漆黒の戦士、来訪
今日は運がないな…。
思わず月音は舌打ちしながら、ガンモードのライドブッカーを構える。
彼女の前にいるのはおそらく“奴ら”の残党か、ある組織の刺客だろう。
全体的に茶色をしており、両腕は大きな鎌の刃となっている。
黄色の大きな複眼は楕円形で、顔のほとんどを占めていると同時に表面から盛り上がっている。
腹だろう部分には小さな脚のようなものがある。
しっかりと地についている脚は人の骨格ではあり得ない方向へと関節は曲がり、存在していた。
その姿は無理矢理に人の形へと変えられたカマキリのような姿をしていた。
「さっきの音声から察するに、カマキラスドーパントか…」
カマキラスとは。
それは国内外に問わず人気の映画であるゴジラシリーズに登場する、カマキリ型の怪獣だ。
ただし月音はゴジラシリーズを見たことがないため、詳しくは分かっていない。
分かっていないが、生身で戦うにしても厳しい相手だろうとは理解している。
何故、仮面ライダーである彼女は変身していないのか。
ちょうど昼頃にライトへとバックルの整備を頼み、預けているからだ。
手元にある、使えそうなものはライドブッカーだけとなる。
「おらぁあっ!」
「く…っ」
腕の刃で斬りかかってくるのを避け、すぐに体勢を整える。
と、同時に銃口を向けて何発か射撃する。
着弾したのを確認するとなるべく距離を取り、集中する。
一連の動作を無駄なく、そして素早く続けていく。
生身でこんなことが出来るようになったのは、世界を巡る旅をして真実を知った一年間の戦いの結果だ。
あの波乱と戦闘に満ちた一年は、月音の経験となってその身に宿っている。
「バックルを取りに行けないな…」
ライトからバックルの整備が終わっている連絡は来ていた。
だから探偵事務所へと向かおうとしていたのだが、その前にカマキラスドーパントが現れた。
狙いは分からないが、放置も出来ない。
そう判断して月音は戦っているが、変身が出来ない状況は辛いとしか言えない。
カマキラスドーパントの一撃を受けただけでも大きなダメージとなる。
掠るのもそうだ。
上手く攻めることが出来ず、舌打ちしていると…。
思わず月音は舌打ちしながら、ガンモードのライドブッカーを構える。
彼女の前にいるのはおそらく“奴ら”の残党か、ある組織の刺客だろう。
全体的に茶色をしており、両腕は大きな鎌の刃となっている。
黄色の大きな複眼は楕円形で、顔のほとんどを占めていると同時に表面から盛り上がっている。
腹だろう部分には小さな脚のようなものがある。
しっかりと地についている脚は人の骨格ではあり得ない方向へと関節は曲がり、存在していた。
その姿は無理矢理に人の形へと変えられたカマキリのような姿をしていた。
「さっきの音声から察するに、カマキラスドーパントか…」
カマキラスとは。
それは国内外に問わず人気の映画であるゴジラシリーズに登場する、カマキリ型の怪獣だ。
ただし月音はゴジラシリーズを見たことがないため、詳しくは分かっていない。
分かっていないが、生身で戦うにしても厳しい相手だろうとは理解している。
何故、仮面ライダーである彼女は変身していないのか。
ちょうど昼頃にライトへとバックルの整備を頼み、預けているからだ。
手元にある、使えそうなものはライドブッカーだけとなる。
「おらぁあっ!」
「く…っ」
腕の刃で斬りかかってくるのを避け、すぐに体勢を整える。
と、同時に銃口を向けて何発か射撃する。
着弾したのを確認するとなるべく距離を取り、集中する。
一連の動作を無駄なく、そして素早く続けていく。
生身でこんなことが出来るようになったのは、世界を巡る旅をして真実を知った一年間の戦いの結果だ。
あの波乱と戦闘に満ちた一年は、月音の経験となってその身に宿っている。
「バックルを取りに行けないな…」
ライトからバックルの整備が終わっている連絡は来ていた。
だから探偵事務所へと向かおうとしていたのだが、その前にカマキラスドーパントが現れた。
狙いは分からないが、放置も出来ない。
そう判断して月音は戦っているが、変身が出来ない状況は辛いとしか言えない。
カマキラスドーパントの一撃を受けただけでも大きなダメージとなる。
掠るのもそうだ。
上手く攻めることが出来ず、舌打ちしていると…。