東の海
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クーックーッ
海鳥が鳴いている平和な海に二隻の船が浮かんでいた。オレンジ色の髪の美少女、新しい仲間の『ナミ』がバギーにボロボロにされたルフィの麦わら帽子を縫ってあげていた。
「なおったーー!!!!」
どーーーん
「応急処置よ、穴を塞いだだけ」
「すげ〜ナミは器用だ、よかったなルフィ」
「強くつついたりしない限り大丈夫だと思うけど」
大の字で直ったことを喜ぶルフィと器用なナミに感心するチロリ。
つんつん
「いやーわかんねェわかんねェ!あんなにボロボロの帽子をここまでなお…」
ズボッ
「!」
「「…あ」」
「人の話をちゃんと聞けェ!!」
ブスッ!!
「ぎゃあああああ!!」
せっかくナミが直したのに指でつついて縫い目を破ってしまったルフィの額に彼女は怒りで縫い針を突き刺す。
「はりで刺すなよ痛ェだろ!!」
「あ、針は痛いんだ」
「殴っても効かないから刺すしかないでしょ!?」
「なるほど!」
「ああそりゃそっか!!」
「…お前らうるせェな眠れねェじゃねェか」
「ナミは頭も良いんだな!」なんてルフィとチロリがわいわい話していると寝ていたゾロがひょこっと起き上がる。
「というかチロリ、お前も顔色悪いんだから寝てろよ。なんで起きてんだ」
「あ!!そうだゾロ!!そうなんだよ!」
ゾロがチロリを心配し声をかけるが、彼女は起きている理由があった。
「ル、ルフィさっき聞こえたんだがその帽子…」
「ん?」
「あ、赤髪…シャンクスのやつって本当か!?」
「おう、そうだぞ!預かってんだ」
チロリはルフィへ恐る恐る聞く。答えを聞いたときに彼女の様子が変わった。
「すっ…」
「す?」
「すっげェーーーーーっ!!!!!!!!!」
キラキラキラキラ
「!」
突然のチロリの叫びにナミは身体がびくっと動く。チロリの目が輝いていてゾロはあぁなるほどと納得をする。
「なんだ!チロリ、シャンクスのこと知ってんのか!?」
「ほ、本物は見たことないけど…」
「え?」
知り合いという訳じゃないのになんでシャンクスを知っているのかルフィは疑問に思う。
「こいつ、赤髪のファンなんだよ」
「ふぁん?」
「赤髪のシャンクは私の憧れなんだ!」
ゾロが不思議がっているルフィへチロリが赤髪のファンであることを説明する。
「そっか!シャンクスかっこいいもんな〜!」
「おお!本物はかっこいいのか!」
なんてルフィとチロリが盛り上がっている。その話を聞きながらナミは先ほどルフィが開けた穴を縫い、ゾロに近づく。
「あの2人、シャンクスがよっぽど好きなのね」
「……………………まあな」
「?…ルフィ、終わったわよ」
縫い終わり、再びルフィの手元に戻る赤いリボンがついた麦わら帽子。
「つぎ指でつついてももう直さないからね!」
「わかった!」
「ル、ルフィ…その帽子、少し触ってもいいだろうか…」
チロリはまた恐る恐る聞く。彼女は帽子が直るまで待つために起きていたのだろう。
「ルフィの大事な宝なことは分かっているんだが、その…うぅ…」
「いいぞ、特別に貸してやる!」
「!!?!あ、ありがとう!!」
ルフィはチロリへ麦わら帽子を渡した。両手で受け取ったチロリは嬉しそうに帽子を眺める。
彼女が宝と言ってくれ、触っていいかも尋ねてきたことがルフィはとても嬉しかった。だから大事な宝を渡したのだ。
キラキラした目で帽子を眺めるチロリを見てルフィは得意げな笑顔をしていた。
「…………」
「あんたね、会ったこともない人に嫉妬するのは流石にどうかと思うわよ」
「…………」
一方その頃、面白くないゾロは眉間に皺をよせて2人…チロリの様子を見てたがナミに気づかれツッコミを入れられる。
