ウィザードの世界
精神世界………魔法使いやファントムからはアンダーワールドと呼ばれている場所。
リンコのアンダーワールドに到着したウィザードは、周囲を見回す。
新品のピンクの移動販売車を見て微笑み、椅子やテーブルの準備をしてるリンコを見つけた。
「これが、リンコちゃんの希望…」
しばらく見ていたウィザード。
だが、そんな光景に紫に輝くヒビが入る。
構えるウィザードの前で、ヒビは大きくなり……ついにそれは現れる。
紫の身体に二枚の翼と六本の脚、長い尻尾を持つ翼竜か昆虫のような姿をした巨大なファントム───ジャバウォック。
「飛べるタイプか…」
ジャバウォックは咆哮をあげて飛び回り、リンコのアンダーワールドを破壊していく。
アンダーワールドはまるでガラスのように、紫に輝くヒビや傷が作られていく。
ウィザードは新たな指輪───ウィザードリングを取り出して指に着けると、ウィザードライバーのバックルに翳す。
「力を貸してくれ、ドラゴン!」
『ドラゴラーイズ、プリーズ!』
不可思議な呪文が紡がれる中、バックルに翳していた手を上空へと向けた。
そこに大きな魔法陣が現れると赤、黒、金のメカニカルなドラゴン───ウィザードラゴンが現れた。
▽▽▽▽▽
ミノタウロスの攻撃を回避し続け、時には攻撃を加えながらディリンクは考える。
ウィザードがリンコのファントム化を防げたとしても、彼女の夢であり希望である「はんぐり~」は火球により無くなってしまった。
それは、あまりにもあれではないか?
「……使ってみるしかないか」
この世界に来た日の深夜。
聖から聞いた、ディケイドにはないカードを思い出して呟く。
ミノタウロスがブルアックスを叩きつけてこようとするのを避け、カードを取り出す。
そのカードは長針が逆回りしている時計が描かれていた。
バックルを展開し、カードを装填して閉じる。
『アタックライド』
ガンモードのライドブッカーの銃口をミノタウロスに向けて。
『リバース!』
怯んだ隙に銃口を素早く移動させ、「はんぐり~」があった場所にイエローの銃弾を放つ。
放たれた場所に時計がついた、イエローの半球が現れ………少しするとそれは消えた。
そこにあったものを見て女性が驚く。
「うそ……「はんぐり~」が…」
そこには、ミノタウロスによって壊される前の移動販売車、「はんぐり~」があった。
▽▽▽▽▽
現れたウィザードラゴンは真っ直ぐにジャバウォックへと向かう。
そのままジャバウォックへとウィザードラゴンは体当たりをし、そのまま戦う。
ついでと言わんばかりにジャバウォックはアンダーワールドを破壊するが、ウィザードラゴンは気をつけているのか彼が動いても周りは無傷だ。
ウィザードがバックルを操作し、再び手を翳す。
『コネクト、プリーズ!』
「よっと」
現れた魔法陣に手を突っ込み、何かを引き出す。
引き出されたのはフロント部分がウィザードのマスクのようになっているバイク───マシンウィンガーだ。
それに乗るとエンジンをかけ、真っ直ぐに向かっていく。
そしてそのまま飛び上がるとマシンウィンガーが変形し、ウィザードラゴンへと接続された。
巨大な翼を持ったドラゴン───ウィンガーウィザードラゴンは、旋回するような勢いで体を捻るとジャバウォックへと尻尾を叩きつけた。
ジャバウォックは怯み、逃げるように飛行する。
「逃がすか!」
ウィンガーウィザードラゴンは一度、唸り声を発するとジャバウォックを追いかける。
ジャバウォックは時折、こちらを向くと口から光弾を放つ。
それらはウィンガーウィザードラゴンの上にいるウィザードがディフェンドで防ぎ、防ぎきれなかったものはドラゴンがその爪で切り裂いていく。
いつまでも追いかけてくる彼らに怒りを感じたのか、ジャバウォックはその場に留まって振り向く。
再び口からいくつもの光弾を放つも防がれ、ウィンガーウィザードラゴンの口から放たれた火炎によって傷つく。
再び逃げようとするジャバウォックだが…。
『バインド、プリーズ!』
四方に出現した魔法陣から伸びてきた鎖に縛られ、動きを封じられる。
