ゾロとわたしとくいな
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次の日、ゾロとチロリは夜のこともあっていつもより少し遅く道場へ向かっていた。
遅いと行っても集合時間には全然間に合う時間だ。
「遅くなっちゃったね〜」
「お前が起きるの遅かったからだよ」
「あはっゾロも一緒に起きたじゃんw」
「くそ、バレてたか…」
いつもの田んぼ道をふたりは笑って言い合いしながら歩いてゆく。
ザワザワ
「「?」」
道場の近くに来たふたりだが、何やら騒がしい。
「…!ゾロ!チロリ!!
大変だ!!くいなが!!」
ふたりを見つけた道場の男の子が険しい顔で走ってきた。
「家の階段で転んで…
死んだ…!」
タタッ
一瞬なんだか理解ができなかったふたりだったが、人だかりができている部屋まで一目散に走る。
(死んだ…?嘘だそんなの!!!)
チロリは昨日まで普通に一緒にいた親友がそんなことあるわけないと信じたくない気持ちでゾロの背中を追いかける。
ゾロも同じ気持ちだった。
「「くいな!!!!!」」
走って息を切らしたふたりが部屋にたどり着いた。周りには大人や年上の道場の子たちや泣いている子がたくさんいる。
顔に白い布をかけ、寝ている親友がそこにはいたーー。
呼吸をしていない彼女の肺は動くことはなく、静かに"寝かされている"。
理解ができず、目を見開いて動けないふたり。
へた…
チロリは力をなくし膝から崩れ座り込んだ。
「畜生ォ!!!!!!
お前きのう、おれと約束したじゃねェかよ!!!
逃げんのかよ!くいなァ!!!!」
ゾロが涙を溜めながら叫び、
年上の人たちがそんな彼を止める。
「わたしも、約束、した…
またあしたって、言ったのに…」
親友の姿を一点に見つめ、力なく呟くチロリ。
そんなふたりの様子を見ていたくいなの父、先生が口を開いた。
「人間は…なんて脆いんだろうね…
…ゾロ…チロリ……」
彼だって娘を亡くし、辛かった。
涙はなかったが眼鏡の奥の瞳が泣いているようにチロリは見えた。
「先生っ!!
あいつの刀、おれにくれよ!!!」
「………あぁいいとも」
ゾロはくいなの白い柄 の刀を受け取った。
「おれ、あいつのぶんも強くなるから!!!
天国までおれの名前が届くように
世界一強い大剣豪になるからさ!!!!!」
「ゾロ…」
泣きながら親友との約束を強く決意するゾロを横目に
チロリは涙も出さずに静かにくいなを見つめていた。
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
ーーーー
「ゾロ、出発前にくいなのところ行こう!」
「おい、あんまり急いで転けんなよ」
ふたりはくいなのお墓に花と線香を添える。
「あれからもう8年か…」
声が聞こえふたりが振り向くと、先生が懐かしんで言っていた。
「行ってしまうんだね」
「おう」
「はい、先生」
あれから8年経ち、親友の死を乗り越えたふたり。
幼かった少年少女はだいぶ身長も顔つきも大人に近づいていた。
ゾロは二刀流から三刀流になっている。
チロリはミルクティー色の髪色から少しピンク色が透けて見えている。
「俺は世界一強い大剣豪になってくる」
「私は世界一強い大剣豪の右腕になります
そして、護ります」
ふたりは各々小さい頃から変わらぬ夢を追いかけるために
今日、海に出る。
「道場の1、2番がいなくなるのは静かになるねぇ
行ってらっしゃい、ふたりとも」
先生は寂しそうに嬉しそうにふたりへ伝える。
「行ってきます、先生、くいな」
「あぁ、行ってくる」
ふたりはそう返事をすると小船が用意してある海岸へ向かう。
「チロリ」
ゾロが少し歩き出し、ついていこうとしたチロリを先生が呼び止める。
「ゾロをよろしく頼むよ」
ニカッ
「はい先生!
