トレジャーハント!

ある時、マナはジオの図書館に来ていた。

(うーん…)
マナが大量の本を前にして考え込んでいた時だった。



「あれ…?マナ??」

そこには前にマナの‘買い物の弟子’になったソラと、その兄のカナタがいた。


「マナか!久しぶりだな…!何してるんだ?」

「ソラ…にカナタ!久しぶり!ちょっと調べものなんだ!」


マナは明るい声で言うと、直ぐ様苦笑して言った。

「あと勉強も…。」


マナが言うと、ソラが明るい笑顔で言葉を返した。


「そうなんだ…!丁度良かった!カナタも調べものがあるみたいで…私お弁当持ってきてるから、終わったら一緒に食べよう!勉強終わったら中央広場に来て!」


ソラはそう言い、一人で先に中央広場に向かった。




「…偶然だな。マナも調べ物なんて。それに勉強もするなんて…。」


カナタが尊敬の念を込めてマナを見つめると、マナは苦笑した。

「あっはっはっ!そうね!…いや、機械を見ると人格が変わる某人物に頼まれて。何かないかと思ったんだ!」

「……?機械?ゴーレムみたいなもんか?」

「ま、まあね……。」

マナはアハハと苦笑した後言った。


「さて…早くお互い調べ始めよう!カナタもあるんでしょ?調べ物。」


マナに言われて今度はカナタが苦笑した。


「…俺もあるかは分からないけどな。」
(宝石王や涙石の事だしな…。)

「ふーん…そうなんだ?」


マナの返事にカナタは穏やかな顔で微笑んだ。


「まあ頑張るさ…。マナも頑張れ!俺に手伝える事があれば言ってくれ、手伝うぜ。」


マナもそれを聞いて笑顔で返した。


「有難うカナタ!」





そして二人は図書館で本を読み始めたのだった。

――それから2時間後。


(…今日はもう粗方調べ終わったな…。)


カナタは軽く溜め息を吐くとふとそう言えば…と思い、マナの方を見た。


「う~~ん…」
(ゴーレムの本しかないわ…)


マナは何か苦悩しながら本を読みふけっていた。


「…………。」


それを見たカナタは穏やかな顔で小さく微笑んで、近くにあった興味を惹かれた本を手に取り再び椅子に腰かけると、その本をゆっくりと読み始めたのだった。



















―それから更に30分後。

(もうこれくらいでいっか!)


マナはそう思って両手を伸ばした。


「んんっっー……!」


そこにカナタがやってきた。


「勉強終わったのか…?」

カナタがそう言うと、マナは明るい顔で頷いた。


「まあね!大体は!」


マナのその言葉を聞いて、カナタは穏やかな顔で微笑んでマナに言った。


「…あんまり根詰め過ぎるな…。何を勉強してるのか知らないが、たまには休めよ…?」


(…あれ?もしかして心配してくれてる…?)


マナはキョトンとしていたが、暫くしてから明るい笑顔で言った。


「…有難う!」


カナタはマナの返事を聞くとやっぱり穏やかな顔で微笑んだ後、言った。


「それじゃ俺達もそろそろ中央広場に行こうぜ!」

「そうだった!!ソラ!!待たせっぱなしだった!」

マナが硬直してるとカナタは優しく微笑んだ。

「…大丈夫だマナ!ソラなら多分エメロードと楽しく話して待ってるだろうからな!…勉強もいいけどご飯も食べないと体に毒だぜ…?勉強の後は美味しいものでも食べて、今まで使った元気を補填しないとな…!」

「…………。」
(…ふむ。‘元気’ね…。)

カナタが笑顔でマナにそう言うと、マナも暫く考えた後に明るい声で言った。


「…そうね!それじゃ…使った分の元気を補填しにいきますか!!」


―そして二人は、足早にソラが待ってる中央広場へと向かったのだった。



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