How-to 影山くん
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「なぁ、」
『んー?』
「好きってどうやったらわかるんだ?」
『は?』
思わず隣りの影山くんを見た
今日のテストが終わって
クラスメイトはそれぞれ家に帰ったり
明日のテストのために図書館へ行ったり
自分には関係ないと遊びに行ったりと
気づいたら
教室には
隣の席の影山くんと私しかいなかった
影山くんが最後まで
教室に居るなんて
めっちゃ珍しいー
と、チラッと先程、盗み見たら
彼は相変わらず机に突っ伏していた
あー、そっか
テスト期間だからバレー出来ないんだね
なんか・・ストレス溜まってそー
突っ伏している背中から黒いオーラが見えてきそうな雰囲気だ
影山くんバレーのことになるとキラキラしてるもんな
そこまで考えて
私はまた手元のお気に入りの雑誌に視線を落とす
少しして
隣りの彼がムクッと起きた気配がした
でも私は星座占いを読んでいたので
あまり気に留めなかった
そしたらいきなりの
さっきの言葉だ
彼は突っ伏したままの姿勢で
ダルそうに片手で頭を支えながら
こちらを見ている
『・・・それは、難しいなぁ。直接聞くとかじゃなくてでしょ?自分のこと好きかもしれないとか・・、やっぱ態度、とか?』
「ちげぇ」
私の言葉に被せるように否定する影山くん
「そっちじゃなくて、自分」
『は?』
自分って・・
自分が相手を好きかどうかが分からないってこと?
そんなの・・
『自分の胸に手を当てて、聞いてみてくださーい』
冗談で言ってるのだと思った
だけど影山くんは
バンッ!
と自分の胸に勢いよく手を当てたかと思うと
目を見開いたまま
固まった
え?え?
なんなの?マジなの?
え?コワイっ・・
鬼気迫るその表情に少し引いていたら
「・・・なんも聞こえねーんだけど」
と不思議そうにコチラを見た
当たり前じゃー!!
心の中で全力でツッコむ
『・・と、とりあえず!その子の事を考えたりすることが多くなったり、こう・・心臓がトキメいたりしたりー』
「トキメク?」
『んー・・、あ!ずっとそばに居たいとか一緒に居て安らぐとかそんな風に思ったら、それって好きってことなんじゃない?』
「ふーん・・・」
納得してるのか、してないのか
良くわからないが
影山くんは少し遠くを見ながら何かを考えている
「じゃあ・・」
と言った影山くんの頭にピコンっと電球が浮かんだように見えた
「その好きって言うのはどう言えばいいんだ?」
今度はそうきたか・・
『どう言うって・・・相手に言うってこと?』
コクっと頷く影山くん
その顔は至ってマジメだ
『えー、どうなんだ?私もしたことないしー・・』
告白なんてしたことないし
そんなこと聞かれてもなぁ・・
『あーでもやっぱここは男らしく・・引かずに押しながらー・・』
「わかった」
ガタッと椅子から立ち上がる影山くん
『へ?』
そのまま私の前に来ると
グイッと腕を引っ張られ立たされたかと思ったら
今度は机の上に組み敷かれた
『え、えっと・・』
覆い被さる影山くんのからだに
やっぱり大きいんだなぁと頭の片隅で思う
「苗字」
そんな私と違って
影山くんは真剣な眼差しで言う
「好きだ」
スキ・・?隙・・?
スキー・・?
『ゴメン・・突然過ぎて頭がついてかない』
私の頭がバグを起こして、素直に受け入れられない
「・・・チッ」
え!今舌打ちした!?
「お前が言ったんだろ!押し倒して欲しいって」
はぁ!?
『いやいやいやいやいや!言ってない!』
「言っただろ!」
『いや!言ったけど・・!押し倒すとは言ってない!』
必死に否定する私を見て
影山くんは小さくため息をつき
憐むような目を向けた
「お前・・ボケてんのか?」
アンタにだけは言われたくなーーい!!
と言う叫び声は自分の胸の中で消えていった
窓から入る風が
私の雑誌をめくる
パラパラパラ・・と
捲れた先の星座占いは
[気になるあの人はすぐ近く
隣には気をつけて]
ねぇ
何だよ
私のどこが好きなの?
は?好きになるのに理由いるのか?
そこはハッキリ言うんだね・・
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