東の海
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ダダダッ
「わ…わりいな」
「本当はおれらだけのが早ェんだかな、なんせ林の中だお前の案内がなきゃ追いつき様がねェ…!」
「すまない、ゾロはすぐ迷子になるんだ」
「お前ェもだろうが!」
「なっお前あんなに速く動けるのに方向音痴なのかよ!もったいねェな…」
「う"…正論すぎる」
ゾロはウソップを抱え、それにチロリがついて行く。3人は走りながらカヤ達を探していた。本来なら足の速いチロリが先に行くべきなのだがルフィと無駄に走り回ってしまったこともあり方向音痴の危機感を思い出したため大人しくついて行っている。
「そこを左だ!」
「「わかった!」」
「ってそっちは右だっつーの!!」
「「え?」」
「…………」
先ほどまでおぶって貰っていることに罪悪感を抱いていたウソップだったが、本当に自分がいて良かったと罪悪感が消えていくのであった。
「うわあああ!!」
「たまねぎっ!!」
「今のっ!」
「おい!聞こえたか!?」
「ああ!あいつらの声だ!あっちだ急行だ!!」
「おう!!」
僅かだったがウソップ海賊団の声が聞こえ、3人はその方向へ走り出した。
ダダダダダダッ
「!…お前それすごい出血じゃ」
「ん?ああ、さっきあの猫背野郎にココ 結構狙われてちょっと傷口が開いちゃったみたいだな」
「走ってて大丈夫かよ!」
横で走る少女の右肩から血が溢れていた。ウソップはさっきナミを庇ったときの傷だと心配する。
「まァおれ程じゃねェが、こいつも多少丈夫に出来てる」
「その辺の女の子より丈夫だな!だから急ごう!」
「…!!すまねェ!頼む!!」
ゾロは大丈夫だと言い、チロリは笑顔でウソップへ答える。そうだ、今はカヤ達が優先だと彼は思い出しふたりの剣士を頼りながら彼女達の無事を祈った。
「いた!!!」
「なにっ!」
ついにカヤ達を見つけたとウソップが叫んだ。チロリも咄嗟に反応する。
「止まれ止まれいたいたいたいた!!!」
ばんばんばんばんっ
「いてェいてェ!!たたくなそこ斬られてんだぞ!!」
ゾロを止める為にウソップが彼を腹を叩くが先ほどニャーバン・兄弟に斬られた傷口がある腹なのでゾロが痛がる。
ばんっ
「あそこだ!!!よかった!!!まだ生きてる!!!」
ウソップが右を向きながら指を差す。チロリもその先を少し目を細めて見たがジャンゴとカヤの姿だった。ジャンゴがチャクラムをカヤに向けている。
「先にいく!」だっ!
「よしいってくる!」どさっ!
先にチロリが走り出した。ゾロがウソップを背中から降ろし「うぎゃ」と声が聞こえるがお構いなしにあとから追う。
だだだだだっ
「そこまでだ!!催眠術師っ!!」
(この距離で間に合うか!!?)
ゾロがジャンゴへ話しかけたことによってジャンゴの手が一瞬止まる。
だがすぐにまたカヤへチャクラムを向けようとしたそのとき、ウソップ海賊団がジャンゴへ攻撃しまた一瞬だけ時間が稼げた。ウソップ海賊団たちはジャンゴに蹴られ、倒れる。
(間に合わせろ私の足!!)
シュタタタタタッ
カヤの首を掴み再びチャクラムを向けるジャンゴ。横を見るとまだふたりが追いつく距離ではなく彼は笑い出す。
「はっはっは!!一足遅かったな腹巻きとチビィ!!!」
「それはどうかな」にっ…
「そうでもないぜ」ニッ…
スパンッ!!!!
ニッと口角が上がったふたりの声と木の枝を斬る音が重なった。チロリは前にある枝、その後ろにある枝をゾロが斬る。
「そう!!その枝達が邪魔だったんだ」
「何!?」
「ウソップさん…!!」
「キャプテーーーン!!!」
どんっ!!
「くらえ!催眠術師!!」
ふたりは枝を斬るとすぐに横へ逸れる。
奥にいたのはパチンコを構えたウソップだった。驚くジャンゴとウソップを待ち望んでいたカヤ達。
ヒュ!!
「必殺"火薬星"!!!!」
ボウン!!!!!!
