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drake × zoro

『まだかわいいの方が上』
現パロ
ドレお兄さん(22)と子ゾ(10)
一緒に暮らしてる
×というより+


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「ただいまー」
「おかえり……って、その子はどうした?」
 帰宅したゾロの傍らには、白い犬がお行儀良く座っていた。首輪もしていればリードも着いており、まるで今しがたゾロが散歩から帰って来たかのようだが、おれの記憶が飛んでいなければうちに犬はいない。
「寂しそうにしてたから連れてきた」
「迷子か」
 玄関から動こうとしない犬にゾロが首を傾げる様子を見て、もしやと思い手にしたままの皿を拭いていたタオルを手に屈むと、犬は片足を持ち上げる。予想通りの動きに足の裏を拭いてやれば、順番に足を持ち上げていった。
「お利口さんだな、お前」
 ゾロの言葉に応えるように控えめに鳴き、これまたお行儀良く家に上がる。保護するにしてもうちに犬関連の道具は何一つない。この様子ならその辺で用を足すこともなさそうだが、その度に外へ行ってもらうのは忍びない。
「エサとか色々買ってくるから、留守番しててくれ」
「え、おれも行きたい」
「帰って来たばかりだろ、疲れてないか?」
「平気だ」
 なあ?と隣に話し掛けると、犬も元気に応える。もし飼い主が探しているならば、運が良ければ遭遇できるかもしれない。
「じゃあ、行くか」



「寂しいか?」
「いや、そんなに。良かったなって思った」
 二人になった帰路でそう尋ねると、ゾロはそう微笑んだ。折角だからと外食した店も気に入ったのか、すこぶる機嫌がいい。
 相当探し回っていたのか、飼い主は存外すぐに見つかった。犬を見るなり全力で駆け寄って来たかと思えば怪我でもしそうな勢いで犬を抱き締めていた。犬はと言うと飼い主を視界に入れたタイミングでピタリと立ち止まり、おすわりの姿勢で猛然と駆けてくる飼い主を待っていた。逆じゃないのか、と思わなくもないが飼い主の底知れぬ愛情を見せつけられ、圧倒されたのは確かだ。
 犬好きの飼い主と賢い犬が離れ離れになった原因が気になったものの、聞ける状態ではなく何も聞けないまま別れた。あの犬の待ち構え方からして、もしかしたら初めてではないのかもしれない。飼い主のうっかりなのではないか。
 そんなことを考えているとふと視線を感じて目線を向けるとゾロがじっとこちらを見上げていた。転びやしないかと心配していると、ゾロが一人納得したように頷く。
「ドーベルマンだな」
「飼いたいのか?」
「近いものはもう飼ってる」
「え?……あ、おれか」
 比較的かっこいい部類の犬にたとえられ、悪い気はしない。ではゾロはどうかと、倣うように見つめる。
「…………ハスキー?」
「お、いいな。強そうだ」
 お気に召してもらえたところ大変申し訳ないが、真っ先に浮かんだのはポメラニアンだということは、黙ったおこう。



(2025/01/30)
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