身寄りのない私たちを、今日までありがとうございました!」
チロリは元気よく返事をして、ゾロの背中を小走りで追いかけた。
「ゾロもチロリをよろしく頼むよ〜〜〜
いつでも帰ってきておいでね〜」
先に行ってしまったゾロに先生が大きな声で伝える。
ひらひら
ゾロは振り向かず片手を振って返事をした。
ふたりはこうして海へ旅立っていったーー。
遅いと行っても集合時間には全然間に合う時間だ。
「遅くなっちゃったね〜」
「お前が起きるの遅かったからだよ」
「あはっゾロも一緒に起きたじゃんw」
「くそ、バレてたか…」
いつもの田んぼ道をふたりは笑って言い合いしながら歩いてゆく。
ザワザワ
「「?」」
道場の近くに来たふたりだが、何やら騒がしい。
「…!ゾロ!チロリ!!
大変だ!!くいなが!!」
ふたりを見つけた道場の男の子が険しい顔で走ってきた。
「家の階段で転んで…
死んだ…!」
タタッ
一瞬なんだか理解ができなかったふたりだったが、人だかりができている部屋まで一目散に走る。
(死んだ…?嘘だそんなの!!!)
チロリは昨日まで普通に一緒にいた親友がそんなことあるわけないと信じたくない気持ちでゾロの背中を追いかける。
ゾロも同じ気持ちだった。
「「くいな!!!!!」」
走って息を切らしたふたりが部屋にたどり着いた。周りには大人や年上の道場の子たちや泣いている子がたくさんいる。
顔に白い布をかけ、寝ている親友がそこにはいたーー。
呼吸をしていない彼女の肺は動くことはなく、静かに"寝かされている"。
理解ができず、目を見開いて動けないふたり。
へた…
チロリは力をなくし膝から崩れ座り込んだ。
「畜生ォ!!!!!!
お前きのう、おれと約束したじゃねェかよ!!!
逃げんのかよ!くいなァ!!!!」
ゾロが涙を溜めながら叫び、
年上の人たちがそんな彼を止める。
「わたしも、約束、した…
またあしたって、言ったのに…」
親友の姿を一点に見つめ、力なく呟くチロリ。
そんなふたりの様子を見ていたくいなの父、先生が口を開いた。
「人間は…なんて脆いんだろうね…
…ゾロ…チロリ……」
彼だって娘を亡くし、辛かった。
涙はなかったが眼鏡の奥の瞳が泣いているようにチロリは見えた。
「先生っ!!
あいつの刀、おれにくれよ!!!」
「………あぁいいとも」
ゾロはくいなの白い
「おれ、あいつのぶんも強くなるから!!!
天国までおれの名前が届くように
世界一強い大剣豪になるからさ!!!!!」
「ゾロ…」
泣きながら親友との約束を強く決意するゾロを横目に
チロリは涙も出さずに静かにくいなを見つめていた。
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「ゾロ、出発前にくいなのところ行こう!」
「おい、あんまり急いで転けんなよ」
ふたりはくいなのお墓に花と線香を添える。
「あれからもう8年か…」
声が聞こえふたりが振り向くと、先生が懐かしんで言っていた。
「行ってしまうんだね」
「おう」
「はい、先生」
あれから8年経ち、親友の死を乗り越えたふたり。
幼かった少年少女はだいぶ身長も顔つきも大人に近づいていた。
ゾロは二刀流から三刀流になっている。
チロリはミルクティー色の髪色から少しピンク色が透けて見えている。
「俺は世界一強い大剣豪になってくる」
「私は世界一強い大剣豪の右腕になります
そして、護ります」
ふたりは各々小さい頃から変わらぬ夢を追いかけるために
今日、海に出る。
「道場の1、2番がいなくなるのは静かになるねぇ
行ってらっしゃい、ふたりとも」
先生は寂しそうに嬉しそうにふたりへ伝える。
「行ってきます、先生、くいな」
「あぁ、行ってくる」
ふたりはそう返事をすると小船が用意してある海岸へ向かう。
「チロリ」
ゾロが少し歩き出し、ついていこうとしたチロリを先生が呼び止める。
「ゾロをよろしく頼むよ」
ニカッ
「はい先生!
身寄りのない私たちを、今日までありがとうございました!」
チロリは元気よく返事をして、ゾロの背中を小走りで追いかけた。
「ゾロもチロリをよろしく頼むよ〜〜〜
いつでも帰ってきておいでね〜」
先に行ってしまったゾロに先生が大きな声で伝える。
ひらひら
ゾロは振り向かず片手を振って返事をした。
ふたりはこうして海へ旅立っていったーー。