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僕のことを考えすぎて番が知恵熱を出したらしい

  



 朝一番に僕のスマホにメッセージの通知が入り、トーク画面を開けば監督生さんからの新着メッセージが届いていた。

『すみません、熱が出てしまいました。今日は学園にも行けそうにないので、ラウンジでのバイトも難しそうです』
『放課後、ラウンジの開店時間の前に会いに行きます』
『グリムが看病してくれてるので気にしないでくださいね。
行ってらっしゃい』
『グリムさんがいるなら安心ですね。放課後には絶対に行きますので待っててください』

 慌てて彼女へとそう返信をし、朝の支度を始める。正直内心、ユウさんのことで頭がいっぱいで授業どころではないのだけれども、きっと自分が登校せず彼女のところへ行ってもユウさんは喜ばないだろう、と判断してぐっと堪えて支度を続ける。
 



 待ちに待った放課後。チャイムが鳴って足早に鏡舎へと向かう途中、曲がり角からぬるっとジェイドとフロイドが幽霊のように現れて、足がぴたりと止まる。

「タコちゃんどこに向かうのお?」
「監督生さんが熱を出したらしいので、お見舞いに行ってきます。ラウンジの開店時間までには戻ります」
「おやおや、お見舞いですか。病人の寝込みを襲おうとしているなんて最低ですよ、アズール」
「弱ってる小エビちゃんと無理矢理えっちすんの!? アズール最低!!」
「お前らは馬鹿なのか!? 飛躍しすぎだ!! 普通に! 彼女の! お見舞いに行くだけだ!」

 ぜえぜえと激しく肩を上下させ、息も絶え絶えに僕がそう答えるとウツボ兄弟たちは、ニヤニヤと鋭い歯を見せながら僕の必死な様子を見てにやけていた。

「ふぅむふぅむ! なるほどねぇ!」
「もういいですか……」
「ラウンジの事は僕たちにお任せしてください。なので監督生さんともう一晩しっぽりと楽しんで頂いても結構ですよ」
「だから彼女は今! 寝込んでるって言ってるだろ! 馬鹿なんですかお前たち!?」

 そもそもさっきまでは、襲うなんてサイテー!とか言って騒ぎ立てていたくせに次には、襲ってこいと無責任に言い放つなんて、いったいなんなんだこいら、辟易とする。
 深いため息を一つ吐き、ウツボたちの横をスーッと通り抜けて行くと、彼らは僕に向かってあっさりと手を振って見送りをし始める。いったい何を考えているんだか。

「いってらっしゃーい! 男になっておいでぇ!」

 だから彼女は寝込んでいるんだって言ってるだろう。これ以上返事をするのも無駄な労力だと思い、あえて返事はせずに彼らの間を通り抜けた。
 背中に刺さっているだろう二人分の視線が痛いような気がするけれど、絶対に振り返ってなんかやらない。




「監督生さん、お待たせしました」
「あ、あずーる、せんぱい」

 彼女のいる部屋の扉をノックすれば、掠れた小さな声で返事がくる。今にも消えてしまいそうなほど弱々しいその声に胸が締め付けられ、急いで扉を開くと、ユウさんはベッドの上で汗をびっしょりと掻きながら横たわっていた。

「……だいぶ辛そうですね」

 彼女の横たわるベッドサイドに腰をかけ、ユウさんの額に手の平を当てる。普段よりもだいぶ熱を持った額が、自分の冷たい手を急激に温める。

「先輩の手、つめたくてきもちいい、です」
「僕の手でよければいくらでも使ってください」

 人魚でよかった、とこれ程までに思ったことはなかった。
 人魚はどうやら陸の生き物よりは少し体温が低くできていて、以前もユウさんの手に触れた際、先輩の手が冷たくて気持ち良いと感想をもらったことがあった。
 額にある僕の手を愛おしそうにユウさんが指先で何度も撫でる。

