ナデナデ攻撃。
「はいはい」
般若くんは少し不満げにこちらを見ながらも
箱の解体を手伝い終わると
「捨て猫ごっこ、楽しいね」
と妙なことを言い始める。
(…いつでも拾いますから!?)
私は黙っで般若くんを抱き寄せて頭を撫でながら
「捨て猫じゃないでしょ?そんなこと言わないで?」
と半ば泣きそうになった。
「うん。じゃ、ずっと君といる」
ギュッと抱きしめ返しながらも彼は何故か大人しく頭を撫でさせてくれるのであった。
(まぁ、この子はこう言うと弱いのは相変わらずだよね)
そうは思いつつも、不思議と何処か子供っぽくてそそっかしい桃花を妹みたいにほっとけない般若くんなのであった。
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