マニアックな彼女と普通の彼氏で5題
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今回は彼女と過ごす休日のとある1日を切り取って紹介する。
土日の部活終わり、彼女の自宅に寄るのがすっかりルーティーンとなっていた。
まずは由紀の両親に挨拶をするところから始まるのだが大抵は家族総出で玄関から歓迎が始まる。
「雅治君いらっしゃい。ゆっくりしていきなさい」
「ねえねえ雅治君、今日もお夕飯食べていってくれるかしら?おばさんね、今日は雅治君が好きなもの作ろうかと思ってるんだけど」
「あぁそれはいいね。メニューが決まったら早速買い物に…」
「お父さんお母さん!!雅治のこと好きなのはわかるけど毎度毎度は迷惑だって!」
「いや、別に迷惑してるわけじゃ…」
俺はえらく由紀の両親に気に入られてるらしい。
遊びにくると、夕飯までいただいてから帰るコースが定番化しつつある。
そんなこんなで毎度お馴染みのやり取りを玄関先で繰り広げたあと、さすがに部活で汗をかいたまま彼女の部屋に入るのが忍びないのでシャワーを借りる。これもいつもの流れだ。
シャワーを浴びようと着替えていると、大抵廊下の方から由紀と由紀の母親が俺にまつわる会話を繰り広げる。
「ねえ由紀どうしよう。雅治君にいつかお母さん、て呼ばれる日が来るのかもって想像するだけでお母さんどっきどき」
「やめてね。雅治の前でそういうこと言わないでね。間違いなく引かれるから本当にやめてね」
全部筒抜けなんじゃけどな、という台詞は胸の奥に閉まっておくことにする。
そしてスイッチが入るとこの親子、どことなく言動がそっくりになるらしいというのも最近わかった。
この子にしてこの親あり、ってことじゃけえの。
でもまぁ、嫌われるよりは好かれていた方がいいし、居心地も悪くはなかった。
シャワーを浴び終え、彼女の部屋に入ると毎度俺から勢いよく視線をそらす。
最初は何事かと思っていたのだが
「はぁ、私なんでこんな二次元から出てきましたみたいなイケメンと付き合えてるんだろう。奇跡じゃない?お風呂上がりとかもう何。どこからそのフェロモン出してるのおかしいでしょ…叶うものならこのままずっと眺めていたいんですけどいいですか」
「お前さん、俺にBLばれたあたりから本当に色々自重しなくなったのう。あと眺めるのは構わんがせめて髪は乾かさせてくれ」
そういうことのようだ。
その後は、部屋でおのおの漫画をよんだりゲームをしたりして自由に過ごす。
しかし、部活の後に寄ることが多いので、ベッドに横たわるとすぐに睡魔が押し寄せる。
それがわかっているので、なるべく横にはならないようにしているのだが、どうしても限界だと思うときは申し訳ないがそのまま寝かせてもらう。
「すまんが、今日は少しだけ寝かせてくれんか…」
そう宣言して目をつむる。
由紀の手が優しく俺の髪をとかす。
「おやすみなさいsleepingbeauty」
「…!?」
変な台詞に思わず吹き出す。
「それ…この間見とったアニメの台詞じゃろ」
「ばれた?」
「頼む、普通に寝かせてくれんか…」
「ふふ、ごめんね。おやすみなさい」
そして今度こそ眠りに落ちた。
昼寝から目覚める。
ぼんやりとした視界で由紀の姿を探すと、大抵は自室のPCの前に座っていることが多い。
俺が目覚めたことに気づくと毎回慌てた様子でPCの電源を落とすのでおそらくは俺が寝ている間に例のものを描いているんだろうと推測する。
まぁ俺もあえて深堀はしない。
夕方6時になる頃に、由紀の母親から声がかかり一緒に夕食をとる。
夕食を食べ終え、会話を楽しんだあと頃合いを見てじゃあと一言いい由紀の父が席をたつ。
俺を寮まで送り届けるためにだ。
最初の頃、さすがに毎回は悪いからと断ったことがあったが、由紀に似た表情であからさまにしょんぼりされたので以来はお言葉に甘えるようにしている。
由紀と俺が車の後部座席に座り、由紀の父親と三人で寮までの道を行く。
「雅治、毎回こんな家族と一緒で疲れてない?本当に大丈夫?」
そう言って心配そうに俺の顔を覗きこむ。
あ、キスしたいと思ったがさすがにぐっと堪えた。
「いいや、俺も結構楽しんでるから気にしなさんな。それに、普段は寮暮らしじゃからこんな風に家族の会話が出来るって、嬉しかったりもするしのう」
「雅治君もういっそ家に住んだらどうかね。実はもういつ来てもらってもいいように由紀の部屋の横の空き部屋を整理しているところなんだ」
「お父さん何しれっとさらっと凄いこと言っちゃってんの。最近夜中にこそこそ作業してたのってそれ!?」
本当に由紀と、その家族と過ごす休日は愉快なり。
俺帰宅後の、神崎家…
「ところで由紀、残りの原稿は終わったの?」
「まだに決まってんでしょううううう彼氏の横で作業なんて出来るかいいい寝顔眺めて終わったわあああ」
「あらあら、じゃあ今夜はお母さんもトーン張り頑張るから片付けちゃいましょ」
「あぁそうだ。うちの会社の子達に印刷はぎりぎりまで待つよう言ってあるから安心して作業しなさい。最悪父さんが手を動かしてもいいしね」
「ありがとう…わたし二人の子供で本当に良かった…」
