夢主交流
ジタン「よっ!待ってました!」
ティーダ「やっぱり、人にたかった金で作るすき焼きは最高ッスね!」
スコール「……セシルの姿が見当たらないが……」
フリオ「心配するな。怪しいものは入っていない。1から10まで俺とティナで作ったからな。」
WOL「ティ……ティナ君……私のために手料理を……
私は君のためなら毎日の給仕ぐらい喜んでするというのに……ッ!!毎日君のために味噌汁を作ることぐらい―……」
ティナ「気色悪い脳内妄想を口に出さないで。あなたは毎日泥水でも飲んでればいいのよ。
……でも、セシルったらすごいのね。ローリエならまだしもルッコラやセージまで完備しているなんて。」
オニオン「いるよね……料理のさしすせそすら知らないのに無駄に香辛料にこだわって、マズ飯を作る人。」
バッツ「でっ、そういう奴に限って自分以外の人間が台所に入るのを嫌うんだよな。」
クラウド「肉……煮えたな。あとは、セシルが来るのを待つばかりだが―……」
セシル「み、皆ッ!!手を貸して!大変なんだッ!!」
ティーダ「セシル外に出てたんッスか?みんなで待ってたんッスよ?
早くしないとせっかくの肉が固く―……って、あれ?セシルが背負ってるのって……?」
人を拾いました
ヴァニラ「……すみません。助けていただいたうえにご飯までご馳走になっちゃって。もう、お腹が空いてひもじくってひもじくって……!」
バッツ「……に、肉が……」
ティーダ「なくなったッス……」
ヴァニラ「あっ、気にしないで下さい。私、ベジタリアンですから。
申し遅れました。私、ヴァニラっていうの。よろしくね。」
ジタン「誰か~このレディに辞書持ってきて~」
ヴァニラ「ふう……ご馳走様でした。」
ティナ「野菜もなくなったわ……」
クラウド「見事に汁しか残ってないな……」
スコール「……どうするんだ。この鍋。」
フリオ「一応、材料は余っているから作り直せば―……
って、おい、待て。」
セシル「ん?どうしたの?フリオニール。急に慌てて……
具がないなら増やせばいいかな?って、思ってさ。」
ザラザラザラ……(※無慈悲に投入される乾燥ワカメ)
フリオ「いや、それ入れても増えるのワカメだけ―……って、全部!?」
ヴァニラ「……お徳用って書いてあるわね。」
オニオン「うわッ!?鍋からワカメが溢れてきた!?」
セシル「じゃあ、ルッコラ入れようか。」
WOL「“じゃあ”じゃねーよ!!ワカメにハーブってくっせえだけじゃ―……
おい、待て。お前、逃げようとしているな。」
ルッコラ風味のワカメ鍋
ヴァニラ「え?ど、どういう事?私はただすき焼きをご馳走になっただけで食い逃げしようなんて……」
WOL「人と話す時は目を見て話しなさい。……今、靴履こうとしてただろ。」
ヴァニラ「き、気のせいよ!
ただ、私は、もうお腹いっぱいになったらいいかなーって。」
ティーダ「やけに堂々とした食い逃げ宣言ッスね……」
クラウド「いつのまにか蜜柑まで……」
WOL「散々食べるだけ食べて対価も払わないとは……嘆かわしい。」
ヴァニラ「何が目的?」
WOL「対価―……そうだ。お前は踊り子だったな?
食事代代わりに一曲踊るというのはどうだ?」
バッツ「踊りならまかせ……WOL「君は黙ってて」
ヴァニラ「ふーん。なるほど、ね。」
WOL「出来ないのか?」
ヴァニラ「まっさか~」
だって、踊り子だもの
ヴァニラ「……やっぱり、起きてたのね。」
WOL「なんだ?対価が素晴らしかったから泊めてやったんだ。
もう遅い。さっさと休め。」
ヴァニラ「お礼を言いに来たの。さっきのわざとでしょ?今晩私を泊めるための。外は天気荒れてるから。
それに、あなたは私が何者か知っていた。だって、私自分が踊り子だってあなた達に話してなかったもの。」
WOL「そ、そう思いたければ思うがいい。」
ヴァニラ「声上ずってるわよ。案外、優しいのね。……変態のくせに。」
WOL「な、何故それをッ!?」
ヴァニラ「認めるのかよ。
……これは忠告だけど、人の胸を見過ぎ―……って、人が話してる時は胸じゃなくて顔を見る!顔を!!」
男の悲しいSAGAですから……
ヴァニラ「ん―……よく寝た!
って、あれ?私、昨日誰かの家にお邪魔してすき焼きを―……
まっ、いっか!今日も一日頑張ろー!」
Fin