すぐに壊すことが出来たが、隙が出来てしまう。
それこそが、ウィザードの目的だった。
『ルパッチマジック、タッチ、ゴー!ルパッチマジック、タッチ、ゴー!』
「フィナーレだ」
『チョーイイネ!キックストライク、サイコー!!』
立ち上がり、ウィンガーウィザードラゴンから飛び上がる。
瞬間、マシンウィンガーとウィザードラゴンが分離し、ウィザードラゴンの姿が変わる。
変形し、現れたのは巨大なドラゴンの足を模した姿───ストライクフェーズ。
そのストライクフェーズの後部にマシンウィンガーが接続され、さらにそこに魔力で炎を纏ったウィザードの足も接続された。
その蹴りを通じてストライクフェーズにも炎が纏われる。
「はぁぁあああああああ!!」
ジャバウォックへと向かう、ウィザードラゴンとの必殺技──「ストライクエンド」。
抵抗としてか、ジャバウォックが光弾を放っているが無駄に終わり……直撃したジャバウォックは爆散した。
「ふぃー」
地に着地したウィザードは少し疲れたように肩を竦め、その上空で元の姿に戻ったウィザードラゴンが勝利の雄叫びを上げた。
▽▽▽▽▽
ディリンクによって復活した移動販売車、「はんぐり~」。
怒りに燃えるミノタウロスは怒濤の攻撃を繰り広げるが、慣れてきたのかディリンクはいなしたり、時にはその威力を利用して反撃する。
「貴様ぁあ……!」
「これも使ってみるか…」
距離を取り、別のカードを取り出してバックルに装填し、閉じる。
そしてガンモードのままのライドブッカーをミノタウロスへと向ける。
ミノタウロスは気にせずにディリンクへと火球を放つ。
『アタックライド、リターン!』
薄い黄色の壁みたいなものが現れ、火球がぶつかる。
が、火球は威力もスピードもそのままにミノタウロスへと戻っていく。
「何!?グアアアアア!」
火球はミノタウロスにぶつかり、その身を焼く。
意外と使えるカードに早く使えば良かったと思いつつ、ライドブッカーをソードモードに変えて新たなカードを取り出す。
慣れたようにバックルへ装填、閉じる。
『ファイナルアタックライド、ディ、ディ、ディ、ディリンク!』
何枚もの、カード状のエネルギー膜がミノタウロスとディリンクの間に現れる。
そのままディリンクは素早くそれら突き破って走り、エネルギーを貯めていき…。
「でゃああああああ!」
「ぐ……ガァァアアアアアアア!!」
一気にミノタウロスを斬り裂く―――必殺技「ディメンジョンスラッシュ」を食らわせた。
ミノタウロスは斬られた部分を押さえたが、地に膝から崩れ落ちると同時に爆発……消滅した。
リンコのアンダーワールドに到着したウィザードは、周囲を見回す。
新品のピンクの移動販売車を見て微笑み、椅子やテーブルの準備をしてるリンコを見つけた。
「これが、リンコちゃんの希望…」
しばらく見ていたウィザード。
だが、そんな光景に紫に輝くヒビが入る。
構えるウィザードの前で、ヒビは大きくなり……ついにそれは現れる。
紫の身体に二枚の翼と六本の脚、長い尻尾を持つ翼竜か昆虫のような姿をした巨大なファントム───ジャバウォック。
「飛べるタイプか…」
ジャバウォックは咆哮をあげて飛び回り、リンコのアンダーワールドを破壊していく。
アンダーワールドはまるでガラスのように、紫に輝くヒビや傷が作られていく。
ウィザードは新たな指輪───ウィザードリングを取り出して指に着けると、ウィザードライバーのバックルに翳す。
「力を貸してくれ、ドラゴン!」
『ドラゴラーイズ、プリーズ!』
不可思議な呪文が紡がれる中、バックルに翳していた手を上空へと向けた。
そこに大きな魔法陣が現れると赤、黒、金のメカニカルなドラゴン───ウィザードラゴンが現れた。
▽▽▽▽▽
ミノタウロスの攻撃を回避し続け、時には攻撃を加えながらディリンクは考える。
ウィザードがリンコのファントム化を防げたとしても、彼女の夢であり希望である「はんぐり~」は火球により無くなってしまった。
それは、あまりにもあれではないか?
