ウィザードの世界
現れた二人の男女。
見知らぬ二人をディリンクは警戒するが、ミノタウロスは知っているのか驚いたように見ていた。
「貴様……指輪の魔法使い…!」
ミノタウロスの言葉にディリンクは反応し、二人──特に男性の方──を確認する。
男性は女性を下がらせるとベルトの、手形が特徴的なバックルに指輪を着けた右手を翳す。
『ドライバーオン、プリーズ!』
現れた機械的なベルト───ウィザードライバーを見て、確信する。
男性はバックルのレバーを上下に動かして右、左と手形の向きを変えた。
『シャバドゥビタッチヘンシーン!シャバドゥビタッチヘンシーン!』
違う指輪を着けた左手を掲げ、右手でカバーを下ろして軽やかな音を立てる。
その指輪は赤く、何かを模してるように見える。
そのまま左手をバックルに翳すと、男性はあの言葉を言い放った。
「変身!」
『フレイム、プリーズ!』
赤い魔法陣が彼の左側に現れる。
その魔法陣は男性を通過させるように動き、姿を変えていく。
『ヒー!ヒー!ヒーヒーヒィー!!』
魔法陣が通過し終わると、男性は完全に姿を変えていた。
研磨されて光を反射させる宝石のような赤いマスクと、内側が赤く外側が黒のロングコート。
指輪の魔法使い───仮面ライダーウィザードが、そこにいた。
「さぁ、ショータイムだ!」
『コネクト、プリーズ!』
オレンジの魔法陣が展開され、そこから銃と剣が一体化した武器──ウィザーソードガンを取り出す。
それをソードモードにするとミノタウロスへと接近した。
女性はリンコに駆け寄り、しゃがみこんで彼女の様子を確認する。
始めはディリンクに警戒していたが、敵意を感じないことと持ってる武器を向けてこなかったことで警戒を解いたのだろう。
「だめ、このままじゃ……リンコちゃん。リンコちゃん!」
女性が呼びかけるが、リンコは虚ろな目のまま反応しない。
それでも少しずつヒビは増えていく。
ディリンクは二人を見てから、ミノタウロスを翻弄するウィザードを見て………女性に話しかける。
「………すみません、聞きたいことがあります」
「……………何?」
「リンコさんのこの状態を治せるのは、彼だけですか?」
「そうだけど……ファントムを倒せるのも、彼だけよ」
その答えを聞いて少し考えてから………ディリンクは立ち上がり、ウィザードと戦うミノタウロスの方へと近づく。
ライドブッカーをガンモードにしてディリンクドライバーのバックルを展開し、取り出したカードを装填して閉じる。
『アタックライド、ブラスト!』
イエローの光弾がライドブッカーから放たれ、ミノタウロスを襲う。
突然のことにミノタウロスはディリンクを睨み、ウィザードは驚いたように彼女を見る。
視線を気にせずにライドブッカーをソードモードに変えた。
「すみませんが、リンコさんをお願いします。こいつは私が相手をします」
「いや、でも…」
「倒せなくても少しでも時間稼ぎします。……私じゃ、魔法使いじゃないからリンコさんを救えない」
「魔法使いじゃない?なら何で」
変身が出来てるんだ?