 か、可愛い……かわ……可愛すぎる……。

 あまりの恋人の愛らしさに思わず天を仰ぐ。恋人が可愛すぎて困るのは、ここ最近の僕の悩みの種でもあった。
 一人で勝手に悶えていると、ユウさんは喉が渇きましたと呟いて体を起こそうとする。ふらはらと不安定な上半身で、無理に体を起こして水差しへと手を伸ばすも、バランスを崩してぱたりと僕の胸へと顔面を打つける。

「だ、大丈夫ですか」
「うっ……すみません……」
「無理に起き上がらないでください。ほら、僕が支えます」

 彼女の背に手を当て、支えるようにして再び彼女の体を起こす。どうやら体が安定するようになったみたいで、漸く彼女は水分を口にする。

「もし可能であれば着替えをしたほうが良いと思うのですが……」
「着替え……一人でできます……したいです……」

そう言うものの、彼女の目はもう視線が泳いでいて、上半身だって未だフラフラと揺れている。こんな状態で、一人で着替えるだなんて難しい事であると言うのは、考えずとも判断ができた。

「ユウさんが宜しければお手伝いします」
「え、そんなみ……やだ……」
「絶対に変な事はしません。無理にあなたを組み敷いたりしないと約束します」
「ちがっ……そう言う事じゃなくて、脱ぐのが恥ずかしいっていうか……」

 ああ、そっちか。
 僕の鋼の理性も、そんな可愛い恥じらいの言葉一つで簡単に亀裂が入る。やめろ、頼むからあまり可愛い事はもう言わないで欲しい。とりあえず再び冷静さを取り戻す為に天を仰いだ。

「いつかはどうせ僕はあなたの裸を見ることになるんですよ!? 予行練習だと思ってください、今日は」
「い、いつかは見る予定なんですか……? その、私の……」

 気まずい沈黙が流れる。静寂が漂うこの部屋の窓の向こうから、烏の『アホー、アホー、アホー』という鳴き声が聞こえた気がした。

「い、嫌なんですか……?」
「い、嫌じゃない、です。むしろ断言してくれたのがなんか嬉しくて……」

 ユウさんの潤んだ瞳とばっちり視線が絡み合う。愛らしい子犬のような大きな黒い瞳で見つめられてしまえばもう、余計な言い訳なんてできなくて、僕の表情からはもう、紳士の仮面は剥がされていただろう。

「アズール先輩、私にそこまで興味ないのかと、思ってたから」
「そんな訳…………!」

 再び二人の間には気まずい空気が流れ、アズールのごくりと唾を飲み込む音が妙に大きく感じる。
 
「と、とりあえず僕があなたの体を拭いて差し上げますので下着は自分でお願いします」

ユウは気恥ずかしそうに、うぅ……と小さく呻きながらも、べたついて気持ちの悪い体に耐えられなくなったのか、渋々と頷いた。

 恐る恐るというように、ユウさんの上半身の部屋着のボタンを一つずつ外す。ボタンに触れる指が少しだけ震えてるのに気がついたのか、ユウさんまでその緊張が伝わったようで、ただでさえ熱で火照ってる体がさらに熱を持ち、額に汗が滲んでいた。
 ぷちぷちとボタンはあっという間に全て外し終わる。晒されたユウの真っ白な雪原のように滑らかな肌が眩しい。汗ばんだ肌はしっとりと艶めいていて、薄い胸の谷間に無意識のうちに目がいってしまい、思わず僕は目を泳がす。クソ、視線のやりどころがない。

「お湯とタオルを持って来るので、その間に下着だけ着替えておいてもらえますか?」
「わ、わかりました。グリムがすぐに着替えられるようにってベッドの横の棚の引き出しに仕舞ってくれてたのでふぐに着替えますね」
「宜しくお願いします」

