第18章 手を取り合って

え…今、何だって…?あっしの事が、好き…?

聞き間違いかもしれないと思ったが、確かに聞こえた。自分のことが好きだと。けど、それを理解するまでに一瞬時間がかかった。いや、時間で考えると一瞬だったが自分にとっては相当時間の長いものに感じた。まさか、好きだと想っている相手から「好き」という言葉を聞けると思っていなかったから。突然言われて驚いたが、しかしそれよりも嬉しさの方が大きくなった。

「待っておくれ。帰る前に、お前さんに言いたいことがあるんだ」

気持ちはもう決まっている。あっしは、一呼吸置いてから言葉を続けた。

「まさかお前さんからその言葉を聞けるとは思っていなかったよ…けど、とても嬉しい。なぜならね…あっしも、同じなんだ。あっしも、お前さんのことが…ラント様のことが好きだ」

ラント様のお顔をじっと見ながら告げた。それから、さらに言葉を続ける。

「今日お前さんのところに来たのは、贈り物のお礼を渡すためなのはもちろんだけど…一番の理由は、純粋にお前さんに会いたかったから。少しでもお前さんと長くいたいと思ったからなんだ。今までは仕事一片だったあっしだけど…こういう気持ちになったのは初めてだ。本当にありがとう、ラント様」

気がつけば体が勝手に動いており、ラント様を抱きしめていた。少しでもこの方と長く過ごしていたい…そう思うと勝手に動いていたのだ。
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