『お姉ちゃんには困ったわね・・・』

この声は・・・ヘル・エンジェルの娘のシェリーか

『この人が・・・明美の彼氏なんだ・・・』
『ごめんなさいね。カイリにとっては衝撃でしょうから黙ってたのよ


まさかお姉ちゃんの彼氏が、組織にいるライだなんて』

ほぅ・・・これは面白いことを聞いた

『今日仕事を一緒にしたんでしょ？貴方から見た彼の印象はどうだった？』
『うーん・・・ずっと寡黙で静かに仕事をする人・・・かな』
『へぇ・・・』
『多分お酒は明美のテンションが上がって勝手に飲んだって感じだと思う』

割と良い印象・・・なのか？

『でしょうね。他にもいたんでしょ？』
『あぁ・・・バーボンとスコッチ』

お、僕たちのことか

「な～にしてんだよ？」
「うぉ、びっくりした」
「盗聴か？」

両手に缶ビールを持ったスコッチが「お前の分」と片方のビールを手渡してきたので「ありがとう」と無言で頭を下げた

「誰の盗聴？ジンか？」
「いや違う、アマレット」
「え」
「お前も聞いてみろ。僕らの話をされてるから」

缶ビールを一口飲んで、左耳のイヤホンをスコッチに渡した

『その二人はどうだったの？』
『バーボンは、なんか紳士そうに見えてまだ怪しさが抜けない（めっちゃ質問されたし）』


地味にひどいこと言われた・・・

『スコッチは・・・・』
「なんだなんだ？俺がどうしたって？」

少しウキウキとしているコイツ殴りたい
どうせ僕と同じく怪しいとかなんとか言われるに

『まぁ・・・私のこと気にかけてくれて・・・・優しい人なのかもしれない・・・多分？』

僕は飲み終えていない缶ビールを片手で握り潰した
扱いが全然違うだと・・・！？


「お、おい。気にすんなって・・・」
「悪い。先に寝る・・・」