Re:start
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「恥ずかしいんやけど…ほんまはな、3年前からワイの一目惚れやってん」
「…え!?」
後日、無事に退院日を迎え、彼が病院まで迎えに来てくれた。
一緒に私の自宅までの道を歩いている最中、突然とんでもないカミングアウトをされる。
3年前、というとまだ当時中学1年生だった彼をテニスコートまで送り届けた日のことしか思いつかなかったのだが、どうやらその日のことであっているようだ。
「あの日からどーしても由紀のことが忘れられんくてな、どうにか名前だけでも聞き出そう思って別の日に立海さんに直接聞きに行こうとしたら白石に止められてしもうて。いま思えば、あれは仁王のにーちゃんと由紀が恋人同士やと思った白石なりの気遣いやったんやなって、最近気いついた」
「そう…だったんだ」
「せやから、由紀が転校してきて、隣の席になって、仁王のにーちゃんはただの幼馴染やって本人の口から聞いて、もうこれは運命以外考えられへん。何が何でもワイのもんにしたるって、そう思った」
にっと悪戯な笑みを浮かべるが、ふと一瞬影が落ちる。私の瞳をじっとみつめた後、あんなと前置きし口を開いた。
「テニス部って、なんでかようわからんが昔から人気があるみたいで、うちにも一部過激なファンもおんねん。それこそ、仁王のにーちゃんの周りにいたやつらみたいにな。せやから、クラスの連中にも、テニス部の連中にも、学校中にワイ言うてん。ワイの女にちょっかいかけんなやって、変なことしよったらただじゃおかんってな。まぁクラスの奴らは最初っから応援モードやったから日常生活はとくに警戒しとらんかったんやけどな」
開いた口がふさがらなかった。
気づいていなかったのはどうやら私自身だけだったということだ。
でも彼の説明で何となく合点がいった。
遠山君や、白石さん、千歳さん達と関わっても私の身に嫌味の一つもふりかからなかったのは、彼がそうして堂々と私を好きだと宣言し、予防線を張って、守ってくれていたからだったんだ。
恥ずかしいと思う反面、心のどこかで喜んでいる自分がいた。
しかし、ということは遠山君が私のことを好きなことが最初から学校中に知れ渡っていたということで、クラスメイトからはそんな私たちの行く末を暖かく見守られていたということになる。
そういえば、クリスマス前に友人がそれらしい台詞をほのめかしていたことがあったっけ。
「…私、もう恥ずかしくて学校行けない」
「えー!なんでや、ワイが困る!」
私の言葉に本気で動揺を見せる彼に、思わずくすりと笑いが溢れた。
「冗談だよ。でも私、遠山君に守ってもらってばっかりだね」
「好きな女一人守れんで何が彼氏や。[#da=2-#]はワイに守られてればええんや」
「…そう、なのかな?クラスの皆、私と遠山君が付き合ったってきいたらなんて言うかな」
私がそう問えば、彼はきょとんと瞳を真ん丸に見開く。
「は?そんなん、おめでとーに決まっとるやん」
それ以外の何があるんや?と何の疑いもなく聞き返す彼に思わず笑みがこぼれた。
私はこれからも真っすぐな光のような彼と、この先もずっと一緒に過ごしていきたい。
「せや、この後時間あるか?久々におっちゃんのたこ焼き食べにいかへん?」
「うん、私も食べたいって思ってた」
願わくば、一生、彼の隣にいるのは私でありたいと思う。
「…え!?」
後日、無事に退院日を迎え、彼が病院まで迎えに来てくれた。
一緒に私の自宅までの道を歩いている最中、突然とんでもないカミングアウトをされる。
3年前、というとまだ当時中学1年生だった彼をテニスコートまで送り届けた日のことしか思いつかなかったのだが、どうやらその日のことであっているようだ。
「あの日からどーしても由紀のことが忘れられんくてな、どうにか名前だけでも聞き出そう思って別の日に立海さんに直接聞きに行こうとしたら白石に止められてしもうて。いま思えば、あれは仁王のにーちゃんと由紀が恋人同士やと思った白石なりの気遣いやったんやなって、最近気いついた」
「そう…だったんだ」
「せやから、由紀が転校してきて、隣の席になって、仁王のにーちゃんはただの幼馴染やって本人の口から聞いて、もうこれは運命以外考えられへん。何が何でもワイのもんにしたるって、そう思った」
にっと悪戯な笑みを浮かべるが、ふと一瞬影が落ちる。私の瞳をじっとみつめた後、あんなと前置きし口を開いた。
「テニス部って、なんでかようわからんが昔から人気があるみたいで、うちにも一部過激なファンもおんねん。それこそ、仁王のにーちゃんの周りにいたやつらみたいにな。せやから、クラスの連中にも、テニス部の連中にも、学校中にワイ言うてん。ワイの女にちょっかいかけんなやって、変なことしよったらただじゃおかんってな。まぁクラスの奴らは最初っから応援モードやったから日常生活はとくに警戒しとらんかったんやけどな」
開いた口がふさがらなかった。
気づいていなかったのはどうやら私自身だけだったということだ。
でも彼の説明で何となく合点がいった。
遠山君や、白石さん、千歳さん達と関わっても私の身に嫌味の一つもふりかからなかったのは、彼がそうして堂々と私を好きだと宣言し、予防線を張って、守ってくれていたからだったんだ。
恥ずかしいと思う反面、心のどこかで喜んでいる自分がいた。
しかし、ということは遠山君が私のことを好きなことが最初から学校中に知れ渡っていたということで、クラスメイトからはそんな私たちの行く末を暖かく見守られていたということになる。
そういえば、クリスマス前に友人がそれらしい台詞をほのめかしていたことがあったっけ。
「…私、もう恥ずかしくて学校行けない」
「えー!なんでや、ワイが困る!」
私の言葉に本気で動揺を見せる彼に、思わずくすりと笑いが溢れた。
「冗談だよ。でも私、遠山君に守ってもらってばっかりだね」
「好きな女一人守れんで何が彼氏や。[#da=2-#]はワイに守られてればええんや」
「…そう、なのかな?クラスの皆、私と遠山君が付き合ったってきいたらなんて言うかな」
私がそう問えば、彼はきょとんと瞳を真ん丸に見開く。
「は?そんなん、おめでとーに決まっとるやん」
それ以外の何があるんや?と何の疑いもなく聞き返す彼に思わず笑みがこぼれた。
私はこれからも真っすぐな光のような彼と、この先もずっと一緒に過ごしていきたい。
「せや、この後時間あるか?久々におっちゃんのたこ焼き食べにいかへん?」
「うん、私も食べたいって思ってた」
願わくば、一生、彼の隣にいるのは私でありたいと思う。