「なぁ聞いてんのかよ？おじょうちゃ」


肩に置かれた手を叩き落とし、睨み付ける

「触らないで・・・気持ち悪い」
「はぁぁ？んだとゴラ！！」


さすがのサルヤンキー風情も抑えていた怒りを込みあがらせていた。

「女だからって調子に乗りやがって！！」

鎌倉の大仏を思い浮かべてしまうようなパンチパーマの男が剛腕を振り上げる
仕方ないと思い、

「ひ、ぎぃ、、あああああ・・・・・・」


男のパンチを避けて背後に回り込み、男性のほぼ大半が急所である股間を思いっきり蹴り上げた
男はスローモーションで地べたに座り込み苦しんでいる

途端にバーボンに腕を強く引っ張られ、急ぎ足で狭い路地裏の通路を走らされた。

「これ以上騒ぎになると厄介だな。スコッチたちとは別の場所で合流しよう」
「・・・」

引っ張られていた力が抜けて、道の真ん中で立ち止まった

「僕たちはチームで行動しているんだ。だからこれからは単独行動はあまり出来ないと思うから我慢をするように、分かった？」

優しい口調で頭を撫でられ、無言で頷いた

「それと、あまり目立たないようにこれを付けたほうがいいね」
そう告げたバーボンは被っていたツートンカラーのハンチング帽をカイリの頭の上に被せた