出会い
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「あーー腹減ったーーー」
「……」
小船に乗った麦わら帽子をかぶった少年が大きな声でひとり言を言う。
彼の名は『モンキー・D・ルフィ』
「だいたい、お前が航海術持ってねェってのはおかしいんじゃねェか?」
一緒に小船に乗っている緑色の頭の少年が言う。
彼の名は『ロロノア・ゾロ』
2人はとある島で海賊一味を結成し、新たに海に出ているところだった。
「おかしくねぇよ、漂流してたんだもんおれは!
お前こそ海をさすらう賞金稼ぎじゃなかったのかよ」
ルフィが堂々と漂流してたことを言い、ゾロに問う。
「おれはそもそも賞金稼ぎだと名乗った覚えはねェ。
ある男を探しにとりあえず海へ出たら、自分の村へも帰れなくなっちまったんだ」
ゾロは自分自身に親指を向け、ドヤ顔で言う。
「仕方ねェからその辺の海賊船を狙って、生活費を稼いでいた…それだけだ」
「何だ、お前迷子か」
「その言い方はよせ!!!」
ルフィが呆れるとゾロは怒った。
「迷子はおれじゃなくて相棒のほうだ」
「あーさっき言ってた奴か」
「そうだ。ったくおれが捕まっている間に出航するなんて…どこ行きやがったんだ」
「昼寝でもしてたら流されちゃったンじゃねェか?あはは」
あながち間違っていないルフィの予想を聞きながら船を進めていると、目の前に島が見えてきた。
「あ、おれらの船だ」
島の海岸にはゾロとチロリが乗っていた船が停泊していた。
「ルフィ、あの島行ってもいいか?」
「いいぞ!お前の相棒なら強ェンだろうし仲間にしよう!」
その言葉に嬉しくなったゾロはニヤッと笑い、上陸する。
「?なんか静かだなこの島」
ほんとにお前の相棒いんのか?とルフィは不思議がり、いや分かんねェとゾロが答える。
浜辺から島へ入ろうと足を進め始めたときに、島民がルフィたちを見つけ駆け寄ってきた。
「君たち!今この島に入るのはやめた方がいい…」
「え?何でだ?」
「7日前からこの島は海賊に乗っ取られとるんじゃ」
だから…と続けようとする島民にゾロは構わず声をかける。
「ところでじいさん、刀持った小さい奴見なかったか?ミルクティーみたいな髪の色してる」
「!チロリのことかい!?あんたら知り合いなのか!?」
「おう、そいつ探しにきたんだ」
「今あの子は…いや一先ずバナコの家に行こう。ついてきてくれ」
そう言って2人と島民はバナコの家に向かった。
ガチャ…
「あらクリズじいさん、その子たちは?」
「チロリの知り合いだそうだ…」
そう聞いたバナコは目を大きく開く
「チロリが言ってた子はあんたらかい?」
「そりゃあ、多分おれのことだな」
ガバッ!
「チロリを連れてこの島から逃げておくれ!!あの子を助けてやってくれ!!」
バナコはゾロに駆け寄ると肩を掴みながら頼む。
「!?」
「なんだなんだ?」
「あの子は今、この島にきた海賊に捕まっているんじゃ」
「捕まってるって…どっかで聞いた話だなァ」
「おい」ベシッ
ルフィが呟くとゾロは思わずツッコミを入れる。
「7日前の夜、島の子供たちを攫おうと海賊が襲ってきたのだけどあの子は1人で戦って捕まってしまったの…」
「今は、島の中央の柵の近くで縛られておる」
「戦うときに海賊船を壊したみたいでその修繕をするために海賊はまだこの島にいるの。若い男の連中はみんな無理矢理、修繕に駆り出されているわ」
「なんで修理手伝ってんだ?お前ェら」
「チロリを人質にされているからよ。逆らったら子供たちとチロリは海賊に何されるか分かんないわ…!」
聞いていて腕組みをしていたゾロは考えながら呟く。
「チロリなら逃れるんじゃねェか?あと…」
「そうなの!私も逃げるように隙を見て夜中行ったことがあるの、そうしたらあの子」
ーーーーーーーー
「だめだ。私が逃げたら、子供たちが連れていかれるだけだ…」
ーーーーーーーー
「お願い、あの子だけでも連れて島から逃げておくれ!7日間も何も食べれてないんだ、きっとお腹空いてるわ…」
バナコはそう言うと出会った日にお腹を空かせていたチロリのことを思い出していた。
「ルフィ、行ってもいいか?」
「おう、いいぞ!」
「あんたたち…ありがとう!」
ルフィとゾロは島の中央に向かうことにした。
辺りは夕方のオレンジ色の空をしていた。
バナコの家から出て数分、島の中央の柵が見えてきた。
「ありゃ間違いねェ、チロリだ」
「わぁ、お前ェらほんと同じ目にあってるんだな!」
草むらの影から様子を見ると椅子に縛り付けられて、俯いているチロリがいる。周りには見張りも何人かいる。
