episode6 貴方がシャーリーテンプルをプレゼントしても、きっと用心深い彼女は受け取ってくれない
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部屋に入ると決まってモニターの電源が入る。
『お帰りカイリ、今日も私のために頑張ってくれてありがとう。帰りが遅いから心配したよ』
「ごめんなさい、次は気を付ける……」
『君は、私にとって娘のような存在。何か辛いことや不安なことがあったらすぐに私に言いなさい』
「はい・・・」
『今回の仕事を頑張ったご褒美を部屋に送っておいたから、あとで開けてみなさい。私から話は以上だ、ゆっくりおやすみ』
「ありがとうラム、またね」
部屋から出て、また自室に戻る。
リビングの机に突っ伏して寝ていた志保はドアの開く音に気づいて目をこすり、ゆっくり起き上がる。
「ふぁ・・あら、おかえりなさい」
「ただいま志保。朝まで起きてたの?」
「えぇ、まぁね」
「気にせずベットで寝ればいいのに」
「姉は夜中に男と密会、妹は仕事で朝帰り。これで気にならないとでも?」
「はいはい・・・明美は?」
「先に寝たわ。そろそろお姉ちゃんも仕事の時間だから起こさなくちゃ」
一度部屋に入ろうとした志保は一旦カイリのほうに戻ってきた。
「それからラムから貴方宛てに荷物が届いてたから部屋に置いておいたわ」
先ほどラムが言っていたご褒美の品のことかもしれない
「ありがとう志保、少し仮眠を取ってくる」
「えぇ、おやすみなさい」
部屋に戻ると、ピンク色の包装用紙に包まれた少し大きめの箱が置かれていた。
中を開けてみると、巷で有名な海上に浮かぶ遊園地・トロピカルランドのマスコットキャラクターのクマのぬいぐるみが入っていた。
ミルクティーを思い浮かべる毛並み、つぶらな瞳のぬいぐるみを一瞬で好きになった。
「可愛い」
カイリはぬいぐるみを抱きしめたまま、ベットに寝転んだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
志保と明美は部屋を共有して使っている。
明美の部屋にいる志保は、携帯を取り出した。
起こす予定だった明美はここにはいない、
彼女はカイリが帰ってくる前に仕事に出かけたのだ。
プルル・・・プルル・・・プツッ
カイリがまだ登録していない番号に問い合わせる。
「もしもし?あの子のプレゼントはすり替えておいたわ」
『・・・。』
「えぇ・・・貴方の情報通り。ラムから送られた【本物】のぬいぐるみの中を調べたら、妙な物が入っていたの」
『・・・?』
「小型の機械と音楽プレイヤーよ。でもプレイヤーに入っている曲は一つだけ」
『・・・?』
「曲というより、雑音ね。無数の虫が飛び回る音で凄く気持ち悪かった」
『・・・?』
「機械のほうは今解析中だから少し待って」
志保はキーボードを素早く操作する。
画面上に表示された解析結果に志保は目を見開いた。
「これ・・・」
『・・・・。』
「結果が出たわ。データはあの子に預けさせて貴方に渡すよう伝えるから、ちゃんと受け取ってよね?
情報提供の見返りは何なの?・・・はぁ?」
『・・・・。』
「ふざけているの?顔も知らない貴方にあの子を?
大体そんなことしたら、貴方ラムに警戒されて・・・
場合によっては殺されるかもしれないわよ?」
『・・・・。』
「分かったわ。そこまで言うならあの子と行動しやすいように根回しはしてあげる・・・・
だから、私たちの大事な妹を_____」
志保はその一言を伝えると、静かに通話の終了ボタンを押した。
『お帰りカイリ、今日も私のために頑張ってくれてありがとう。帰りが遅いから心配したよ』
「ごめんなさい、次は気を付ける……」
『君は、私にとって娘のような存在。何か辛いことや不安なことがあったらすぐに私に言いなさい』
「はい・・・」
『今回の仕事を頑張ったご褒美を部屋に送っておいたから、あとで開けてみなさい。私から話は以上だ、ゆっくりおやすみ』
「ありがとうラム、またね」
部屋から出て、また自室に戻る。
リビングの机に突っ伏して寝ていた志保はドアの開く音に気づいて目をこすり、ゆっくり起き上がる。
「ふぁ・・あら、おかえりなさい」
「ただいま志保。朝まで起きてたの?」
「えぇ、まぁね」
「気にせずベットで寝ればいいのに」
「姉は夜中に男と密会、妹は仕事で朝帰り。これで気にならないとでも?」
「はいはい・・・明美は?」
「先に寝たわ。そろそろお姉ちゃんも仕事の時間だから起こさなくちゃ」
一度部屋に入ろうとした志保は一旦カイリのほうに戻ってきた。
「それからラムから貴方宛てに荷物が届いてたから部屋に置いておいたわ」
先ほどラムが言っていたご褒美の品のことかもしれない
「ありがとう志保、少し仮眠を取ってくる」
「えぇ、おやすみなさい」
部屋に戻ると、ピンク色の包装用紙に包まれた少し大きめの箱が置かれていた。
中を開けてみると、巷で有名な海上に浮かぶ遊園地・トロピカルランドのマスコットキャラクターのクマのぬいぐるみが入っていた。
ミルクティーを思い浮かべる毛並み、つぶらな瞳のぬいぐるみを一瞬で好きになった。
「可愛い」
カイリはぬいぐるみを抱きしめたまま、ベットに寝転んだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
志保と明美は部屋を共有して使っている。
明美の部屋にいる志保は、携帯を取り出した。
起こす予定だった明美はここにはいない、
彼女はカイリが帰ってくる前に仕事に出かけたのだ。
プルル・・・プルル・・・プツッ
カイリがまだ登録していない番号に問い合わせる。
「もしもし?あの子のプレゼントはすり替えておいたわ」
『・・・。』
「えぇ・・・貴方の情報通り。ラムから送られた【本物】のぬいぐるみの中を調べたら、妙な物が入っていたの」
『・・・?』
「小型の機械と音楽プレイヤーよ。でもプレイヤーに入っている曲は一つだけ」
『・・・?』
「曲というより、雑音ね。無数の虫が飛び回る音で凄く気持ち悪かった」
『・・・?』
「機械のほうは今解析中だから少し待って」
志保はキーボードを素早く操作する。
画面上に表示された解析結果に志保は目を見開いた。
「これ・・・」
『・・・・。』
「結果が出たわ。データはあの子に預けさせて貴方に渡すよう伝えるから、ちゃんと受け取ってよね?
情報提供の見返りは何なの?・・・はぁ?」
『・・・・。』
「ふざけているの?顔も知らない貴方にあの子を?
大体そんなことしたら、貴方ラムに警戒されて・・・
場合によっては殺されるかもしれないわよ?」
『・・・・。』
「分かったわ。そこまで言うならあの子と行動しやすいように根回しはしてあげる・・・・
だから、私たちの大事な妹を_____」
志保はその一言を伝えると、静かに通話の終了ボタンを押した。
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