漆黒の戦士、来訪
とある世界…。
夕暮れ時の公園にて、一人の少年がいた。
黒寄りのグレーの髪に赤い瞳の彼は、あることを考えながら歩く。
この世界特有の、そして彼が憎む存在についてで。
「……くそ…っ」
ぐるりぐるりと考え込んでしまう。
一人で考えたくてここに来たというのに、纏まらない。
それどころか他にも余計に考えてしまう。
舌打ちをこぼし、無理矢理に思考を中断させる。
そろそろ戻るかと考えていると。
「えっ」
揺らめき、色の濃淡を変えていく銀灰色のオーロラが前方に突如として現れる。
何なのかと考える前に。
「な、ちょっ!?」
オーロラは少年へと向かって動き、彼を呑み込む。
そのまま空気に溶けるように消えると、別のオーロラが現れた。
マゼンタのトイカメラを首にかけた男性は、少年がいた場所を見た。
「さてと………“今”の時点での、この“役目”は終わったな。あとはこの世界での“役目”、か」
そして。
三度目のオーロラを男性は生み出し、その中へと消えた。
▽▽▽▽▽
どこかの路地裏に銀灰色のオーロラが現れる。
それから吐き出されるようにして、あの少年が出てきた。
思わずぽかんとしてしまう。
「え……どこだよ、ここ…あ、携帯!」
慌てて携帯を取り出し、連絡しようとするが圏外の文字が出ている。
どうしろというんだよと思いつつ、とりあえず携帯を仕舞う。
そのまま頭を悩ませていると、悲鳴や爆発音が聞こえてくる。
表へと通じる道の方を見れば、人が逃げているのが見える。
反射的にそちらへと、少年は向かうことにした。
夕暮れ時の公園にて、一人の少年がいた。
黒寄りのグレーの髪に赤い瞳の彼は、あることを考えながら歩く。
この世界特有の、そして彼が憎む存在についてで。
「……くそ…っ」
ぐるりぐるりと考え込んでしまう。
一人で考えたくてここに来たというのに、纏まらない。
それどころか他にも余計に考えてしまう。
舌打ちをこぼし、無理矢理に思考を中断させる。
そろそろ戻るかと考えていると。
「えっ」
揺らめき、色の濃淡を変えていく銀灰色のオーロラが前方に突如として現れる。
何なのかと考える前に。
「な、ちょっ!?」
オーロラは少年へと向かって動き、彼を呑み込む。
そのまま空気に溶けるように消えると、別のオーロラが現れた。
マゼンタのトイカメラを首にかけた男性は、少年がいた場所を見た。
「さてと………“今”の時点での、この“役目”は終わったな。あとはこの世界での“役目”、か」
そして。
三度目のオーロラを男性は生み出し、その中へと消えた。
▽▽▽▽▽
どこかの路地裏に銀灰色のオーロラが現れる。
それから吐き出されるようにして、あの少年が出てきた。
思わずぽかんとしてしまう。
「え……どこだよ、ここ…あ、携帯!」
慌てて携帯を取り出し、連絡しようとするが圏外の文字が出ている。
どうしろというんだよと思いつつ、とりあえず携帯を仕舞う。
そのまま頭を悩ませていると、悲鳴や爆発音が聞こえてくる。
表へと通じる道の方を見れば、人が逃げているのが見える。
反射的にそちらへと、少年は向かうことにした。