小さい頃はくいなとゾロにかっこいいと目をキラキラさせていた彼女が今は自分じゃない誰かに憧れているのがゾロは面白くなかった。
「うるせェな、おれはハラ減ってんだ」
「へェ〜〜〜」
ゾロは不機嫌の理由を空腹のせいだと誤魔化すがナミにはバレているようでこれだから女は…とゾロは思う。
「おい何か食糧わけてくれよ」
「だいたいあんた達おかしいわよ
航海する気本当にあんの!?食糧も水も持ってないなんて!海をナメてるとしか思えないわ!!」
「ん!なんか見えるぞチロリ」
「おお!島じゃないか?」
ナミはそう言いながらゾロにパンを2つ渡す。ゾロはナミの顔を見ると「血が足りないもう1人の分よ」と彼女は言う。
「はぁ…よく今まで生きてられたわね」
「まあ何とかなモグモグ」
「おい!チロリ当たったぞ島だ!」
ナミからパンを貰い食べるゾロとその2人の話を聞かずに島を見つけてはしゃぐルフィとチロリ。
「あぁあれはダメね無人島よ、行くだけムダ。進路はこのまま…」
ギーコギーコ
「いや待て!!!」
ナミが望遠鏡で覗いて島を確認してくれている間に3人が乗った小船は勝手に島へ進路を変えていた。
「仲間になってくれる奴いるかなァ」
「いい奴いたらいいな!」
なんて呑気なルフィとチロリは言っている。仕方ないのでナミも進路を変えついていくことにした。
どーーーーーん…
「孤島に着いたぞ!!何もねェ島だなァ!森だけか?」
「だから言ったのに無人島だって。仲間探すのにこんなとこ来てどうすんのよ」
「おいゾロ、チロリ下りてこいよ!」
「がーっがーっ」
「すーすー」
島に着くと人気 がなく森が広がっているだけだった。冒険に出発したいルフィは小船のふたりに話かけるがふたりはすっかり寝ている。
「あ!寝てるよ!!」
「寝かせといてあげなさいよ、あれでもケガ人なのよ?」
「そりゃそうだな、よし行こう!」
先に上陸したルフィが起こそうと船へ近づくがナミが気を遣ってルフィを止める。納得したルフィにナミはついて行き、2人は森の中へ進んで行った。
むくっ
「ふぁ〜〜……チロリ」
ゆさゆさ
「……んぅ?なんだ、ぞろ」
ルフィたちが島の中へ行ってしばらく経ってからゾロはそういえばと思い起きて、チロリを起こす。
「ナミがパンくれたんだ、これチロリの分」
「ん〜……」
「ほら口あけろ」
「あーーーんぐっ」
寝ぼけているチロリは素直に口をあける。その口にずぼっとパンを突っ込む。
「うんまいモグモグ、ナミに礼をいわないと」
「帰ってきたら言えばいい」
寝ぼけながらパンを食べるチロリを見ながらゾロは彼女の頭を撫でる。
「うまかったぁ、さいきん魚ばっかだったから」
「たしかに、その辺の倒して丸かじりだったもんな」
ルフィと3人で旅を始めるようになってから船の上で大きい魚を倒し、火もないので刺身で食べる事が多かった。
パンを食べ終わったチロリが満足し、もうひと眠りするかと思っていると、
ぺろっ
「!!?/////」
ぼんっ
「フッ」
ゾロがチロリの口を左から右へ唇を全て通るように舐めてきたのだ。
突然の出来事にチロリは目が覚めて顔を真っ赤にした。ゾロはそんな彼女の顔を見て笑う。
「あ、え、な、何で、なん、え?」
「パンくずが口のまわりについてたぞ、寝ぼけてっからだ」
「え、あ、パンくずか、そうか、ありがとう…///」
ゾロは私の口の周りについたパンくずを取ってくれたのか。
不埒なことを考えてしまって恥ずかしい。でも舐めなくてもよかった気がする。言葉で言えばよかったような。というか、ぺろっていうかべろぉって感じだった…。
ってあれ…なんかゾロの顔が近づいてきてる気がするぞ…まさか、またぺろってされるのか…!?