「ブバァ!!!!」
見事にウソップは隣のカヤには当たらずジャンゴの顔を火薬を当てたのだった。
ばたっ………
ジャンゴはその場に倒れ、気を失った。
さっ
射程内に入らないように横に逸れていたチロリが林から顔を出してウソップのほうを見る。
「ほら!ウソップのが強かったろ!」
にかっ
「敵わないなんて言わないでほしい、君のほうがクロネコ海賊団 なんかよりよっぽど強いと、私が証明してやる!」
「…お前」
それだけを言うとふたりは歩いて行ってしまった。
たったったったっ
「ウソップさん…!!」
「キャプテーーン!!」
「キャプテン大丈夫ですか!?」
「さすがキャプテンだ!!」
「……」
あの時、指示なんてしてないのに。あのふたりも意思疎通していなかったのに、なんで俺の射程内だとか枝が邪魔だった事に気づいたんだろう。
ウソップはこちらへ走ってくるカヤ達を横目にあのふたりについて少し考えてみるが考えるだけで恐ろしいことに気づき、やめた。
そして、いつもと同じ平和な朝が村にはやってきたーーー。
スタスタスタスタ
キン……
ギュッ
キン……
スルッ
ふたりは歩きながら刀を納めた。ゾロは黒色のバンダナを左腕に巻き、チロリは緑色の髪留めゴムを手首に戻した。
「ゾロはいつから分かってたんだ?」
「チロリだっていつからだよ」
にこにこしながらふたりは話す。
「ゾロの肩にパチンコ玉当てた時かな」
「あーおれもそんときだな」
彼らはウソップがゾロの肩に玉を当てたのを見て今回枝を斬る作戦にしたのだ。
距離的に流石のチロリの足でもジャンゴまで間に合わなかったが、ニャーバン・兄弟へ放ったあのパチンコ玉の命中率が凄かったとふたりは思い出しウソップへ託したのだ。
彼に任せて正解だったとチロリは口角が上がっていた。
「あーあ、また傷つくって」
「チロリもな…怪我ばっかしやがって」
「寝りゃ治る」
「マネすんな、ばか」
「あははっ」
きゅ
いつの間にかゾロがチロリの右手をとっていて、ふたりは手を繋いでいた。
「戻るか」
「そうだね、戻ろっか」
チロリは懐かしい気持ちになりながらルフィとナミのいる坂道まで歩いて行った。
「なんか、じわじわ痛くなってきた」
「本当に大丈夫かよ…」
「わ…わりいな」
「本当はおれらだけのが早ェんだかな、なんせ林の中だお前の案内がなきゃ追いつき様がねェ…!」
「すまない、ゾロはすぐ迷子になるんだ」
「お前ェもだろうが!」
「なっお前あんなに速く動けるのに方向音痴なのかよ!もったいねェな…」
「う"…正論すぎる」
ゾロはウソップを抱え、それにチロリがついて行く。3人は走りながらカヤ達を探していた。本来なら足の速いチロリが先に行くべきなのだがルフィと無駄に走り回ってしまったこともあり方向音痴の危機感を思い出したため大人しくついて行っている。
「そこを左だ!」
「「わかった!」」
「ってそっちは右だっつーの!!」
「「え?」」
「…………」
先ほどまでおぶって貰っていることに罪悪感を抱いていたウソップだったが、本当に自分がいて良かったと罪悪感が消えていくのであった。
「うわあああ!!」
「たまねぎっ!!」
「今のっ!」
「おい!聞こえたか!?」
「ああ!あいつらの声だ!あっちだ急行だ!!」
「おう!!」
僅かだったがウソップ海賊団の声が聞こえ、3人はその方向へ走り出した。
ダダダダダダッ
「!…お前それすごい出血じゃ」
「ん?ああ、さっきあの猫背野郎に
「走ってて大丈夫かよ!」
横で走る少女の右肩から血が溢れていた。ウソップはさっきナミを庇ったときの傷だと心配する。
「まァおれ程じゃねェが、こいつも多少丈夫に出来てる」
「その辺の女の子より丈夫だな!だから急ごう!」
「…!!すまねェ!頼む!!」
ゾロは大丈夫だと言い、チロリは笑顔でウソップへ答える。そうだ、今はカヤ達が優先だと彼は思い出しふたりの剣士を頼りながら彼女達の無事を祈った。
「いた!!!」
「なにっ!」
ついにカヤ達を見つけたとウソップが叫んだ。チロリも咄嗟に反応する。
「止まれ止まれいたいたいたいた!!!」
ばんばんばんばんっ
「いてェいてェ!!たたくなそこ斬られてんだぞ!!」
ゾロを止める為にウソップが彼を腹を叩くが先ほどニャーバン・兄弟に斬られた傷口がある腹なのでゾロが痛がる。
ばんっ
「あそこだ!!!よかった!!!まだ生きてる!!!」
ウソップが右を向きながら指を差す。チロリもその先を少し目を細めて見たがジャンゴとカヤの姿だった。ジャンゴがチャクラムをカヤに向けている。
「先にいく!」だっ!
