好き!の伝え方6題
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俺の彼女は、東京の生まれ東京育ちで青春学園中等部、通称青学に通っていた。
出会いは俺が3年の時の夏の全国大会。
試合会場で携帯を紛失し、慌てて探しているとき、すみませんと彼女は遠慮がちに話しかけてきた。
「あの、すみません。お探しなのはこの携帯でしょうか?」
それはまさしく自分が失くした携帯。
この広い会場で見つかったこと自体が奇跡。
彼女は文字通り救世主だった。
「おおきに!ほんま助かったわぁ」
「良かった、わたしも拾ったまでは良かったんですがどうしたら良いか困っていたので」
きっかけはそんな些細なことだったが、正直言うと一目惚れだった。
艶やかな栗色の長い髪、華奢で綺麗な指、何より素敵な笑顔。
制服で今日の対戦相手の青学の生徒というのはすぐに分かったが、そんなことはどうでもよかった。
「君、名前は?その制服は青学やんな」
「あ、はい。青学3年の神崎由紀といいます。あなたは白石さん、ですよね?四天宝寺の部長さんの」
俺の存在を知ってくれていたことに思わず舞い上がる。
顔を見て俺が何者かわかったということは、おそらく青学テニス部のマネージャーといったところだろう。
「せやで。俺のこと知っててくれてほんま嬉しいわあ。今度よかったら、今日のお礼をしたいと思うてんねんけど、迷惑やろうか」
「や、迷惑とかでは全然…」
「ほんまに?じゃあ、今度全国大会が終わったら会うてくれへん?」
勢いで押したと自分でも自覚していた。
彼女には有無を言わせないまま約束を取り付け、見事連絡先を入手した。
この出会いに運命を感じた俺は、宣言通り後日東京に出向き、お礼と称して由紀誘い出すことに成功。
それから何度も東京に足しげく通い、何かと理由をつけて由紀をデートに誘った。
その甲斐もあり、翌年高校に上がるタイミングで付き合うことになった。
遠距離恋愛を続けること3年。
俺は今、自分が4月から通う大学の最寄り駅の改札に立っている。
彼女は大阪の俺と同じ大学を受験し、見事合格した。
自分でいうのもなんだが、大学は結構レベルの高いところを選んだ。
無理して同じ大学にしなくてもえぇんやでと何度か言ったのだが、俺と同じところを目指すといって彼女はきかんかった。
そして、お互いに励まし合いながらの猛勉強の末、見事俺も彼女も希望通りの学部合格を果たしたのであった。
そして今日は、その彼女がこちらに引っ越してくる日。
到着時間を事前に聞き、駅まで迎えに来ている。
この3年間を振り返ると、長いようで意外と短かったと思う。
「蔵!」
「おわっ…!」
後ろから勢いよく衝撃が走り、背中越しに振り返れば、愛しい彼女が俺の腰に手をまわして抱きついていた。
「なんや由紀、こっちの改札から出てくる言うたから待っとったのに」
「蔵を驚かせたくて、反対側の改札から出て走ってきたの」
えへへ、と照れくさそうに笑う彼女の呼吸は僅かに乱れていた。
重いキャリーバッグを引きながら、わざわざ俺へのサプライズのために回り道をしてきたのだろう。
ふぅと息を整える彼女の姿が、愛しかった。
「ほんま、一緒におって飽きない世界一の女やな」
そっと頬に手を触れると、彼女は愛しそうに目を細めてすり寄せる。
「これからはずっと一緒やで」
今度は俺から彼女に、
優しい口づけと
熱い抱擁を
出会いは俺が3年の時の夏の全国大会。
試合会場で携帯を紛失し、慌てて探しているとき、すみませんと彼女は遠慮がちに話しかけてきた。
「あの、すみません。お探しなのはこの携帯でしょうか?」
それはまさしく自分が失くした携帯。
この広い会場で見つかったこと自体が奇跡。
彼女は文字通り救世主だった。
「おおきに!ほんま助かったわぁ」
「良かった、わたしも拾ったまでは良かったんですがどうしたら良いか困っていたので」
きっかけはそんな些細なことだったが、正直言うと一目惚れだった。
艶やかな栗色の長い髪、華奢で綺麗な指、何より素敵な笑顔。
制服で今日の対戦相手の青学の生徒というのはすぐに分かったが、そんなことはどうでもよかった。
「君、名前は?その制服は青学やんな」
「あ、はい。青学3年の神崎由紀といいます。あなたは白石さん、ですよね?四天宝寺の部長さんの」
俺の存在を知ってくれていたことに思わず舞い上がる。
顔を見て俺が何者かわかったということは、おそらく青学テニス部のマネージャーといったところだろう。
「せやで。俺のこと知っててくれてほんま嬉しいわあ。今度よかったら、今日のお礼をしたいと思うてんねんけど、迷惑やろうか」
「や、迷惑とかでは全然…」
「ほんまに?じゃあ、今度全国大会が終わったら会うてくれへん?」
勢いで押したと自分でも自覚していた。
彼女には有無を言わせないまま約束を取り付け、見事連絡先を入手した。
この出会いに運命を感じた俺は、宣言通り後日東京に出向き、お礼と称して由紀誘い出すことに成功。
それから何度も東京に足しげく通い、何かと理由をつけて由紀をデートに誘った。
その甲斐もあり、翌年高校に上がるタイミングで付き合うことになった。
遠距離恋愛を続けること3年。
俺は今、自分が4月から通う大学の最寄り駅の改札に立っている。
彼女は大阪の俺と同じ大学を受験し、見事合格した。
自分でいうのもなんだが、大学は結構レベルの高いところを選んだ。
無理して同じ大学にしなくてもえぇんやでと何度か言ったのだが、俺と同じところを目指すといって彼女はきかんかった。
そして、お互いに励まし合いながらの猛勉強の末、見事俺も彼女も希望通りの学部合格を果たしたのであった。
そして今日は、その彼女がこちらに引っ越してくる日。
到着時間を事前に聞き、駅まで迎えに来ている。
この3年間を振り返ると、長いようで意外と短かったと思う。
「蔵!」
「おわっ…!」
後ろから勢いよく衝撃が走り、背中越しに振り返れば、愛しい彼女が俺の腰に手をまわして抱きついていた。
「なんや由紀、こっちの改札から出てくる言うたから待っとったのに」
「蔵を驚かせたくて、反対側の改札から出て走ってきたの」
えへへ、と照れくさそうに笑う彼女の呼吸は僅かに乱れていた。
重いキャリーバッグを引きながら、わざわざ俺へのサプライズのために回り道をしてきたのだろう。
ふぅと息を整える彼女の姿が、愛しかった。
「ほんま、一緒におって飽きない世界一の女やな」
そっと頬に手を触れると、彼女は愛しそうに目を細めてすり寄せる。
「これからはずっと一緒やで」
今度は俺から彼女に、
優しい口づけと
熱い抱擁を
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