わ、わわわわわわわわ////
ぎゅっとチロリは目を瞑って構える。
だが、何も起きない。不思議に思った彼女は恐る恐る目を開ける。
「…?」
「クククッ」
意地悪に笑うゾロがチロリの顔の目の前で止まっていた。
「なんだ?"キス"でもされると思ったか?」
「なっ…!!!//////」
ゾロはチロリをからかって楽しんでいた。ゾロは笑いながら彼女をぎゅっと抱きしめて小船にふたり揃って寝転がる。
「あのな、ゾロは昔からそうやってすぐ私のことをバカにしてだな…」
がぶ
「いてっ」
「ほら」
ふたりで寝転んだあとゾロがチロリの鼻先を噛む。ゾロが催促するとチロリも彼の鼻先を軽く噛んだ。
挨拶のようなこの甘噛み、昔からふたりがよくやっている行動だった。寝る前やゾロが酔っ払ったときなどやりたいときになんとなくしている。
でも今のは説教を誤魔化す為にやった様にしか感じないチロリはゾロに抗議しようとする。
「パンも食ったし、寝るか」
「な!今のは誤魔化されたけどな、話は終わって、ないぞ…………ぐぅzzZ」
満足して口角を上げているゾロは抱きしめたチロリの背中をポンポンと叩き、よしよしとすると彼女はすぐ眠ってしまった。
あぁ面白いとゾロは思うが、別の感情が混ざっている事を彼はまだ分かっていなかった。ゾロはチロリの寝顔を見ながら自分も眠りについた。
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
ーーーー
ザザーン
「……本当にこの島に残るのか?おっさん」
「ああ、誘ってくれて嬉しかったぜ…!!」
ルフィ達が帰ってきたみたいだ。ルフィと男の声がする。男は宝箱にすっぽり身体がはまってしまった『ガイモン』
仲間に勧誘をしたがこの森が好きだから島に残るみたいだ。
「お前には必ずいい仲間が集まる!!
"ワンピース"はお前が見つけて世界を買っちまえ!!」
「ああ!そうする!じゃあな!!」
ルフィがそういうとナミも彼も船に乗り出航する。チロリとゾロは少し話を聞いていたがまた眠ってしまった。
戦う男ガイモンさんを後にして、船は再び"偉大なる航路 へ進路をむけるーー。
海鳥が鳴いている平和な海に二隻の船が浮かんでいた。オレンジ色の髪の美少女、新しい仲間の『ナミ』がバギーにボロボロにされたルフィの麦わら帽子を縫ってあげていた。
「なおったーー!!!!」
どーーーん
「応急処置よ、穴を塞いだだけ」
「すげ〜ナミは器用だ、よかったなルフィ」
「強くつついたりしない限り大丈夫だと思うけど」
大の字で直ったことを喜ぶルフィと器用なナミに感心するチロリ。
つんつん
「いやーわかんねェわかんねェ!あんなにボロボロの帽子をここまでなお…」
ズボッ
「!」
「「…あ」」
「人の話をちゃんと聞けェ!!」
ブスッ!!
