ラシアール（※仮名）が地上へ降りた…
人間と契約するために
いずれあの力が地上に蔓延したら…
人々の欲が更に増し、争いが大きくなるだろう。
さて、誰を遣わそうか。

時が来たらあの力を一人の少年に授けよう。
その者は、それを全く別のものに創り変えるだろう。

しかしその者もいずれその力に溺れる。
その時は彼の創り上げたものをこの世界に散らさせる。

マアディン、マルジャーン…そして東の果てにいる古泉。
自分たちで最善を選び、私の望みに応えておくれ。
私はお前たちを信じている。

昔々の、そのまた昔からいるそのお方は遠い未来を見据えておられた。
その未来は決して遠いものではなかった。
そのお方にとって、千夜もまた一夜と同じであった。