 平静を装って、逃げるようにして僕は部屋から一度立ち去った。扉をバタンと閉めた瞬間、腹の中 奥からみるみるうちに込み上げる羞恥心。
 僕は、僕は今から、あんなに可愛い彼女の美しい肌に触れないといけないのか……?
 彼女は病人だから手を出す訳にはいかない。そんな事は十分理解していたけれど、実際にこうやってユウさんの柔肌を目の前にしてしまえば、理性なんてすぐにでも崩れ落ちてしまいそうになる。
 ユウさんの体を拭くためのお湯とタオルをバスルームで用意してる際、油断をするとじわじわと頭に浮かんでくる彼女の生肌の映像を搔き消す様に、僕は頭からシャワーを浴びせて煩悩を流し去った。


「お待たせしました」

バスルームで調達したお湯を洗面器に入れ、タオルを片手に僕は彼女の待つ部屋に戻る。下着を着替え終わったらしいユウさんは、身を隠す様に毛布に包まれて丸くなっていた。

「毛布に包まっていると清拭ができませんので剥がしますね」
「ひぇっ……」
 
 ベリベリと容赦なく毛布を引っ剥がすと、あっという間にユウさんは頼りない下着姿へと戻って行った。落ち着け、僕。心を無にしろ。

「へぷしっ」
「おやおや、体が冷える前にささっと拭いてしまいますよ。頭痛や体のふらつきは今は大丈夫ですか」
「薬が効いてきてるのか、少しずつは楽になってきてます」

 少し安心をし、心を無にして僕は彼女の体を拭う。ほんのりと香る汗ばんだ香りも、不快なものではなく寧ろ心が落ち着く。

「なんだかすみません。こんな介護みたいなことさせてしまって」
「お気になさらずに。僕はあなたの番なんですよ。番の看病をするのは当たり前のことです」

 僕がそう言うとユウさんは少しの間ぼーっと潤んだ瞳で僕のを見つめ、何かと思えば突然ぼろぼろと真珠の様な涙を流し始めた。
 嗚咽を上げながら顔をべしょべしょにして、お世辞にも綺麗とは言えない顔でユウさんは滝の様な涙を流す。

「えっ、あっ、はい!? 僕何か気に触る様なことをしましたか!? それとも僕に素肌を見せるのがよほど屈辱的でしたか……?」
「ち、ちが……」
「ぼ、僕が女性の扱いに離れなノロマで間抜けなタコ野郎だから愛想を尽かしてしまわれたのですか」
「ちがいま……」
「至らぬところがあったら教えてください。全部直します。あなたの為なら僕はどんな努力でもしてみせる」
「違いますって!」

 ユウさんは突然大きな声をあげると、体の力が抜けてしまったのか崩れ落ちる様にして僕に背を預けて寄りかかる。少し疲れてしまったのだろう。

「違うんです。私今、嬉しくて泣いちゃったんです」
「は……? 嬉し泣き……? なぜです……?」
「ちゃんと私のこと好きでいてくれてるんだなあって。私ずっと自分の好きの方が絶対重くて、アズール先輩とはきっとその熱量が違うんだろうなって思ってたんです」
「そんなことありません! 」
「ううん、絶対熱量は違います。だって私はいつだって先輩のこと考えて考えて考えすぎてこうやって知恵熱を出しちゃうくらい先輩のこと考えてるんですよ?」

 何だこの可愛い生き物は。僕のことが好きすぎて、僕のことを考えすぎて、挙句熱を出すとか、どうしてそこまで可愛いことをするのだろうか。可愛いところしか見つからない。可愛くないところが無いなんていったいどう言うことなんだ。
 心臓がぎゅうぎゅうと甘く痛み、愛おしさで胸がいっぱいになって溢れてしまいそうだ。溢れかえった分が勿体無くて全て掬い上げて保管しておきたい。どう責任をとってくれるんだユウさんは。

「い、一体何に悩まれていたんですか」

 気を取り直してそう聞き返すと、ユウさんはは言いづらそうに少し俯いた。伏せた長い睫毛がふるふると震える。

「…………付き合って三ヶ月も経ったのに、なんで先輩はキスもしてくれないんだろうって」
「は、キス!?」

 予想外の回答に頭の処理が追いつかず、思考が停止する。

 キス……キス……キス……………キス!?
 