母:元、某有名漫画家のアシスタント
父:印刷会社部長
この親にしてこの子あり
土日の部活終わり、彼女の自宅に寄るのがすっかりルーティーンとなっていた。
まずは由紀の両親に挨拶をするところから始まるのだが大抵は家族総出で玄関から歓迎が始まる。
「雅治君いらっしゃい。ゆっくりしていきなさい」
「ねえねえ雅治君、今日もお夕飯食べていってくれるかしら?おばさんね、今日は雅治君が好きなもの作ろうかと思ってるんだけど」
「あぁそれはいいね。メニューが決まったら早速買い物に…」
「お父さんお母さん!!雅治のこと好きなのはわかるけど毎度毎度は迷惑だって!」
「いや、別に迷惑してるわけじゃ…」
俺はえらく由紀の両親に気に入られてるらしい。
遊びにくると、夕飯までいただいてから帰るコースが定番化しつつある。
そんなこんなで毎度お馴染みのやり取りを玄関先で繰り広げたあと、さすがに部活で汗をかいたまま彼女の部屋に入るのが忍びないのでシャワーを借りる。これもいつもの流れだ。
シャワーを浴びようと着替えていると、大抵廊下の方から由紀と由紀の母親が俺にまつわる会話を繰り広げる。
「ねえ由紀どうしよう。雅治君にいつかお母さん、て呼ばれる日が来るのかもって想像するだけでお母さんどっきどき」
「やめてね。雅治の前でそういうこと言わないでね。間違いなく引かれるから本当にやめてね」
全部筒抜けなんじゃけどな、という台詞は胸の奥に閉まっておくことにする。
そしてスイッチが入るとこの親子、どことなく言動がそっくりになるらしいというのも最近わかった。
この子にしてこの親あり、ってことじゃけえの。
でもまぁ、嫌われるよりは好かれていた方がいいし、居心地も悪くはなかった。
シャワーを浴び終え、彼女の部屋に入ると毎度俺から勢いよく視線をそらす。
最初は何事かと思っていたのだが
「はぁ、私なんでこんな二次元から出てきましたみたいなイケメンと付き合えてるんだろう。奇跡じゃない?お風呂上がりとかもう何。どこからそのフェロモン出してるのおかしいでしょ…叶うものならこのままずっと眺めていたいんですけどいいですか」
「お前さん、俺にBLばれたあたりから本当に色々自重しなくなったのう。あと眺めるのは構わんがせめて髪は乾かさせてくれ」
そういうことのようだ。
その後は、部屋でおのおの漫画をよんだりゲームをしたりして自由に過ごす。
しかし、部活の後に寄ることが多いので、ベッドに横たわるとすぐに睡魔が押し寄せる。
それがわかっているので、なるべく横にはならないようにしているのだが、どうしても限界だと思うときは申し訳ないがそのまま寝かせてもらう。
「すまんが、今日は少しだけ寝かせてくれんか…」
そう宣言して目をつむる。
由紀の手が優しく俺の髪をとかす。
「おやすみなさいsleepingbeauty」
「…!?」
変な台詞に思わず吹き出す。
「それ…この間見とったアニメの台詞じゃろ」
「ばれた?」
「頼む、普通に寝かせてくれんか…」
「ふふ、ごめんね。おやすみなさい」
そして今度こそ眠りに落ちた。
昼寝から目覚める。
ぼんやりとした視界で由紀の姿を探すと、大抵は自室のPCの前に座っていることが多い。
俺が目覚めたことに気づくと毎回慌てた様子でPCの電源を落とすのでおそらくは俺が寝ている間に例のものを描いているんだろうと推測する。
まぁ俺もあえて深堀はしない。
夕方6時になる頃に、由紀の母親から声がかかり一緒に夕食をとる。
夕食を食べ終え、会話を楽しんだあと頃合いを見てじゃあと一言いい由紀の父が席をたつ。
俺を寮まで送り届けるためにだ。
最初の頃、さすがに毎回は悪いからと断ったことがあったが、由紀に似た表情であからさまにしょんぼりされたので以来はお言葉に甘えるようにしている。
由紀と俺が車の後部座席に座り、由紀の父親と三人で寮までの道を行く。
「雅治、毎回こんな家族と一緒で疲れてない?本当に大丈夫?」
そう言って心配そうに俺の顔を覗きこむ。
あ、キスしたいと思ったがさすがにぐっと堪えた。
「いいや、俺も結構楽しんでるから気にしなさんな。それに、普段は寮暮らしじゃからこんな風に家族の会話が出来るって、嬉しかったりもするしのう」
「雅治君もういっそ家に住んだらどうかね。実はもういつ来てもらってもいいように由紀の部屋の横の空き部屋を整理しているところなんだ」
「お父さん何しれっとさらっと凄いこと言っちゃってんの。最近夜中にこそこそ作業してたのってそれ!?」
本当に由紀と、その家族と過ごす休日は愉快なり。
俺帰宅後の、神崎家…
「ところで由紀、残りの原稿は終わったの?」
「まだに決まってんでしょううううう彼氏の横で作業なんて出来るかいいい寝顔眺めて終わったわあああ」
「あらあら、じゃあ今夜はお母さんもトーン張り頑張るから片付けちゃいましょ」
「あぁそうだ。うちの会社の子達に印刷はぎりぎりまで待つよう言ってあるから安心して作業しなさい。最悪父さんが手を動かしてもいいしね」
「ありがとう…わたし二人の子供で本当に良かった…」
母:元、某有名漫画家のアシスタント
父:印刷会社部長
この親にしてこの子あり