「おーし、じゃあさっさと片付けるかぁ」
「待てルフィ」
「なんだよー」
気合い十分に肩を回して出て行こうとするルフィにゾロが待ったをかける。ルフィは止められた不満で口を尖らせてゾロに振り向く。
「さっき言っただろ、あいつが捕まっても自力で逃れるんじゃねェかってのと
あんな小物の海賊に"やられるわけがねェ"んだよ」
「?」
ルフィがつまり?と言わんばかりに首を傾げる。
「つまり、捕まる理由があったんだ。だから正面からじゃなくて陽が沈んだらコッソリあいつを助けに行く」
「…相棒のお前ェが言うならそうするか!」
ルフィは相変わらず口を尖らせていたが本能でゾロに従うことにした。
ぐぅ〜〜〜〜…
(お腹すいた…もう夜か)
あの日捕まったチロリは大人しくしていないと島民がどうなるか分かってんだろうな?と海賊に脅され木の椅子に縛り付けられていた。
(もうすぐ船の修繕が終わるだろうな、子供たちを連れて行かれたら本末転倒だ)
チロリを仲間にしたいらしい海賊頭がきっと子供たちと一緒に船に乗せるだろうと彼女は考えていた。
(大人しく海賊船に乗ってから、子供たちだけ島に放り投げるか…海賊船に私だけになればあとは倒せるし…)
そんなうまくいくだろうかという策を巡らせながら彼女は体力温存のために俯いていた。
ガコッボコッ
バタバタッ…
「???」
突然、目の前にいた見張りが倒れた。
チロリが顔を上げると、ゾロとルフィが立っていた。
「!ゾロぉ…!」
「ったく、お前なに勝手にひとりで出航してんだよ」
「だって…
昼寝してたら船が勝手に動いた…」
「……。」
「あひゃひゃひゃww!な!な!おれが言った通りだろ!?」
「ええっ!?だ、だれ!?」
突然の第三者の声にチロリは驚いてルフィを見る。
「おれか?おれはモンキー・D・ルフィ!海賊王になる男だ!」
「海賊王!?かっけー!!!」
ルフィはえへん!と得意そうに自己紹介をし、目をキラキラさせているチロリに悪い気はしなかった。
「……」
小船に乗った麦わら帽子をかぶった少年が大きな声でひとり言を言う。
彼の名は『モンキー・D・ルフィ』
「だいたい、お前が航海術持ってねェってのはおかしいんじゃねェか?」
一緒に小船に乗っている緑色の頭の少年が言う。
彼の名は『ロロノア・ゾロ』
2人はとある島で海賊一味を結成し、新たに海に出ているところだった。
「おかしくねぇよ、漂流してたんだもんおれは!
お前こそ海をさすらう賞金稼ぎじゃなかったのかよ」
ルフィが堂々と漂流してたことを言い、ゾロに問う。
「おれはそもそも賞金稼ぎだと名乗った覚えはねェ。
ある男を探しにとりあえず海へ出たら、自分の村へも帰れなくなっちまったんだ」
ゾロは自分自身に親指を向け、ドヤ顔で言う。
「仕方ねェからその辺の海賊船を狙って、生活費を稼いでいた…それだけだ」
「何だ、お前迷子か」
「その言い方はよせ!!!」
ルフィが呆れるとゾロは怒った。
「迷子はおれじゃなくて相棒のほうだ」
「あーさっき言ってた奴か」
「そうだ。ったくおれが捕まっている間に出航するなんて…どこ行きやがったんだ」
「昼寝でもしてたら流されちゃったンじゃねェか?あはは」
あながち間違っていないルフィの予想を聞きながら船を進めていると、目の前に島が見えてきた。
「あ、おれらの船だ」
島の海岸にはゾロとチロリが乗っていた船が停泊していた。
「ルフィ、あの島行ってもいいか?」
「いいぞ!お前の相棒なら強ェンだろうし仲間にしよう!」
その言葉に嬉しくなったゾロはニヤッと笑い、上陸する。
「?なんか静かだなこの島」
ほんとにお前の相棒いんのか?とルフィは不思議がり、いや分かんねェとゾロが答える。
浜辺から島へ入ろうと足を進め始めたときに、島民がルフィたちを見つけ駆け寄ってきた。
「君たち!今この島に入るのはやめた方がいい…」
「え?何でだ?」
「7日前からこの島は海賊に乗っ取られとるんじゃ」
だから…と続けようとする島民にゾロは構わず声をかける。
「ところでじいさん、刀持った小さい奴見なかったか?ミルクティーみたいな髪の色してる」
「!チロリのことかい!?あんたら知り合いなのか!?」
「おう、そいつ探しにきたんだ」
「今あの子は…いや一先ずバナコの家に行こう。ついてきてくれ」
そう言って2人と島民はバナコの家に向かった。
ガチャ…
「あらクリズじいさん、その子たちは?」
「チロリの知り合いだそうだ…」
そう聞いたバナコは目を大きく開く
「チロリが言ってた子はあんたらかい?」
「そりゃあ、多分おれのことだな」
ガバッ!
