矢印の方向

どうやら高専のどこか

虎『脹相ってさ、俺の事めちゃくちゃ好きじゃんね』
脹『ああ、もちろん最愛の弟だ』
虎『あー…、ね』
脹『…?』
虎『じゃあさ、俺が弟じゃなかったらどう?』
脹『急にどうしたんだ悠仁、そんな事あるわけないだろう』
虎『だからさ、もしもだよ、もしもの話』
脹『もしももへったくれもない。悠仁、お前はオレの大事な弟だ』
虎『俺以外の人は全く興味ない?』
脹『……。一番大事なのはもちろん悠仁だが……、今はそれだけではないな』
虎『え』
脹『悠仁と過ごして少し考え方が変わったな。乙骨といったか、アイツが言っていた事だが』
虎『?』
脹『悠仁は受肉したてのオレ達と違って今まで生きてきた15年がある。その中で人との繋がりも多いだろう。お前は優しくて、誰からも好かれているな。そしてお前はそんな人達を大切にしている』
虎『……』
脹『お前が大切に思っている人もまた、オレにとっては大切な人になった。教えてくれたのはお前達だ』
虎『……』
脹『?どうした?』
虎『うん、なんか…、嬉しいんだけど、なんか…』
脹『何だ?』

急にプイ!とする虎
脹『何だ悠仁、急に』(オロオロ)
虎『そーじゃなくてさ…。…ぅと…だから……』
脹『?』
虎『弟だから、俺の事好きなの?弟じゃなかったら好きじゃないの?』
脹『!!?』びっくり
虎『もういい!』プンスコ

慌てて追いかける
脹『待て、悠仁!』
無視してスタスタ
虎『そーだよね!弟って知らなかったから俺の事殺そうとしたんだもんね!』
脹『!!そ、それは……』
ピタ、と止まる脹
脹『それは……』目に見えて落ち込む

チラ、と脹を見て再びスタスタ歩く虎

脹『そ、そうだな……。悠仁が言うのももっともだ……。たしかに言い訳のしようがない』さらに落ち込む

虎(言い過ぎたかな……)

フラフラになって立ち去ろうとする脹

チラっと見て罪悪感を覚える虎

フラフラ……

虎(マジか、こんなにへこむなんて…。言っちゃいけないこと言ったんかな…)

慌てて脹を追いかける虎

後ろから抱きつく

虎『ごめん!言い過ぎた!』
脹『?』
虎『俺、めちゃくちゃ子供っぽかった!ゴメン』
脹『いや、いいんだ、事実は変えようがないからな』
虎『違うんだよ!俺、俺、脹相が兄貴だから好きっていうんじゃなくて、その、えっと、なんて言うか』
脹『!?』(兄貴に反応)
虎『だから、その……(真っ赤)』
脹『……?』
虎『俺が、その、す、す、好きなのってなんか兄弟とかそんなの関係ないかなって……』
脹(びっくり顔)
虎『だから、その、脹相が、俺の事、どんな感じで好きなのかなって……その……し、知りたくて!(真っ赤)』
脹『悠仁……』(じーん)
腰に回された手に手を重ねて
脹『オレは、悠仁が好きだ。弟だから好き、弟じゃないから好きじゃない、なんていうのはもうとっくに通り越してる。虎杖悠仁そのものが大切で、かけがえのないものだ』
虎『!』
くるりと反転
抱きしめ返す脹
頭ポンポン
脹『これだけは、何があっても変わらない』
虎『……うん……』
頭さらにポンポン
虎(ありがとう……兄貴)
脹『ん?何か言ったか?』
虎『なんでもない!このまま一緒に脹相の部屋に行ってもいい?』
脹『ああ、もちろんだ。昨日の映画の続編でも観ようか』
虎 ぱぁぁぁ『うん!』

仲良く部屋へ帰る二人

END
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