「……使ってみるしかないか」
この世界に来た日の深夜。
聖から聞いた、ディケイドにはないカードを思い出して呟く。
ミノタウロスがブルアックスを叩きつけてこようとするのを避け、カードを取り出す。
そのカードは長針が逆回りしている時計が描かれていた。
バックルを展開し、カードを装填して閉じる。
『アタックライド』
ガンモードのライドブッカーの銃口をミノタウロスに向けて。
『リバース!』
怯んだ隙に銃口を素早く移動させ、「はんぐり~」があった場所にイエローの銃弾を放つ。
放たれた場所に時計がついた、イエローの半球が現れ………少しするとそれは消えた。
そこにあったものを見て女性が驚く。
「うそ……「はんぐり~」が…」
そこには、ミノタウロスによって壊される前の移動販売車、「はんぐり~」があった。
▽▽▽▽▽
現れたウィザードラゴンは真っ直ぐにジャバウォックへと向かう。
そのままジャバウォックへとウィザードラゴンは体当たりをし、そのまま戦う。
ついでと言わんばかりにジャバウォックはアンダーワールドを破壊するが、ウィザードラゴンは気をつけているのか彼が動いても周りは無傷だ。
ウィザードがバックルを操作し、再び手を翳す。
『コネクト、プリーズ!』
「よっと」
現れた魔法陣に手を突っ込み、何かを引き出す。
引き出されたのはフロント部分がウィザードのマスクのようになっているバイク───マシンウィンガーだ。
それに乗るとエンジンをかけ、真っ直ぐに向かっていく。
そしてそのまま飛び上がるとマシンウィンガーが変形し、ウィザードラゴンへと接続された。
巨大な翼を持ったドラゴン───ウィンガーウィザードラゴンは、旋回するような勢いで体を捻るとジャバウォックへと尻尾を叩きつけた。
ジャバウォックは怯み、逃げるように飛行する。
「逃がすか!」
ウィンガーウィザードラゴンは一度、唸り声を発するとジャバウォックを追いかける。
ジャバウォックは時折、こちらを向くと口から光弾を放つ。
それらはウィンガーウィザードラゴンの上にいるウィザードがディフェンドで防ぎ、防ぎきれなかったものはドラゴンがその爪で切り裂いていく。
いつまでも追いかけてくる彼らに怒りを感じたのか、ジャバウォックはその場に留まって振り向く。
再び口からいくつもの光弾を放つも防がれ、ウィンガーウィザードラゴンの口から放たれた火炎によって傷つく。
再び逃げようとするジャバウォックだが…。
『バインド、プリーズ!』
四方に出現した魔法陣から伸びてきた鎖に縛られ、動きを封じられる。
すぐに壊すことが出来たが、隙が出来てしまう。
それこそが、ウィザードの目的だった。
『ルパッチマジック、タッチ、ゴー!ルパッチマジック、タッチ、ゴー!』
「フィナーレだ」
『チョーイイネ!キックストライク、サイコー!!』
立ち上がり、ウィンガーウィザードラゴンから飛び上がる。
瞬間、マシンウィンガーとウィザードラゴンが分離し、ウィザードラゴンの姿が変わる。
変形し、現れたのは巨大なドラゴンの足を模した姿───ストライクフェーズ。
そのストライクフェーズの後部にマシンウィンガーが接続され、さらにそこに魔力で炎を纏ったウィザードの足も接続された。
その蹴りを通じてストライクフェーズにも炎が纏われる。
「はぁぁあああああああ!!」
ジャバウォックへと向かう、ウィザードラゴンとの必殺技──「ストライクエンド」。
抵抗としてか、ジャバウォックが光弾を放っているが無駄に終わり……直撃したジャバウォックは爆散した。
「ふぃー」
地に着地したウィザードは少し疲れたように肩を竦め、その上空で元の姿に戻ったウィザードラゴンが勝利の雄叫びを上げた。
▽▽▽▽▽
ディリンクによって復活した移動販売車、「はんぐり~」。
怒りに燃えるミノタウロスは怒濤の攻撃を繰り広げるが、慣れてきたのかディリンクはいなしたり、時にはその威力を利用して反撃する。
「貴様ぁあ……!」
「これも使ってみるか…」
距離を取り、別のカードを取り出してバックルに装填し、閉じる。
そしてガンモードのままのライドブッカーをミノタウロスへと向ける。
ミノタウロスは気にせずにディリンクへと火球を放つ。
『アタックライド、リターン!』
薄い黄色の壁みたいなものが現れ、火球がぶつかる。
が、火球は威力もスピードもそのままにミノタウロスへと戻っていく。
「何!?グアアアアア!」
火球はミノタウロスにぶつかり、その身を焼く。
意外と使えるカードに早く使えば良かったと思いつつ、ライドブッカーをソードモードに変えて新たなカードを取り出す。
慣れたようにバックルへ装填、閉じる。
『ファイナルアタックライド、ディ、ディ、ディ、ディリンク!』
何枚もの、カード状のエネルギー膜がミノタウロスとディリンクの間に現れる。
そのままディリンクは素早くそれら突き破って走り、エネルギーを貯めていき…。
「でゃああああああ!」
「ぐ……ガァァアアアアアアア!!」
一気にミノタウロスを斬り裂く―――必殺技「ディメンジョンスラッシュ」を食らわせた。
ミノタウロスは斬られた部分を押さえたが、地に膝から崩れ落ちると同時に爆発……消滅した。