ベルモットに言われるがままついてきた場所は人の気配を感じさせない港の倉庫だった

中に入ってみると、大勢の人がいたのだ
全員こちらの様子をうかがっているように思える

「昨夜、ラムの連絡で話していたアマレットよ。ラムからの推薦で今日から仲間になったから、よろしくね」

ベルモットが私の紹介をしている中、一人一人見ていった

黒い長髪の男性、色黒の青年、顎に髭を生やしている男性、左目に蝶のタトゥーが描かれている女性、サングラスに帽子をかけている男性、ウェーブした長い髪を一つに束ねている女性

そして、どこかで見た覚えのあるオッドアイの銀髪の美女がいた

他にも沢山いたが、ベルモットに肩を小突かれた

「ほら、あなたからも何か一言言ったら？あのラムから推薦された子なんて滅多にないことだから、今貴方は注目の的よ？」

そう言ってベルモットにウィンクをされたが、正直何か一言と言われても思いつく言葉が見つからない

「・・・よろしく」

ちっぽけな一言を述べて軽く会釈した


「なんだい、それしか言うことがなのかい？」