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花と宝石に囲まれて

 
261-270

診断結果は奇病でした
片想いの失恋による奇病の発症
明確な治療法なんて無いに等しいのに
一次的な発症、二次的な感染
己の鮮やかな紅さえ見えなくなって
取り残された片想い、消えゆく明るい恋心
咲いた花を摘んでは、また咲いての繰り返し
落ちた宝石を拾っては宙にばらまいた
花と宝石に囲まれて
「赤と黄の薔薇」を嘔吐して「スノードロップ」を摘んだ

271-280

茜色が反射した朱い瞳
滲んだ雲の晴間はたった少し
束ねた髪に一つのキス
歪んだ瞳に映るその景色
くぐもった世界に君と二人
残された僕と先立ってしまった君
夕焼け小焼けで「また明日。」
喪われた記憶を戻す方法
所詮はただの噛ませ犬
言葉なんてたかが知れてる


*261-270の補足*
└奇病ネタがほとんど。
└花吐き病/花咲き病/涙石病
└「赤と黄の薔薇」→愛と嫉妬
「スノードロップ」→あなたの死を望みます