桜・煌めく・Xmas

そんなこんなで12月23日。

「よくよく考えれば、何が悲しくて、こんなカップルだらけの中男ばっかで待ち合わせてんだろな、俺達…」
「ゴンちゃん…」
待ち合わせは駅前の大きなクリスマスツリー。
夜にはライトアップされて、絶好なデートスポット。
昼間は昼間とて、カップルの待ち合わせでごった返していた。

拓也と後藤は、午前中は図書館へ行って受験勉強をし、勉強道具を駅のコインロッカーに預けて待ち合わせ場所に向かった。
「ゴンちゃん、大分数学克服出来てきたんじゃない?」
「おう!拓也のお陰だぜ。次は絶対A貰う!」
そんな事を話してると
「おーい、拓也ー後藤ー」
と手を振る森口と藤井がやって来た。

「森口君、久しぶりー!」
「元気だったか?拓也、後藤ー」
「元気元気!じゃあここで、再会のクネクネダンスを…」

「やらんでいい!!」

藤井と森口のユニゾンに涙目の後藤、苦笑いの拓也。

「ぷっ」
「アハハ!」
気分はすっかり小6の頃に戻った4人。
「今日は思いっ切り遊ぼうぜ!」

ファストフード店でコーラで乾杯。
森口は一人違う中学へ進んだ為、自分達と違う中学の話を聞いたり、逆に彼が小学校卒業以来会う機会がなくなった元級友たちの話をしたり、思い出話で盛り上がったり、積もる話はたくさんあった。

そんな話も一段落して、次どこ行こうかと話し合った結果、勉強ばっかで鈍ってるだろと森口が提案したボウリングへと決定した。
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