 たしかに僕はいまだユウさんにキスを送ったことはない。それにはちゃんとした理由がある。僕とユウさんの初めてのことには、全てにおいて最高のシチュエーションでそれを行いたいと思っている。
 つまり、僕たちのファーストキスは僕の中では特別一大イベントだ。そんな大切なイベントを、みすみすこんな、古くさくてロマンスの欠片もない学園でするだなんて! 絶対に駄目だ!
 その様な理由で僕は彼女にまだキスをしていなかったのだが、どうやらユウさんはそれをマイナスの意味にとってしまっていたらしい。

「違います。それはとんでもない誤解です」
「じゃあどうしてなんですか」
「あなたとのファーストキスを最高のシチュエーションで最高の思い出にしたかったからです!」
「ぷっ……ふふっ……なんですかそれ、もう……ふふっ」

 僕に背を預けていた彼女がいつのまにか僕の方へ体を向き直し、ぎゅうっと縋るように僕の体を抱き締める。僕もそれに応えようと、恐る恐る彼女の背に腕を回して彼女を腕の中に閉じ込めた。
 こんなに彼女との距離が近いのは初めてで、これ以上どうすればいいのかもわからなくなってしまいそうだ。予習はずっとしていたのに、いざその時が来るとその付け焼き刃の知識なんて何の役にも立たない。

「さっきも言いましたけど、僕はあなたが思ってる以上にユウさんに好意を抱いていますよ。というよ。もあなた、人魚の愛の重さ知らないんですか?」
「私は異世界の人間なので知りませんよ」
「と、とにかく!人魚の愛は重いんです。愛憎による殺人事件だって後を絶たないくらいなんですよ」

 今度調べてみてください、とそう告げると彼女は小さく『わかりました』と弱々しい返事をする。
 暫しの沈黙の後、彼女が小さく声を漏らす。

「あ、あの」
「どうしましたか?」

 すぐに返事をすると、ユウさんはおずおずと上目遣いで僕を見上げ、吐息混じりの小さな声で、内緒話をするように僕の耳元へ唇を寄せ、囁いた。

「私の熱が下がったら、キスしたいです」

 僕の中で、何かがプツンと切れた音がした。

 じわじわと頬に熱が集まる。きっともう僕の顔は真っ赤に染まっているに違いない。心臓がバクバクと踊る様に脈を打つ。彼女への愛しさが溢れ出して止まらない。

「今したいです」
「でも、シチュエーションがとかさっき……」
「今! あなたに! したいんです!」
「知恵熱じゃ無い可能性もあるので一応熱が治った時の方が……」
「構いません、駄目ですか……? 体調的にあなたが厳しいと思うのであれば今日はやめます」

 ユウさんは少し考え込む素振りを見せた後、何も言わずにこくっと深く頷いた。
 その隙を見逃さず、僕は素早く彼女の唇を奪う。彼女の唇は、蕩けてしまいそうなほど熱くて、マシュマロの様にふわふわと柔らかくて甘かった。触れるだけのキスを何度か繰り返し、そっと唇を離す。

「な、何だか恥ずかしいですね」

 何なんですかその照れ笑い。可愛いがすぎますが。
 正直物足りない。彼女が万全の体調であるのならば、もっと彼女の奥深くまで触れ、彼女の舌を味わうように絡み合いたい。
 欲がむくむくと膨らんでいく最中、ふと気がつく。そう、彼女が今、下着姿だと言うことを。そう気が付いてしまえばもう、僕の欲はどんどんと膨れ上がっていく。
 愛する番がこんな霰もない姿で、しかも黒目を潤ませて恥ずかしそうに僕を見ているんだから、もうどうにもおさまらない。