「ぎゃあああああ!!」
せっかくナミが直したのに指でつついて縫い目を破ってしまったルフィの額に彼女は怒りで縫い針を突き刺す。
「はりで刺すなよ痛ェだろ!!」
「あ、針は痛いんだ」
「殴っても効かないから刺すしかないでしょ!?」
「なるほど!」
「ああそりゃそっか!!」
「…お前らうるせェな眠れねェじゃねェか」
「ナミは頭も良いんだな!」なんてルフィとチロリがわいわい話していると寝ていたゾロがひょこっと起き上がる。
「というかチロリ、お前も顔色悪いんだから寝てろよ。なんで起きてんだ」
「あ!!そうだゾロ!!そうなんだよ!」
ゾロがチロリを心配し声をかけるが、彼女は起きている理由があった。
「ル、ルフィさっき聞こえたんだがその帽子…」
「ん?」
「あ、赤髪…シャンクスのやつって本当か!?」
「おう、そうだぞ!預かってんだ」
チロリはルフィへ恐る恐る聞く。答えを聞いたときに彼女の様子が変わった。
「すっ…」
「す?」
「すっげェーーーーーっ!!!!!!!!!」
キラキラキラキラ
「!」
突然のチロリの叫びにナミは身体がびくっと動く。チロリの目が輝いていてゾロはあぁなるほどと納得をする。
「なんだ!チロリ、シャンクスのこと知ってんのか!?」
「ほ、本物は見たことないけど…」
「え?」
知り合いという訳じゃないのになんでシャンクスを知っているのかルフィは疑問に思う。
「こいつ、赤髪のファンなんだよ」
「ふぁん?」
「赤髪のシャンクは私の憧れなんだ!」
ゾロが不思議がっているルフィへチロリが赤髪のファンであることを説明する。
「そっか!シャンクスかっこいいもんな〜!」
「おお!本物はかっこいいのか!」
なんてルフィとチロリが盛り上がっている。その話を聞きながらナミは先ほどルフィが開けた穴を縫い、ゾロに近づく。
「あの2人、シャンクスがよっぽど好きなのね」
「……………………まあな」
「?…ルフィ、終わったわよ」
縫い終わり、再びルフィの手元に戻る赤いリボンがついた麦わら帽子。
「つぎ指でつついてももう直さないからね!」
「わかった!」
「ル、ルフィ…その帽子、少し触ってもいいだろうか…」
チロリはまた恐る恐る聞く。彼女は帽子が直るまで待つために起きていたのだろう。
「ルフィの大事な宝なことは分かっているんだが、その…うぅ…」
「いいぞ、特別に貸してやる!」
「!!?!あ、ありがとう!!」
ルフィはチロリへ麦わら帽子を渡した。両手で受け取ったチロリは嬉しそうに帽子を眺める。
彼女が宝と言ってくれ、触っていいかも尋ねてきたことがルフィはとても嬉しかった。だから大事な宝を渡したのだ。
キラキラした目で帽子を眺めるチロリを見てルフィは得意げな笑顔をしていた。
「…………」
「あんたね、会ったこともない人に嫉妬するのは流石にどうかと思うわよ」
「…………」
一方その頃、面白くないゾロは眉間に皺をよせて2人…チロリの様子を見てたがナミに気づかれツッコミを入れられる。
小さい頃はくいなとゾロにかっこいいと目をキラキラさせていた彼女が今は自分じゃない誰かに憧れているのがゾロは面白くなかった。
「うるせェな、おれはハラ減ってんだ」
「へェ〜〜〜」
ゾロは不機嫌の理由を空腹のせいだと誤魔化すがナミにはバレているようでこれだから女は…とゾロは思う。
「おい何か食糧わけてくれよ」
「だいたいあんた達おかしいわよ
航海する気本当にあんの!?食糧も水も持ってないなんて!海をナメてるとしか思えないわ!!」
「ん!なんか見えるぞチロリ」
「おお!島じゃないか?」
ナミはそう言いながらゾロにパンを2つ渡す。ゾロはナミの顔を見ると「血が足りないもう1人の分よ」と彼女は言う。
「はぁ…よく今まで生きてられたわね」
「まあ何とかなモグモグ」
「おい!チロリ当たったぞ島だ!」
ナミからパンを貰い食べるゾロとその2人の話を聞かずに島を見つけてはしゃぐルフィとチロリ。
「あぁあれはダメね無人島よ、行くだけムダ。進路はこのまま…」
ギーコギーコ
「いや待て!!!」
ナミが望遠鏡で覗いて島を確認してくれている間に3人が乗った小船は勝手に島へ進路を変えていた。
「仲間になってくれる奴いるかなァ」
「いい奴いたらいいな!」
なんて呑気なルフィとチロリは言っている。仕方ないのでナミも進路を変えついていくことにした。