ウィザードの疑問を無視し、ディリンクはミノタウロスに接近して斬りかかる。
ミノタウロスはブルアックスで防ぐと、拳で殴ろうとする。
が、すぐにディリンクが後退したために拳は空振ってしまう。
しばらくはディリンクとミノタウロスの戦いを見ていたウィザードは、けれどすぐにリンコと女性に近づく。
リンコの隣に来ると片膝をついて、彼女の手を取る。
取り出した別の、オレンジの宝石の指輪をそのまま彼女の指に着けた。
「俺が、最後の希望になるから」
そして……ウィザードライバーのバックルに、指輪が着けられたリンコの手を翳す。
『エンゲージ、プリーズ!』
手を下ろしてリンコを寝かせると、彼女から離れる。
すると彼女を翳すように魔法陣が現れ、ウィザードはその中に吸い込まれていった。
見知らぬ二人をディリンクは警戒するが、ミノタウロスは知っているのか驚いたように見ていた。
「貴様……指輪の魔法使い…!」
ミノタウロスの言葉にディリンクは反応し、二人──特に男性の方──を確認する。
男性は女性を下がらせるとベルトの、手形が特徴的なバックルに指輪を着けた右手を翳す。
『ドライバーオン、プリーズ!』
現れた機械的なベルト───ウィザードライバーを見て、確信する。
男性はバックルのレバーを上下に動かして右、左と手形の向きを変えた。
『シャバドゥビタッチヘンシーン!シャバドゥビタッチヘンシーン!』
違う指輪を着けた左手を掲げ、右手でカバーを下ろして軽やかな音を立てる。
その指輪は赤く、何かを模してるように見える。
そのまま左手をバックルに翳すと、男性はあの言葉を言い放った。
「変身!」
『フレイム、プリーズ!』
赤い魔法陣が彼の左側に現れる。
その魔法陣は男性を通過させるように動き、姿を変えていく。
『ヒー!ヒー!ヒーヒーヒィー!!』
魔法陣が通過し終わると、男性は完全に姿を変えていた。
研磨されて光を反射させる宝石のような赤いマスクと、内側が赤く外側が黒のロングコート。
指輪の魔法使い───仮面ライダーウィザードが、そこにいた。
「さぁ、ショータイムだ!」
『コネクト、プリーズ!』
オレンジの魔法陣が展開され、そこから銃と剣が一体化した武器──ウィザーソードガンを取り出す。
それをソードモードにするとミノタウロスへと接近した。
女性はリンコに駆け寄り、しゃがみこんで彼女の様子を確認する。
始めはディリンクに警戒していたが、敵意を感じないことと持ってる武器を向けてこなかったことで警戒を解いたのだろう。
「だめ、このままじゃ……リンコちゃん。リンコちゃん!」
女性が呼びかけるが、リンコは虚ろな目のまま反応しない。
それでも少しずつヒビは増えていく。
ディリンクは二人を見てから、ミノタウロスを翻弄するウィザードを見て………女性に話しかける。
「………すみません、聞きたいことがあります」
「……………何?」
「リンコさんのこの状態を治せるのは、彼だけですか?」
「そうだけど……ファントムを倒せるのも、彼だけよ」
その答えを聞いて少し考えてから………ディリンクは立ち上がり、ウィザードと戦うミノタウロスの方へと近づく。
ライドブッカーをガンモードにしてディリンクドライバーのバックルを展開し、取り出したカードを装填して閉じる。
『アタックライド、ブラスト!』
イエローの光弾がライドブッカーから放たれ、ミノタウロスを襲う。
突然のことにミノタウロスはディリンクを睨み、ウィザードは驚いたように彼女を見る。
視線を気にせずにライドブッカーをソードモードに変えた。
「すみませんが、リンコさんをお願いします。こいつは私が相手をします」
「いや、でも…」
「倒せなくても少しでも時間稼ぎします。……私じゃ、魔法使いじゃないからリンコさんを救えない」
「魔法使いじゃない?なら何で」
変身が出来てるんだ?
ウィザードの疑問を無視し、ディリンクはミノタウロスに接近して斬りかかる。
ミノタウロスはブルアックスで防ぐと、拳で殴ろうとする。
が、すぐにディリンクが後退したために拳は空振ってしまう。
しばらくはディリンクとミノタウロスの戦いを見ていたウィザードは、けれどすぐにリンコと女性に近づく。
リンコの隣に来ると片膝をついて、彼女の手を取る。
取り出した別の、オレンジの宝石の指輪をそのまま彼女の指に着けた。
「俺が、最後の希望になるから」
そして……ウィザードライバーのバックルに、指輪が着けられたリンコの手を翳す。
『エンゲージ、プリーズ!』
手を下ろしてリンコを寝かせると、彼女から離れる。
すると彼女を翳すように魔法陣が現れ、ウィザードはその中に吸い込まれていった。