「もう一回、また今度でいいのでキスしたい、です」
「い、いいですよ。して差し上げます。ですので早く部屋着を着てください。体を冷やしてしまいます」

 慌てて彼女の新しい部屋着を渡して無理矢理体に被せる。彼女はとても嬉しそうに、幸せそうに目を細めて微笑んでいて、僕の胸にはまた、温かくて柔らかな火が灯る。
 こうして寿命が尽きるまでユウさんの笑顔を見て、ずっとずっとそばにいられればいい。そんな思いだけが募っていく。

「さあ、着替え終わったんですから早く眠ってください」
「あなたが眠ったのを見届けたら僕は仕事へ行きます」
「……私が眠るまで、添い寝してくれませんか?」

 そんなの理性が保たないから断りたいところではあるけれど、一度甘えたな子犬の様な目でじぃっと見られてしまえば、僕は完敗するしかないのだ。

「あなたが眠るまで、ですよ」
 
 ユウさんはまた、心底嬉しそうな花が綻ぶ様な笑顔で笑いかけてくれた。ほら、僕は彼女の笑顔に勝てるわけない。思わず僕の口元まで緩んでしまいそうだ。










「結局アズールラウンジ来なかったねえ」
「そうですね、だいぶ面白いことになっていそうなので、オンボロ寮を覗いてから帰りましょうか」

 締め作業を終えたその足で、僕たちはオンボロ寮へと続く鏡を潜った。フロイドと会話を繰り返していると、あっという間にオンボロ寮の前へと辿り着く。

「どーするジェイド。アズールと小エビちゃんヤッてる最中だったらめちゃくちゃ面白そうじゃね?」
「それはそれは……フフフッ。事後でもなかなか面白そうではありませんか?」

 面白い瞬間を逃さない様、監督生さんの部屋の前に着くと僕たちは一斉にスマホを構える。もちろんビデオカメラのアプリを開いた状態で。
 そっと扉を開けるも、室内は静かで身動ぎの音一つしない。
 
「ありゃりゃ、二人とも仲良くすやすや寝ちゃってるよ」

 アズールと監督生さんは、ピッタリと寄り添ってよく眠っていた。
 監督生さんはまるで包み込まれるようにしてアズールの腕の中に収まっていた。
 その光景を見ていると、アズールの母親に昔から見せて頂いたアルバムの中の、一枚の写真が脳裏を掠める。
 それはアズールの幼い頃の寝姿の写真で、タコ足にしっかりとお気に入りのぬいぐるみを絡めてすやすやと気持ちよさそうに眠っている写真だった。

「今も昔も変わらないんですね。ふふふっ」
「何のこと?」
「アズールは大切なものに足を絡めて眠る癖があるんですよ」
「あ、ほんとだねえ。あははっ」

 その癖は昔から変わらない様で、今だって彼女の足にはアズールの足がしっかりと絡められてる。幼い頃からの無意識の癖と言うのはなかなか治らない様で。

「さあ、撮るだけ撮って今日は帰りましょう」
「ラジャ!!」

 無音カメラで何度かシャッターを切り、僕たちはそぉっと二人の眠る部屋から立ち去った。
 二人の微笑ましい寝姿は、そっとアズールのトークへと送り付けておいた。これで明日遊べる即席玩具の完成だ。
 さあ、これを弱みにアズールから有給を勝ち取って見せよう。有給がとれたらどこの山へ行こうか。僕は既に胸を弾ませながらスマホで来月の予定を立て始めた。



あとがき

・グリムは放課後まで看病してくれてて、ユウの恋人のアズールが看病を代わる事を聞いて、気を利かせて少し早めにハーツラビュルにお世話になりに行ったよ。なんだかんだ言いながらも一生懸命看病してくれるグリムが尊い。

・その後アズールに見事に風邪が移って今度はアズールが寝込む。しかもユウよりも重症でウツボたちに指差して笑われてる。

「知恵熱じゃ無いじゃないか!!!! ただのウイルス性の熱じゃないか!!!!ゴホンッゴホンッオェッ」
「アズールさんごめんなさい……私が看病しますので」
「元はと言えば僕がキスを強請ったのでお気になさらず」




  
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