「チロリを連れてこの島から逃げておくれ!!あの子を助けてやってくれ!!」
バナコはゾロに駆け寄ると肩を掴みながら頼む。
「!?」
「なんだなんだ?」
「あの子は今、この島にきた海賊に捕まっているんじゃ」
「捕まってるって…どっかで聞いた話だなァ」
「おい」ベシッ
ルフィが呟くとゾロは思わずツッコミを入れる。
「7日前の夜、島の子供たちを攫おうと海賊が襲ってきたのだけどあの子は1人で戦って捕まってしまったの…」
「今は、島の中央の柵の近くで縛られておる」
「戦うときに海賊船を壊したみたいでその修繕をするために海賊はまだこの島にいるの。若い男の連中はみんな無理矢理、修繕に駆り出されているわ」
「なんで修理手伝ってんだ?お前ェら」
「チロリを人質にされているからよ。逆らったら子供たちとチロリは海賊に何されるか分かんないわ…!」
聞いていて腕組みをしていたゾロは考えながら呟く。
「チロリなら逃れるんじゃねェか?あと…」
「そうなの!私も逃げるように隙を見て夜中行ったことがあるの、そうしたらあの子」
ーーーーーーーー
「だめだ。私が逃げたら、子供たちが連れていかれるだけだ…」
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「お願い、あの子だけでも連れて島から逃げておくれ!7日間も何も食べれてないんだ、きっとお腹空いてるわ…」
バナコはそう言うと出会った日にお腹を空かせていたチロリのことを思い出していた。
「ルフィ、行ってもいいか?」
「おう、いいぞ!」
「あんたたち…ありがとう!」
ルフィとゾロは島の中央に向かうことにした。
辺りは夕方のオレンジ色の空をしていた。
バナコの家から出て数分、島の中央の柵が見えてきた。
「ありゃ間違いねェ、チロリだ」
「わぁ、お前ェらほんと同じ目にあってるんだな!」
草むらの影から様子を見ると椅子に縛り付けられて、俯いているチロリがいる。周りには見張りも何人かいる。
「おーし、じゃあさっさと片付けるかぁ」
「待てルフィ」
「なんだよー」
気合い十分に肩を回して出て行こうとするルフィにゾロが待ったをかける。ルフィは止められた不満で口を尖らせてゾロに振り向く。
「さっき言っただろ、あいつが捕まっても自力で逃れるんじゃねェかってのと
あんな小物の海賊に"やられるわけがねェ"んだよ」
「?」
ルフィがつまり?と言わんばかりに首を傾げる。
「つまり、捕まる理由があったんだ。だから正面からじゃなくて陽が沈んだらコッソリあいつを助けに行く」
「…相棒のお前ェが言うならそうするか!」
ルフィは相変わらず口を尖らせていたが本能でゾロに従うことにした。
ぐぅ〜〜〜〜…
(お腹すいた…もう夜か)
あの日捕まったチロリは大人しくしていないと島民がどうなるか分かってんだろうな?と海賊に脅され木の椅子に縛り付けられていた。
(もうすぐ船の修繕が終わるだろうな、子供たちを連れて行かれたら本末転倒だ)
チロリを仲間にしたいらしい海賊頭がきっと子供たちと一緒に船に乗せるだろうと彼女は考えていた。
(大人しく海賊船に乗ってから、子供たちだけ島に放り投げるか…海賊船に私だけになればあとは倒せるし…)
そんなうまくいくだろうかという策を巡らせながら彼女は体力温存のために俯いていた。
ガコッボコッ
バタバタッ…
「???」
突然、目の前にいた見張りが倒れた。
チロリが顔を上げると、ゾロとルフィが立っていた。
「!ゾロぉ…!」
「ったく、お前なに勝手にひとりで出航してんだよ」
「だって…
昼寝してたら船が勝手に動いた…」
「……。」
「あひゃひゃひゃww!な!な!おれが言った通りだろ!?」
「ええっ!?だ、だれ!?」
突然の第三者の声にチロリは驚いてルフィを見る。
「おれか?おれはモンキー・D・ルフィ!海賊王になる男だ!」
「海賊王!?かっけー!!!」
ルフィはえへん!と得意そうに自己紹介をし、目をキラキラさせているチロリに悪い気はしなかった。