「よしいってくる!」どさっ!
先にチロリが走り出した。ゾロがウソップを背中から降ろし「うぎゃ」と声が聞こえるがお構いなしにあとから追う。
だだだだだっ
「そこまでだ!!催眠術師っ!!」
(この距離で間に合うか!!?)
ゾロがジャンゴへ話しかけたことによってジャンゴの手が一瞬止まる。
だがすぐにまたカヤへチャクラムを向けようとしたそのとき、ウソップ海賊団がジャンゴへ攻撃しまた一瞬だけ時間が稼げた。ウソップ海賊団たちはジャンゴに蹴られ、倒れる。
(間に合わせろ私の足!!)
シュタタタタタッ
カヤの首を掴み再びチャクラムを向けるジャンゴ。横を見るとまだふたりが追いつく距離ではなく彼は笑い出す。
「はっはっは!!一足遅かったな腹巻きとチビィ!!!」
「それはどうかな」にっ…
「そうでもないぜ」ニッ…
スパンッ!!!!
ニッと口角が上がったふたりの声と木の枝を斬る音が重なった。チロリは前にある枝、その後ろにある枝をゾロが斬る。
「そう!!その枝達が邪魔だったんだ」
「何!?」
「ウソップさん…!!」
「キャプテーーーン!!!」
どんっ!!
「くらえ!催眠術師!!」
ふたりは枝を斬るとすぐに横へ逸れる。
奥にいたのはパチンコを構えたウソップだった。驚くジャンゴとウソップを待ち望んでいたカヤ達。
ヒュ!!
「必殺"火薬星"!!!!」
ボウン!!!!!!
「ブバァ!!!!」
見事にウソップは隣のカヤには当たらずジャンゴの顔を火薬を当てたのだった。
ばたっ………
ジャンゴはその場に倒れ、気を失った。
さっ
射程内に入らないように横に逸れていたチロリが林から顔を出してウソップのほうを見る。
「ほら!ウソップのが強かったろ!」
にかっ
「敵わないなんて言わないでほしい、君のほうが
「…お前」
それだけを言うとふたりは歩いて行ってしまった。
たったったったっ
「ウソップさん…!!」
「キャプテーーン!!」
「キャプテン大丈夫ですか!?」
「さすがキャプテンだ!!」
「……」
あの時、指示なんてしてないのに。あのふたりも意思疎通していなかったのに、なんで俺の射程内だとか枝が邪魔だった事に気づいたんだろう。
ウソップはこちらへ走ってくるカヤ達を横目にあのふたりについて少し考えてみるが考えるだけで恐ろしいことに気づき、やめた。
そして、いつもと同じ平和な朝が村にはやってきたーーー。
スタスタスタスタ
キン……
ギュッ
キン……
スルッ
ふたりは歩きながら刀を納めた。ゾロは黒色のバンダナを左腕に巻き、チロリは緑色の髪留めゴムを手首に戻した。
「ゾロはいつから分かってたんだ?」
「チロリだっていつからだよ」
にこにこしながらふたりは話す。
「ゾロの肩にパチンコ玉当てた時かな」
「あーおれもそんときだな」
彼らはウソップがゾロの肩に玉を当てたのを見て今回枝を斬る作戦にしたのだ。
距離的に流石のチロリの足でもジャンゴまで間に合わなかったが、ニャーバン・兄弟へ放ったあのパチンコ玉の命中率が凄かったとふたりは思い出しウソップへ託したのだ。
彼に任せて正解だったとチロリは口角が上がっていた。
「あーあ、また傷つくって」
「チロリもな…怪我ばっかしやがって」
「寝りゃ治る」
「マネすんな、ばか」
「あははっ」
きゅ
いつの間にかゾロがチロリの右手をとっていて、ふたりは手を繋いでいた。
「戻るか」
「そうだね、戻ろっか」
チロリは懐かしい気持ちになりながらルフィとナミのいる坂道まで歩いて行った。
「なんか、じわじわ痛くなってきた」
「本当に大丈夫かよ…」