どーーーーーん…
「孤島に着いたぞ!!何もねェ島だなァ!森だけか?」
「だから言ったのに無人島だって。仲間探すのにこんなとこ来てどうすんのよ」
「おいゾロ、チロリ下りてこいよ!」
「がーっがーっ」
「すーすー」
島に着くと
「あ!寝てるよ!!」
「寝かせといてあげなさいよ、あれでもケガ人なのよ?」
「そりゃそうだな、よし行こう!」
先に上陸したルフィが起こそうと船へ近づくがナミが気を遣ってルフィを止める。納得したルフィにナミはついて行き、2人は森の中へ進んで行った。
むくっ
「ふぁ〜〜……チロリ」
ゆさゆさ
「……んぅ?なんだ、ぞろ」
ルフィたちが島の中へ行ってしばらく経ってからゾロはそういえばと思い起きて、チロリを起こす。
「ナミがパンくれたんだ、これチロリの分」
「ん〜……」
「ほら口あけろ」
「あーーーんぐっ」
寝ぼけているチロリは素直に口をあける。その口にずぼっとパンを突っ込む。
「うんまいモグモグ、ナミに礼をいわないと」
「帰ってきたら言えばいい」
寝ぼけながらパンを食べるチロリを見ながらゾロは彼女の頭を撫でる。
「うまかったぁ、さいきん魚ばっかだったから」
「たしかに、その辺の倒して丸かじりだったもんな」
ルフィと3人で旅を始めるようになってから船の上で大きい魚を倒し、火もないので刺身で食べる事が多かった。
パンを食べ終わったチロリが満足し、もうひと眠りするかと思っていると、
ぺろっ
「!!?/////」
ぼんっ
「フッ」
ゾロがチロリの口を左から右へ唇を全て通るように舐めてきたのだ。
突然の出来事にチロリは目が覚めて顔を真っ赤にした。ゾロはそんな彼女の顔を見て笑う。
「あ、え、な、何で、なん、え?」
「パンくずが口のまわりについてたぞ、寝ぼけてっからだ」
「え、あ、パンくずか、そうか、ありがとう…///」
ゾロは私の口の周りについたパンくずを取ってくれたのか。
不埒なことを考えてしまって恥ずかしい。でも舐めなくてもよかった気がする。言葉で言えばよかったような。というか、ぺろっていうかべろぉって感じだった…。
ってあれ…なんかゾロの顔が近づいてきてる気がするぞ…まさか、またぺろってされるのか…!?
わ、わわわわわわわわ////
ぎゅっとチロリは目を瞑って構える。
だが、何も起きない。不思議に思った彼女は恐る恐る目を開ける。
「…?」
「クククッ」
意地悪に笑うゾロがチロリの顔の目の前で止まっていた。
「なんだ?"キス"でもされると思ったか?」
「なっ…!!!//////」
ゾロはチロリをからかって楽しんでいた。ゾロは笑いながら彼女をぎゅっと抱きしめて小船にふたり揃って寝転がる。
「あのな、ゾロは昔からそうやってすぐ私のことをバカにしてだな…」
がぶ
「いてっ」
「ほら」
ふたりで寝転んだあとゾロがチロリの鼻先を噛む。ゾロが催促するとチロリも彼の鼻先を軽く噛んだ。
挨拶のようなこの甘噛み、昔からふたりがよくやっている行動だった。寝る前やゾロが酔っ払ったときなどやりたいときになんとなくしている。
でも今のは説教を誤魔化す為にやった様にしか感じないチロリはゾロに抗議しようとする。
「パンも食ったし、寝るか」
「な!今のは誤魔化されたけどな、話は終わって、ないぞ…………ぐぅzzZ」
満足して口角を上げているゾロは抱きしめたチロリの背中をポンポンと叩き、よしよしとすると彼女はすぐ眠ってしまった。
あぁ面白いとゾロは思うが、別の感情が混ざっている事を彼はまだ分かっていなかった。ゾロはチロリの寝顔を見ながら自分も眠りについた。
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
ーーーー
ザザーン
「……本当にこの島に残るのか?おっさん」
「ああ、誘ってくれて嬉しかったぜ…!!」
ルフィ達が帰ってきたみたいだ。ルフィと男の声がする。男は宝箱にすっぽり身体がはまってしまった『ガイモン』
仲間に勧誘をしたがこの森が好きだから島に残るみたいだ。
「お前には必ずいい仲間が集まる!!
"ワンピース"はお前が見つけて世界を買っちまえ!!」
「ああ!そうする!じゃあな!!」
ルフィがそういうとナミも彼も船に乗り出航する。チロリとゾロは少し話を聞いていたがまた眠ってしまった。
戦う男ガイモンさんを後にして、船は再び"