トレジャーハント!


※ソロ(DQ4男勇者)ソフィア(DQ4女勇者)姉弟設定



勇者ソロは普通の少年でした。

仲間達に笑顔を見せる事が増えてから、彼は普通の少年だと、ミネアは感じていました。

勇者である前に彼は少年。彼だって、好きなものくらいあります。

それに悪い事などありません。ええ、ないはずです。


「ソフィアっ!」

「ソロ?どうしたの?」

「ソフィア……」

「もう、甘えん坊さんだなあ」


その対象が姉であるソフィアで、そのラブラブ加減にはイラつく程だったとしても、悪い事などないはずなのです。




「全く、ソロも飽きないわねー」

最初の頃には微笑ましいという様子で眺めていたマーニャも、流石に呆れた様子です。

「仲が良いのは素晴らしい事だと思うのですが……」

寛容なクリフトですら苦笑いです。それはそうです。ソロはつい最近までは物凄くツンツンしていて、ソフィアにも甘えた様子など見せませんでした。
こちらとも会話が繋がったり、笑ってくれる様になったのは良いと思うのですが、ここまでイチャイチャされるのも、正直困るのです。

何故困るかと言えば、ミネアはソロの事が気になっているからに他なりません。
まだ気になるの段階ですが、もし、ソロがソフィアに抱いている感情が恋愛に分類されるものだったらと考えると、もやもやするのです。


「ソフィア、大好きだ」

「うん、私もソロの事、大好きだよ」

「ソフィア」

「ソロ」

「姉さん!」

「ソロ!」


もう、間に入る隙はない気がします。
ソロが姉さんと言っているので、ソロはソフィアを姉として見ていることは分かるのですが、物凄く二人の世界です。


ですが、ミネアは嫉妬ではない理由で、ソロとソフィアを止めなければいけませんでした。

仲間達から、言え!という視線が突き刺さります。別にラブラブは良いと思うのですが、明日も早いのです。そろそろ眠らなければいけません。

「ソロさん、ソフィアさん。その、明日も早いので、そろそろ……」

ソロは、ちょっと残念そうでしたが、立ち上がりました。よかった。ちゃんと寝る準備をしてくれるのでしょう。

すると、ソフィアが何か閃いた様な顔をしました。そして、


「ソロ、一緒にお風呂入る?」

『それは駄目だ!』


……仲が良いのは素晴らしい事ですが、ほどほどにしてほしいと、仲間達一同、心から思うのでした。



END
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