「……ット……レット……アマレット」

コードネームで呼ばれ、肩を揺すられて目が覚めた。
いつの間にか車内で眠っていた

「起こしてごめんな？ラムからお前の迎えを頼まれたんだ」

携帯を見るとラムからの着信とメールが来ていた。慌てて最新のメールをチェックする

『仕事で疲れているのかい？今迎えを用意したから安心しなさい。
折り返しの連絡はいいから一度私のところに戻ってくるんだ』

迎え……というのは自分のことを起こした張本人、スコッチで間違いないのか？

ふと、ライがいないことに気がついた。
膝には彼の私物と思われる黒いロングコートが膝掛け代わりにかけられていた。

コートをめくると、車のキーとガバメントが太ももに置いたままになっている。

「ライなら俺が来た後に煙草吸いに行ったぜ」
「そう……」
「本当は一緒に電車で移動しようかと思ってたけど……」

スコッチは苦笑いしながら、後部座席にいる二頭の狼を見る。

「……ダメ？」
「さすがに犬っていうか、狼を連れて乗るのは人目につくからダメだな。ライにアジトまで連れてってもらうか」

「残念だがスコッチ、俺の車は満員だ」

喫煙から戻ってきたライから煙草の臭いをつけていた。

「ぇ……」
「トランクでよければ空いている」
「げぇー！？マジかよ……」
「じゃあ私がトランクに」
「アマレット、それだと俺たちがラムか後ろの狼たちのどっちかに殺されるから却下だ！」
「でも……」
「ふむ、ならこういうのはどうだ？」

ライが一つ提案をした