episode6 貴方がシャーリーテンプルをプレゼントしても、きっと用心深い彼女は受け取ってくれない
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一時間かけて、ようやくアジトに着いた
入り口でジンが煙草を吹かしていた
ジンは煙草を地面に捨て、カツカツと足音を立てて近づく。
そして助手席のドアを開け、カイリを車から無理やり引っ張り出した。
「遅かったじゃねぇか、ノロマ」
「……」
「さっさと来い、ラムが待ちくたびれてる。犬どもはここに置いていけ」
「それはラムが言ったの?」
「どっちでもいいだろ」
その言葉に怒りを持ったカイリは掴まれていたジンの手を勢いよく振りほどく。
「私はラムの言うことしか聞かない。ヴァンとヴィオは私の家族だから、部屋に入れていいってラムはいつも言ってくれるもの」
カイリはジンを無視して後部座席のドアを開け、「おいで」と二頭を呼んだ。
「……チッ、早くしろ」
舌打ちをしたジンの後にカイリはついていく。
去り際にカイリはちらりとライとスコッチを見て、また前を向いて歩く。
「あのジンに楯突くとはな……」
「すごいな、あいつ……」
その姿に残された二人は感心していた。